イタリアcaffè事情 〜 家庭編 | Miyuomilan イタリア生活備忘録

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2015年2月からミラノ近郊に住む駐在員妻です。
イタリア語学力ゼロからスタートする初めての海外生活を主婦目線で綴ります。
2016年9月、ブログ名変更しました。(旧・ひよっこ駐妻 イタリア生活備忘録)

昨日、ミラノのドゥオモ前を歩いていたら、パームツリーがお目見え。イタリア進出を狙っているスターバックスが出資したディスプレーらしく、景観論争になっているとか。
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イタリアは、何はともあれcaffèなのです。
caffè(エスプレッソコーヒー)とbar(喫茶店)の身近さは想像していた以上。
街中には個人経営のbarが鎮座し、スターバックスの入る余地はあるのか?ないのか?疑問です。


イタリアのcaffèは、言わずと知れた味の濃いエスプレッソコーヒー。イタリアに来た当初はガツンと来る味わいに慣れませんでしたが、元々コーヒー好きなので、直ぐに好きになりました。


自宅でも飲みたいね、ということで購入したのがこちらのエスプレッソマシン。
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デロンギのエスプレッソマシンは日本でも人気ですよね。我が家は日本にいた時も使用していましたが、今思うと、お湯多めでエスプレッソではない淹れ方をしていたな^ ^

高圧で抽出されるマシンのエスプレッソは、コーヒーの泡・クレマもちゃんと出来て、bar と同じ味わいで確かに美味しい。

でも…
お手入れが面倒!です。マメな方は気にならないのでしょうけど。
イタリア人も面倒くさいのは一緒のようで、ネスプレッソのカプセルコーヒーはイタリアでも人気のようです。

面倒だ〜面倒だ〜という不満がマシンに伝わったのか、購入から一年程で電源がはいらなくなり、壊れてしまいました…。

修理もなんだかねぇ、という訳で購入したのが、こちらのマキネッタ。モカ、とも呼びます。
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ガスコンロでエスプレッソを作る容器です。おそらくマキネッタが無いイタリア家庭はないのではないでしょうか?なかでも、ヒゲのおじさんがトレードマークのビアレッティBialetti のマキネッタが有名。サイズも豊富で、一杯サイズ(写真左)から巨大な18人サイズなんてものも。

使い方やお手入れが難しそう…と敬遠していましたが、使い方はとっても簡単!電圧も気にしなくていいし、日本へのお土産イチオシ商品です。


上のパーツと下のパーツはネジ式で分解できます。
1番下の器のネジの下を目安に水を入れ…
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コーヒー豆を入れ…
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上のパーツを取り付け、ガスコンロで火にかける。
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しばらくすると、
下の水が蒸気になって、コーヒー豆の層を通り、上の部分にコーヒーが出てくる仕組み。
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下の水が無くなったら、プシュプシュと音がするので、思ったほど空焚きの心配もありません。

こちらのマキネッタで淹れたコーヒーは、エスプレッソとは呼ばずに「モカ」と呼ぶそうです。
マシンで淹れたものと何が一番違うかというと、クレマというコーヒーの泡があるか無いか?でしょう。味わいもマシンで淹れるより、マキネッタはあっさりしているように感じます。


マキネッタで淹れたカフェにはクレマ(泡)はありません。でも、ビアレッティにはクレマが出来るマキネッタ・Brikkaブリッカという商品もあるそう。
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コーヒーが出てくる部分に圧がかかるようになっていて、ちゃんとクレマが出来るそうです。


また、牛乳を加えてフワフワのカプチーノが出来るムッカエクスプレスMukka expressという商品もあるようです。牛柄が可愛い。
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スーパーで売っているコーヒー豆も、実は
エスプレッソマシン用と、マキネッタ用とに分かれています。
こちらはマキネッタ用。
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日本でお馴染みのilly はこちらでもお値段高め。Lapazza ラパッツァなどは日本よりグッとお安く手に入ります。



あと、忘れてならないのが、マキネッタのお手入れ方法!

イタリアに来た当初、子供の児童館の関係でイタリア人達に混じってカフェを飲む機会がありました。その時もマキネッタを使用。

気になっていたのは、マキネッタの中の色。
激しく茶渋(コーヒー渋?)がついていたのです。日本人の私には耐えられないほどの茶色。

これがイタリア人のズボらさってやつ⁉︎ と、ある日マキネッタをゴシゴシ洗っていたところ、お茶担当のママが飛んできて、「ノー…‼︎」と、怒りとやるせなさが、ない交じろになった声で止められてしまいました。

なんと、マキネッタ、洗剤やスポンジで洗ったらダメらしい!のです。
このコーヒー色に染まった茶渋こそ、マキネッタのキーポイント! 茶色のコーヒーの膜・油分がついてこそ、マキネッタモカの味わいが増すそうです。

よく、「マキネッタは水洗いだけで十分」という注釈がありますが、コーヒー茶渋の装着度合いは想像の30倍位と思ってくださいね。(←言い過ぎ⁇)


なかなか深い、イタリア家庭のカフェ事情でした。