竹久夢二 YUMEJI展 東京庭園美術館 | なんとなく日記

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楽しみにしていた展覧会。

東京庭園美術館 生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界 (8月25日まで開催中)

6月15日(土曜日)午前中に行きました。

こちらの展覧会もぐるっとパスで入場できます。展覧会としてまとまった竹久夢二の作品を観るのは初めてでした。20代の頃に観た時はあまりいいと思いませんでした。なんか頼りなさそうな女の人だなと思って。年齢が上がるにつれて抒情性というのか、なよやかな柔らかい線がいいなと思うようになりました。色の組み合わせの新鮮さ、空間の使い方。今年は源氏物語展での源氏絵巻や大吉原展の美人画を観たので洋画も学び、西洋的なデザインやテーマを取り入れている夢二は、当時「モダン」だったのだろうなと思いました。今見てもお洒落で可愛い感じがします。
 
涼し気なエントランス
 
こちらは「憩い(女)」昭和初期。 描かれているのは当時流行最先端のモダンガール。
今回は旧朝香宮邸が会場なのでその点でもより一層雰囲気があってよかったです。一部作品は撮影OKです。
こちら↓は「秋のしらべ」、1920年代(大正期)婦人グラフという当時の国内外のファッションやニュースを載せた富裕層の女性向けの雑誌の表紙絵だったようです。
「宵待草」という歌の作詞もしていたんですね。一部しかしらないですが雰囲気のある歌詞だと思っていました。夢二の絵の世界観と一致した言葉の選び方、並べ方だと感じました。
 
続いて邸の階段を2階にあがります。こちらは大正期の木版の封筒のデザインだったようです。左からどくだみ、つりがね草、菜の花。タペストリーになっています。
2階も各部屋に展示があります。そしてところどころ「撮影OK」マーク。最近は一部撮影OK増えましたね。公式のご案内もいいですが私は実際のお客様目線の感想も見に行くかどうか決め手になります。
千代紙の可愛いデザイン。
 
会場もあって「大正モダン」を感じる展覧会でした。
最後に展示されているのがこちらの作品↑。立田姫(1931 昭和6年)。「自分一生涯における総くくりの女」夢二式美人画の集大成だそうです。何処かで目にしたことがある気がします。今の年齢になって受け取れるようになったものも色々あるかもしれません。100年近く前に描かれた絵ですが(単純な言葉になってしまいますが)今見ても綺麗で可愛い。流れるような柔らかい線。全体を通して夢二作品は親しみやすさを感じました。
展示は旧朝香宮邸1階→2階→新館となっています。こちらの新館にミュージアムショップとカフェがあります。
今回もやはり図録を買ってしまいました。箱入りレターブック付きは4500円、私は単体2900円の方を購入しました。
 今回の展示の中でハガキサイズの小さな作品ですが「夢見る女」という作品が一番好きでした。恋人?からの手紙を大事そうに持って眠る女性、何よりそれを描く夢二の目線が優しい。図録にはそちらも(さらに小さなサイズですが)入っているので。特別に有名な作品でない限り展覧会で見た作品にはなかなか再び出会えないので買ってしまうんです。図録。
 
今回の図録は日記サイズ。大人の絵本のようです。展示会を出て目黒駅へ向かう途中、タリーズに入って図録を眺めていました。
日記サイズなので持ち帰りやすいです。この大きさの図録ははじめて。
収録してある作品には番号が振ってあり、巻末に解説があります。こちらは展示にもあった封筒のデザイン。
 
「一座の花形」
楽しい展覧会でした。週末、そこそこ混み合っていたのでできれば開館直後がよさそうでした。8月25日まで会期はまだまだありますが夏休みに入るときっと混雑すると思うのでご興味のある方はお早めに行かれた方がゆっくり見られるかもしれません。