HER2進行・再発 1stライン H+P+ハラヴェン臨床試験中 EMERALD | HER2タイプ乳癌ステージ3C 経過観察中シングルマザー

HER2タイプ乳癌ステージ3C 経過観察中シングルマザー

HER2タイプ乳癌のこと、治療のことなどを書き残しておこうと思います。温かい目で見守っていただければ、幸いです。アメンバー申請、コメント、メッセージ、リブログについては、「はじめに(私のスタンス)」テーマ内の記事をご一読下さい。

ご訪問ありがとうございます。

ドセの効きが悪かった(縮小しなかった)私
としては、
HER2のまま転移した場合、

現時点の1stライン標準治療
ハーセプチン+パージェタ+タキサン
  (ドセタキセル  or  (ナブ)パクリタキセル)
の 『タキサン』でない抗がん剤を
比較検討したいな、

ということで、この臨床試験の動向も
ウォッチしています。

2/21に、岩田先生も日経メディカル
オンラインに記事の中で宣伝して
いらっしゃいましたね。

    ※ハーセプチン、パージェタはご存知の
       通り、抗HER2モノクローナル抗体。
       副作用は従来の殺細胞毒性抗がん剤に
       比べて、かなり軽い。

    ※タキサンは殺細胞毒性抗がん剤。
       ナブパクリタキセル=アブラキサン。
       アンスラサイクリンは不可逆性の
       心毒性があり(さんくるさんの記事参照)
       可逆性ではあるが心毒性発症率が
       それなりに高いハーセプチンと
       併用されることはなく、
       タキサンが併用される。

=====

2017/8/1開始
UMIN000027938
EMERALD(JBCRG-M06)試験

・HER2陽性進行・再発乳癌
    ※ステージ4ってこと

・ハーセプチン+パージェタ+タキサンと
    ハーセプチン+パージェタ+ハラヴェン
    を比較検討

第3相/並行群間/ランダム化/盲検
     ※どちらに当たるか分からない、
       くじ引き試験ってこと

・非劣勢が示せれば、1st ラインで選択して
    いいよ、と、診療ガイドラインで推奨され
    堂々と「標準」治療になる。

評価項目
(主)
・PFS(無憎悪生存期間)
(副)
・奏効率、奏効期間、OS(全奏効期間)
・安全性、バイオマーカー  等

参加条件
・原発巣or転移巣でHER2陽性 確認済
・進行・再発治療として化学療法治療歴
    (T-DM1カドサイラを除く)なし
・術前後の化学療法薬から6ヶ月以上経過

       ※因みに、6ヶ月未満の進行・再発では
         ハーセプチンが効かなかったとして、
         推奨されないのが標準治療。
         それには、私は若干疑問があるけど。

  その他の詳細条件は、直接、UMIN-CTRを
  ご参照下さい。

除外条件
・奏効した場合、根治手術が予定されている

  その他の詳細条件は、直接、UMIN-CTRを
  ご参照下さい。

責任研究者
・山下年成先生:神奈川県立がんセンター
・増田慎三先生:大坂医療センター
・佐治重衡先生:福島県立医科大学

  ※山下先生、都立駒込病院から移られた
    のですね。
    2015年に日本内分秘・甲状腺外科学会
    雑誌に、パージェタとカドサイラの論文
    を書かれて、文末に
     「進行・再発乳癌は現在、根治が困難な
      疾患と考えられているが根治を目指した
      治療も模索されている。
      根治を目指した治療が最初に行われる
      乳癌のサブタイプはHER2陽性乳癌
      であると私は考えている。
    と力強く書かれていたので印象に残って
    いる先生です。

試験実施施設
・上記3箇所

この試験、患者集めが大変そうですよね…
盲検じゃなく非盲検、どちらか選べるん
だったら集まるでしょうに、
と思うのは私だけでしょうか?

(すなわち、術前化学療法でpCRしなかった
  タキサンが効かなかった人は、
  他剤を検討する人が多いのでは?
  ハラヴェンの方が一般的に~患者集団の
  統計では~副作用が軽いと言われては
  いるし…  殺細胞毒性抗がん剤ですから、
  個人個人は、やってみなきゃ
  分かりませんが…)

=====

因みに、第2相の臨床試験結果は
昨年2017年のASCO(米国臨床腫瘍学会)で
発表されています。


    ※「忍容性」って、副作用のレベル、
      容認できるかどうかってこと

JBCRG-M03試験結果
横浜市立大学付属市民総合医療センター
乳腺甲状腺外科・成井一隆先生発表

■対象:49人  (2013年11月~2016年2月)
・HER2陽性進行・再発乳癌で未治療
    または1レジメンの前治療を受けた者
・全例が術後補助化学療法または1次治療で
    ハーセプチン+タキサン治療歴あり
・49人  FAS46人  1次治療8人  2次治療38人

結果

効果:
・奏効率 56%  (CR 13%  PR 43.5%)
      1次治療 87.5% (CR 25%  PR 62.5%)
      2次治療 50.0% (CR 10.5%  PR 39.5%)

症例数が少ないので、この結果だけからは
微妙ですが、
ハーセプチン+パージェタの効果が絶大で
足す殺細胞毒性抗がん剤は、タキサンでも
ハラヴェンでも、患者集団としても
奏効率に大差ない、って感じかな。
 (個人個人では、どっちが効くか、タキサン
  効かずに進行・再発したわけだから、
  ハラヴェンの方がいいかなって感じ?)
因みにCLEOPATRAの一次治療の奏効率80%。

  ※CLEOPATRAって、パージェタ認可の
    根拠となった臨床試験。
    ハーセプチン+パージェタ+タキサン。
    詳しくは、過去記事リンクあり参照。

有害事象:(グレード3以上)
好中球減少(10.2%)
発熱性好中球減少(4.1%)
・末梢神経障害(2.0%)
・食欲不振(2.0%)
     ※以上がハラヴェンの副作用だね。
・インフリュージョンリアクション(2.0%)
      ※これは、ハーセプチン+パージェタ
        の副作用だね。

殺細胞毒性抗がん剤だから、やはり
この程度の有害事象は出ちゃうんでしょうね。
タキサンよりは、末梢神経障害や味覚障害が
少なくていいのかな。

少し前に書き残した、
と有害事象は同じくらいかな。
因みに、あちらは2次治療のカドサイラ
抵抗性対象で、
本試験は1・2次治療対象。


にほんブログ村 病気ブログ 乳がんへ
にほんブログ村

   私がフォローさせていただいている方々、または
   癌に罹患した経験のある方、 がん患者の家族
  (の経験者)、 保険診療での癌治療や癌緩和治療の
   経験がある医師 以外の方々からの 
 「いいね」は固くお断りします。

  癌罹患または癌家族の経験が最近のブログ記事や
  プロフィールに書かれていない方からの
  共感、応援は  「いいね」でなくコメントで
  お願いいたします。