■長野市政改革とパラダイムシフト
私はけっこう本気で長野市長選挙への出馬を考えていましたので、長野市政改革のため、以下に示す5つの柱を考えました。
1.北信圏サミット開催により、北信圏の発展を目指す
私が衆議院議員のとき、会談した首長さんは各自が明確な政治目標と意欲を持ち、長野市に対してライバル心すら持っている首長さんもいました。 残念だったのは、例えば観光戦略は各自治体が“独自に”戦略を立て、それぞれの自治体が観光パンフレットを作成してはいましたが、北信にある各自治体が連携して戦略を立てるという姿は見えませんでした。
そこで、北信圏内における長野市政を考え、長野市と周辺自治体が相互に繁栄するために北信圏サミットを考えました。先に述べた地方都市の国際化と観光戦略を練るために、各首長が定期的に集まり、北信圏サミットを開催し、まず北信圏市町村間のネットワークを強化し、共同でできることは助け合いながら相互繁栄できる都市ブロックを構築します。
私は2年間ドイツの地方都市に研究留学していましたが、北信地区をドイツ都市のように自然に囲まれた魅力的で暮らしたくなる都市にしたいと思いました。さらに、北信圏の人々にこそ長野市内に観光に来ていただけるよう、例えば城下町松代の活性化、吉田の俳人 茂呂何丸等の宣伝も重要と思います。
当然、北信圏でとれる農産物を海外で販売することを視野に入れています。
2.真の子供ファーストと教育改革
予算の許せる範囲で、国と協力して成人に至るまでの教育費は極力サポートすべきです。
不登校生徒の増加が問題になっていると聞きました。中学校では、一般的教育に限らず、それぞれの業界のベテランによる特殊授業や専門職教育等、多重知性理論にのっとった多様性のある教育を考えてはいかがでしょうか。
また、長野市は市立高校をいくつか持っていますが、各高校を職業につながる特殊教育を強化し個性ある高校に生まれ変わらせ、一方で各界のリーダーになれるエリート人材を育てる中高一貫の超進学校を設立してはどうかと思います。優秀な人材を全国から呼び込むためにも、レベルの高い教育環境は重要です。北信圏および長野市のリーダーを県立長野高校だけに依存している時代ではありません。
3.超高齢化社会での生き方啓蒙と、中・高齢者向け教育機関の設置
超高齢化社会では、自治体が高齢者の余生の過ごし方をリードする役割があると思います。他の自治体に既に存在しますが、「高齢者大学」や、高齢者のオリンピックである「ゆるりんぴっく」を長野市で開催してはどうでしょうか。裕福な高齢者におカネを使ってもらうという趣旨もあります。
4.市役所業務および災害対策の検証と刷新
SNSおよびAI(人工知能)の進化により、市民生活の基盤を支える電力、上下水道、ガス、警察、消防、そして市役所職員の仕事のあり方を検証し、改革する必要があります。他国との緊密な連携のためには、議員による国内と海外出張のあり方も刷新する必要があるでしょう。
私は脳外科医ですので、長野市脳卒中啓発プロジェクトにコミットし、北信圏の脳卒中診療体制の強化もできます。
さらに、自然災害はもちろんですが、某国のミサイルが長野市を直撃する可能性はゼロとは言えませんので、ミサイル着弾も念頭に置いた災害対策をシミュレーションする必要があります。公衆トイレを美しくし、災害対応機能をもったトイレに改造したいものです。
5.北信圏における若手リーダー教育
経験ある高齢リーダーに対等に挑戦できるよう、民間および政界において若手の社会人リーダーを育てるための「社会人リーダー養成学校」を市が運営します。経営大学院や公共政策大学院を誘致してもいいでしょう。
■あとがき
私は15歳まで長野市で育ち、信濃の国の一番は空で歌えるし、長野県民性がしみ込んだ生粋の長野県人であると自負しています。県外に住んでいても長野市のことは何かと気になってしまいます。
長野市に関する私の情報源は、国会議員のときに知り合い、話を聞いた一般市民です。長野市内の各地域住民に対してしがらみなく公平に接し、客観的に評価してきたからこそ、これらの情報に価値があると思います。
私の考えた施策の一部は既に市政の中で実施済みあるいは現在進行形のプロジェクトがあるかもしれません。長野市政関係者の中には、「そんなこと、とっくにやっているよ!」、「言われなくてもわかっているよ!」等の意見(怒り?)を言う方もいることでしょう。そうであれば結構なことです。
一方、もし私の考えの中に斬新で使えそうなものがあれば、どうぞ取り入れて実現させてください。長野市が創造的に発展し、真の国際地方都市となれば、それは私の本望です。
長野市のますますの発展を祈っています。
平成29年10月22日 長野市長選挙告示日に。
宮沢隆仁