日本医療研究開発機構 (日本版NIH) | 宮沢たかひと Powered by Ameba


http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=43718&media_type=fp

この度は、日本医療研究開発機構、いわゆる日本版NIHと言われた機構について、4月2日の内閣委員会において菅官房長官に質問しました。

同機構は、日本の医療関連の科学研究を産業化に結びつけるために、安倍首相の肝いりで作られた機構です。

当初はアメリカのNIH (米国国立衛生研究所) を参考にしていたようですが、結局、予算規模でも、ガバナンス内容でも、かなり異なる組織となりました。

以下は、アメリカの NIH と、私が研究していたドイツのマックスプランク研究所のガバナンスを研究した結果、私が理想と考える、日本の研究機構の条件を五つ列挙します。

1.一つの機関ですべての分野の研究を統括する。

2.政府・官僚が介入せず、縦割りガバナンスから解放する。予算配分は専門家に任せ、Peer review によって公平かつ公正に行う。

3.未知数でリスクがあっても、若手による斬新なアイデアに直接投資する。経験者の介入を制限する。

4.医学研究だからと言って、MDだけで群れない。様々な分野のPhDと合同で研究できる環境を作る。

5.学閥をなくし、研究者の労働流動性を高める。

このような研究機関が理想ではありますが、この度の日本医療研究開発機構はそこに向かう一つのプロセスとして高く評価したいと思います。

さらに、昨今続いている科学界の暗い事件を鑑みると、日本の科学者の皆様の意識改革とガバナンス改革が必須であると思います。