長野市松代の明星 佐久間象山先生 | 宮沢たかひと Powered by Ameba

竜門冬二著、「幕末の明星 佐久間象山」を読了。竜門氏が描く佐久間象山像をまとめると、

 

l  傲慢不遜と言われながらも至純な精神の気高さを維持。

l  「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」(燕や雀のような小さな鳥に、鴻鵠のような大きな鳥の気持ちはわからない)

l  歯に衣着せず、先輩学者らを片っ端からこき下ろす。

l  人間社会における夾雑物や汚染物の存在を認めない精神の潔癖性。

l  貢士制度(野にいる遺賢の抜擢と登用)を進言。

l  年齢に応じた立場の自覚、「20歳にして松代人であることを知り、30歳にして日本人であることを知り、40歳にして国際人であることを知る」。

l  「グローカリゼーション」を主張。国際的視野に立って日本国のことを考えよ。日本国のことを考えながら地方のことを考えよ。

l  地球的規模からの逆流。世界から日本へ、日本から地方へ、地方から地域へ、地域から個人へ。

l  佐久間象山の砲術指南塾門下生。吉田寅二郎(松陰)、小林虎三郎、山本覚馬、橋本左内、河井継之助など、。

l  一つの次元で失敗しても、もう一つの生息次元がある。複数の仕事を同時進行させる。

l  和魂洋芸 (東洋の道徳と西洋の科学技術の融合)。

l  飛耳長目 (観察力や情報の収集力があり、物事に通じている)

l  生き方。一瞬一瞬に全精力を投入、生命の完全燃焼を図る、手抜きをしない、自分の身はどうなってもいい。

l  科学者の精神。人間に起こるあらゆる問題は「理」によって解決すべきだし、解決できる。

l  天狗精神を持った狂の人。天狗とは、異常な時代をユニークな能力を持って生き抜く人間。

l  尊王国防論に依拠する公武合体論者。

 

 佐久間象山先生ほど過激ではないと思いますが、性格、哲学については私と重なる部分があるように思います。特に、政治を科学的に考察している点については、我が意を得たりという気持ちです。私の国政一年間の経験でも、国会内での手続きや思考プロセスにおいて、もっと科学的に考え進めればいいのに、と思うことが多々ありました。

 いずれにしても、明治維新に至る幕末において、佐久間象山先生のような偉大な方が郷土にいたことを誇りに思います。