新しい高周波機器Densityのセミナー参加 in ソウル | 美容外科開業医の独り言

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週末の土日はソウルまで弾丸出張。

新しい高周波治療機器デンシティのセミナーを聴きに行きました。

韓国大手の機器メーカージェイシス社が日本から多くのドクターを招待して開催されたセミナーでした。

韓国のカメラマンから、腕を組んで下さいと言われ、このポーズ。

 

昨年頃からサーマクールの技術に関する特許が切れたことに伴って、韓国では同じ機構を組み込んだ機器が数社から販売されています。サーマクールの特許技術は容量結合型高周波。インピーダンスマッチングという仕組みと、特殊なカプトンフィルムを用いたこの方式は非常に特殊であり、だからこそ皮膚や皮下脂肪にしっかりと熱を与えて三次元的に引き締めることができる唯一の機器でした。今まで販売された機器は完全コピーを目指したものであったり、廉価でカプトンを用いないでやや加熱形態が異なる機器であったりしましたが、今回のデンシティは他社と同じ完全コピーのClassic Tipと、全く新しいアイデアで即時効果と強い表面引き締めを得るHi-Tipという2つの先端部を持ち、かつ疼痛少なく治療が可能です。この組み合わせをどうするかで効果も異なります。基本的にはサーマクールのような引き締め効果が即時に出て、数ヶ月持続します。当院におけるウルセラとウルトラセルのような関係で、サーマクールの補完的な位置付けになると思います。最大の違いは即時効果と表面の変化。

 

実はこの機器、日韓を通じたパラメーター(照射出力や方法)を決めて欲しいという依頼があり、昨年4月から当院でプロトタイプを試用してきました。最初は設定だけという感じで気軽に引き受けたのですが、構造的に何か違うと感じ、その原因を突き止めるためにジェイシス社本社の研究開発チームを巻き込んで、最後は社長も巻き込み、私の方から色々な可能性を提示して、やっと原因を見つけて、改良もしてもらったのです。当院の職員も多大な貢献をしてくれ、思い入れの強い機器なのです。

その結果、本当に素晴らしい結果を出せる機器となりました。

 

今回のセミナーでは昨年のジェイシス社ユーザーズミーティングでも講演(その際私は座長)してくれたByun先生の基礎研究の講演とSuh先生の臨床経験の結果に関する講演を拝聴しました。基礎と臨床両面から、この機器の優位性が納得のいくものとして理解できました。他の韓国製品ではこのような基礎的研究はほとんどなされず、ここに圧倒的な優位性があるかと思います。

 

その後のdiscussionではDo Young Rhee先生が私の提案した照射方法で良好な結果を得ているという話をしてくれて、それを受けて、他の日本人ドクターの疑問の解消となるよう少し理論的なコメントをさせていただきました。

 

セミナーに参加した皆さん一緒に記念撮影。機器治療で名の知られた医師が多く豪華メンバーでした。

 

その後は懇親会。

乾杯の挨拶をさせて頂きました。

 

韓国のGeun Soo Lee先生、Do Young Rhee先生と。

 

最後は盛り上がって、楽しく。

 

名前入りの白衣も頂きました。

 

私自身、開発に関与させて頂き、また照射方法の最初の第一歩を作らせて頂いたので、ちょっと自信を持って治療開始したいと思います。照射方法も既にアップデートしており、より良い結果が出せるようになりました。

なお、当院に現在導入しているのはプロトタイプであり、すでに発注した製品版の納入を待って治療の開始となります。私のポリシーとして、モニター以外は自分でお金を出して買った機械でしか患者様への治療はしません。

といっても現在予約を取っていただくことは可能です。

照射発数によって費用は異なりますが、これについてはさまざまなパターンを用意しようと考えています。ただ、まず最初は一つの方法のみから始めます。暫定的ですが、費用は税込で110,000円となります。