日本美容外科学会JSASへ参加。 | 美容外科開業医の独り言

美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

先週木曜日は診療を数時間止めて日本美容外科学会JSASに参加してきました。

元々は非形成外科医の学会で、私が評議員をしているJSAPSと日本語が同名の別学会です。
今年は個人的にも親しくさせて頂いている共立美容外科総院長の久次米秋人先生が会長です。
この10年ほど、毎年参加しています。最初は参加する事に否定的な意見をされる諸先輩もいらっしゃいましたが、今は多くのJSAPS会員、重鎮が参加される学会となりました。一時はJSAPSとJSAS合併の話も出てましたが、学会というのは学問だけではない様々な問題を包括した団体ですので、今後もお互いに微妙な距離を取りながら活動していくのでしょう。まあ本来学会なんていうのは知識を得る勉強の場であり政治の場ではありません。業界をコントロールしていく団体ではありますが、開業医にとっては勉強さえ出来ればあとはどうでも良いのです。
 
さて、今年もまた会長から機器系のシンポジウムの企画依頼があり、コーディネートさせて頂きました。今回はシミ治療についてです。
私は座長として取り仕切る立場。
 
 
演者の先生と。
左からあざみ野ヒルズスキンクリニックの奥謙太郎先生、あらおクリニックの荒尾直樹先生、私、藤田医科大学ばんたね病院の秋田浩孝先生、KOクリニックの黄聖琥先生。
 
シミの治療機器はレーザー、光機器が選択されますが、その発振時間はミリ秒からピコ秒まで様々で、当院にも数台導入しています。どれを用いるのが良いのか、明確な区別はされておらず、優劣や使い分けなど、案外深い議論はされていません。
そこで今回は若手のホープ3名、荒尾先生、黄先生、奥先生にそれぞれの治療法を講演頂き、大学系の学術派である秋田先生には重鎮として、その理論的裏付けをお願いし、活発に討論して頂きました。
なかなか盛り上がり、有り難かったです。
 
 
以下、同業向け。
私自身、ずっと新米と思っていましたが、最近では機器系の美容医療業界では古株になってきました。国内外で講演するようになって10数年、そろそろ次の世代へのバトンタッチが必要な時期に来ています。私の世代の医師ばかりがリードしていく時代はそろそろ終わらなければいけません。今の40歳前後の世代のドクターの誰が業界を正しく引っ張っていってくれるのか。今回もそんな事を考えて次の世代に講演を依頼しました。
 
他のアジア各国では順調に若手が伸びてきています。日本はまだまだです。やる気があればビックチャンスであり、美容医療の華やかさだけに惹かれず学術を面白いと心から考えている若手中堅を私は応援していきたいと考えています。私自身も名もなき時代、なんの業績も後ろ盾もない時期から諸先輩方にチャンスを沢山頂き、育てて頂きましたので、恩返ししたいと思っています。
 
ここ数年、他業種と同じく美容医療業界もグローバル化しています。情報は海外から積極的に得る時代。順応が重要です。この10年ほどは海外へと足を延ばすことが増えました。そして、私自身は来月から海外講演が続きます。とは言っても開業医。勤務医と異なり長期の休みは取れず、アジアを中心に仕事しています。同じようなスタンスで仕事をしたい若手、もっといないかなあと切に願っています。アジアは次の世代の日本人医師を求めています。なんの利益にもなりませんが、学問的欲求が強ければとても楽しい仕事です。
英語なんて出来なくても問題ありません。留学経験もない適当英語の私でさえなんとかやってるので。日本という信用ブランドは本当に偉大です。
さあ、興味がある方は是非お声がけください。