美容医療の明日はあるのか | 美容外科開業医の独り言

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美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

昨日は日本抗加齢美容医療学会のセミナー(MBF)に参加してきました。
注入剤レディエッセについて発表のためです。今回は発表だけではなくデモンストレーションということで実際の注入手技もお見せしつつ質疑応答でした。
この学会、実は私、会員ではないのですが、もう何回発表した事やらあせる

発足当時、今はお亡くなりになった小林敏男先生(小林式針脱毛の開発者でとても高名な先生)から、美容医療がより一般に普及するように私財をつぎ込んででも学会を大きくしていくんだ、マスコミも巻き込み大きな流れを作らないと美容医療の将来はない というお話を伺い、協力してくれと言われて何度か発表の機会を与えていただきました。
当時(も今も)、マスコミや華々しい所が苦手で、頼まれれば発表ということで入会しませんでしたが、小林先生の先を見通す力、業界のために尽力された功績、今思えばとても偉大で、先生の思った以上に業界が発展していっています。
学会自体は当初の目的から早々に大きく方向転換し、美容医療を始めたいというドクター向けの教育的内容を中心に、実績あるドクター向けには最新情報を提供という形で発展していっています。
機器や薬剤を使った美容医療のみをテーマとした学会としてはおそらく最大規模です。

その中で今回の会長を務められた大宮スキンクリニック院長石井先生の講演がありました。題は
美容医療 昨日・今日・そして明日はあるのか
です。
総論的内容でしたが、非常に興味深く拝聴させていただきました。
この業界での長いご経験を基に、どういった経営モデルがいいのか、今後の展開はどうなるのか、明日へのヒントとなる話が盛りだくさんでした。

私自身もこの業界の将来はどうなるのか、暗い話も多いので、漠然とした不安があります。
ただ、幸いなことに好きなことを仕事にしているので、そういった意味での苦労や疲弊感はありません。講演活動など休みなく動いても、楽しいので最高のストレス発散になります。
仕事でストレスを溜め、仕事でストレスを発散する、有り難いことです。
しかしながら、もっと状況分析をして、冷静にきちんと将来を予想していく眼も持たなければいけないと痛感。正しい医療と正しい経営をしていくために。