美容外科開業医の独り言

美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

美容外科・美容皮膚科は怖いとか、よく分からないなどと思っている人も多いはずです。しかし、女性の多くは美に対する興味をお持ちのはず。どんなものだか、ちょっとでも興味があれば読んでみて下さい。
時々マニアックに走りすぎて、こいつ何が言いたいんだと突っ込みたくなるかもしれませんが、お許し下さい。
美容医療はビジネスライクになりがちです。しかしそれだけではありません。美容医療を通じて人が幸せになれる、そう信じて仕事をしています。みんなが幸せになれば自身も幸せ・豊かになり、同業者に正しい情報を広く伝えればトラブルが減り、より良い美容医療が発展、さらに多くの人が幸せになる、それが願いです。

なお治療に関する相談などは、クリニックの公式サイトにて承っております。

今回はちょっと昔話。

 

振り返ると自己開業して20年が過ぎました。

私は形成外科医。27年前の1997年に専門医を取得しました。初めてレーザー治療をおこなって33年、美容医療を主たる仕事とするようになって24年です。

1990年代の終わり、25年前に東京都内にて美容クリニックを開設するから院長として手伝って欲しいと言われました。当時大学医局内の権力争いが激しく、遠く離れた関連病院で働いていたのですが、当分戻れそうにないし、好きな研究や手術ができない状況になりそうで、さらには単身赴任中。

たまたま勉強に行っていた美容外科クリニックで美容医療の素晴らしさ、レーザーの将来性を感じていたタイミングだったので、思い切って転職しました。

諸先輩に美容医療の世界、それもレーザーを主にしたいと相談するとほぼ全員否定的。当時お世話になっていた美容クリニックの院長先生だけは3年我慢すれば成功すると言ってくださいました。

 

美容外科は将来発展性があるが、レーザーなんてあざの治療くらいで、レーザー脱毛のような技術の要らない仕事はつまらないし、レーザーの打ち子になるなどキャリアを棒に振るとも何人からか言われました。ある大学の先生は助手のポストをあげるから来なさいとまで言ってくださいました。ただ、私自身はレーザーや注入を主とした非外科的な美容医療がこれから大きく発展するとなぜか思っていて、挑戦することにしました。

 

さてクリニックを開設する医療法人は美容の素人。集患から始めることとなりました。当時の先輩方に相談すると、まずは電話帳広告、そして女性誌の巻末の広告、フリーペーパー広告だよとのアドバイス。しかしながらきちんと行うと高額すぎて予算オーバー。そこで手作りでホームページを作成してみようということになりました。その話をすると皆さん(医師以外も)ホームページなんて意味がないよと口を揃えて言われました。実際に開院して数ヶ月、閑古鳥です。

しかし当時は個人経営のようだったIT会社からネット広告のお誘いを受け、今では想像できないような破格の費用でバナー広告というものを開始したところ、患者数は急増。

最初はホームページ内で自身の考えなどをしっかり書いてアピール(まだブログというものがなく、ITの社長さんがコンセプトをアドバイスしてくれました)。それを見た患者様が多く来院してくださり、今でも通院している方も多くいます。

残念ながら医療法人は別の事業で行き詰まり撤退、私は慌てて自己開業となりましたが、幸い大きな問題なく現在へ至っています。

 

レーザーとインターネット。いずれも始めた頃は美容医療業界ではほとんどの人に否定されたことが良かったと思います。誰もが大丈夫と言われる状態になってから参入しても上手くはいかないものです。もちろん私自身も、確信はしていたものの美容医療の世界が現在のような状況になるとは想像もしていませんでした。相変わらずビジネスは下手すぎて、零細クリニックのままではありますが。

 

私ももう年齢的に新しいものに次々取り組めなくはなりました。ソーシャルメディアの世界は正直、若い先生方についていけません。しかし、機器を取り入れることに関してはまだまだ続けていこうと思います。そして海外へもエネルギッシュに飛び出していきます。次回はこの辺りの話も少し書こうかな。

 

たくさんのご応募ありがとうございました。モニター募集は終了しました。予想を超える希望者にて、写真などを参考にモニターを選出させて頂きます。返事はもうしばらくお待ちください。

当院では毎年新しい機器を導入しておりますが、その効果を確認するために定期的に学術モニターを募集しています。

今回は2つ。いつものように当院に受診歴がある患者様が対象です。

 

1つめは目の下のたるみに対する機器です。小じわではなく、たるみになります。目の下の軽度のふくらみが対象です。脱脂を切らずにおこなう治療です。重度の目袋は難しいです。多数の針を用いて高周波を流すという最近流行の治療法ですが、皮膚表面だけ軽くというレベルではなく、しっかりと脂肪組織まで差し込んで焼灼します。局所麻酔を要します。実際の施術動画はこちら

軽く腫れるので、ダウンタイムは2〜3日要します。スムースアイリフトより直後は腫れます(麻酔のため)。ただし、その後の腫れは軽度です。

1ヶ月ごとに2〜3回、最終施術1ヶ月後に再診を要します。

 

もう一つは針を使わずに特殊な装置で高圧にて液体をjet状にして皮膚内へ打ち込む治療です。韓国では既に臨床で広く使われており、私の韓国の友人医師たちからは高い評価を得ています。一部日本でも導入が始まっています。現在のところ3種類の機器があり、それぞれに長所短所があるため、そのうち2種類を導入する予定ですが、まずは導入にあたってモニターにて実施をします。

対象はニキビ跡と妊娠線。本来はシワなどにも有効なようですが、強い結果を出すモードで試験をします。

ジェットの力で皮膚内を剥離し、薬剤(ジュベルックなどのポリ乳酸系製剤)がコラーゲンを産生誘導し、くぼみを持ち上げます。

直後は皮疹状に盛り上がり、3〜4日は点状に出血斑が残ります。翌日からメイクは可能です。1ヶ月ごとに2〜3回、最終施術1ヶ月後に再診を要します。

 

 

写真を撮影し、学会やサイト上でプライバシー配慮の上結果を公開します。

治療費は頂きませんが、デポジットとして数万円を徴収し、最終写真撮影時に返却します。

8月末から9月にかけて初回治療を行います。平日の13時ごろに来院可能な、受診歴のある患者様が対象です。

各機器4〜5名程度のモニターを予定しています。

 

適応の有無を考慮してモニターとさせて頂きますので、まずは当院サイトの無料メール相談フォームの質問事項の欄にカルテ番号とお名前を記載いただいた上で、治療希望内容(目の下たるみ、ニキビ跡、妊娠線)を明記してお申し込みください。

 

患者様にはご迷惑をおかけしておりましたが、初診の予約受付を再開することにしました。

2年ほど前から再診の方の予約さえも2ヶ月は取れない状況が続いたため、しばらくは初診予約を制限しておりました。治療終了する患者様もいることから、徐々に予約枠に余裕が出てきたので、初診を一日数名程度受け入れることとしました。

長らくご不便をおかけし申し訳ありませんでした。

また再診予約が厳しくなると制限をかけるかもしれませんが、当面は以前と同じ予約システムに戻します。

 

なお、初診は03-3507-0480までお電話をお願いいたします。

 

週末は韓国ソウルへ出張。機器の日本向け改良への協力のお仕事でした。

相変わらずの弾丸ですが、今回は1泊できました。

早朝便で金浦空港へ。まずは冷麺とプルコギのランチ。久々の韓国料理。

 

 

そしてレーザーメーカーへ。韓国の中堅企業ですが、様々なレーザーを製造しているそうです。

 

特定の機器を日本市場にマッチングさせるためのプログラム追加と必要な部品についてディスカッション。工学的に細かい点まで詰めていきました。100%ではないですが、ほぼ納得のいくプログラムになりました。

詳細はまだ明らかにはできませんが、面白い製品になりそうです。

 

夜は焼肉。最近韓国に行ってもローカルな料理を食べていなかったので、今回は嬉しい。

 

 

さて、当院では新しいテノールが稼働しております。

厳密にはテノールという機器は10年以上前のモデル、それも東アジアで主に使われた呼称で、正確にはアクセントという機器でした(アクセントXLi、アクセントウルトラなど)。当時流行ったので、覚えている方もいらっしゃると思います。

ずっとアクセントシリーズが販売されていたのですが、最終型のアクセントプライムの次に登場したのがプライムX。アクセントの名前も無くなってしまいました(多分アクセントプライムの次のXという意味だと思います)。また韓国では廉価版のアクセントとしてOpusという機種も販売されていますが、日本向けモデルは最上位機種のプライムXのみとなりました。

治療主義の名称として当院ではテノールと呼称し続けるとは思いますが、機器の名称はプライムXとなります。

より深く、熱感が強い機種で評判は上々。

 

 

 

今週は木曜のみ休診として、バンコクへ弾丸出張、ピコ秒レーザーPicowayについての講演をしてきました。

0泊3日、行きも帰りも深夜便という強硬スケジュールです。日本は通常日曜や平日夜にセミナーがあるのですが、タイでは平日に開催するのが普通とのこと。何だか変な感じです。

 

水曜の診療終了後に羽田からバンコクへ。

早朝、会場のホテルに到着後は2時間ほど仮眠して、講演。今回は友人のDr. Wichai Hongcharuと一緒。彼が座長、進行役でした。

 

 

まずはWichai(私の向かって右隣)、キャンデラ社マネージャーやタイの代理店社長と記念撮影。

 

私の講演時間は30分。

愛用しているPicowayについて思う存分話してくれという依頼。様々な症例とともに、全顔の治療であるピコトリプルの理論や効果について解説しました。これはシミを主として肌の張り感なども得られる、3波長のレーザーを利用する手法です。アジア人には強すぎるピコフラクショナルハンドピースを改良したFusionという改良版を用いますが、これはPicowayの製造会社であるキャンデラ本社を私が訪問した際に提案したもので、今やアジアで広く用いられています(ちょっと自慢)。特にタイではキードクターのDr. Wichaiが気に入っていて、何かあると必ず私の名前を出して評価してくれるのです。今回もそんな縁で招待頂きました。

 

 

無難にこなし、その後は20分のエキスパートトークと20分の質疑応答。非常に活発な議論で盛り上がったのですが、英語なので疲労困憊。まあ無事に終了しました(と信じてます)。

 

 

 

最後は表彰式などセレモニーがあり、ランチを食べて終了。

表彰された皆さんと。

 

ホテル出発まで2時間ほど時間があったのですが、あいにくの雨模様。ホテルの部屋で原稿書きの仕事をして、空港へ。30分で10メートルしか進まない酷い渋滞に巻き込まれながらも2時間かけて到着。空港で晩御飯(やっとタイ料理!)を食べて、深夜便で帰国です。

 

羽田に到着して、診療モードのスイッチを自らに入れて、気合いと共に診療開始。

疲れました。流石にもう若くないことを実感。

 

でも、私が開発に関与した機器については、持っている情報を広くシェアして、少しでも良い美容医療ができるよう貢献する事が義務だと思ってますので、これからも続けていきたいと思います。そしてたまにはインプットもしていかないとなと。

 

機器の開発に関われることは私の知的好奇心を大いに刺激する素晴らしい経験です。今もいくつかの機器についてアドバイスさせて頂いていますが、宮田はもう古いと言われるまでは、アイデアを提供していきたいと思います。

 

バンコクでは素敵なプレゼントを頂きました。ジムトンプソン。

 

 

ここのネクタイ、結構好きで、今回も実は着用して講演してたのです。

 

グルメや観光もなく、ホテルと空港の移動以外は一切外に出ない弾丸出張でした。

 

最近、たるみに対するヒアルロン酸注入治療は非常にポピュラーになってきました。当院でも毎日多数の注入治療をおこなっています。

しかしながらこの美容医療業界全体で見ると、やや人工的な顔貌、いわゆるヒアル顔を呈する人も増えてきました。大量注入で、加齢による骨の萎縮を埋め、顔を支える靭帯をリフトアップする手法が開発され、以前よりも不自然さは減りましたが、何か違和感がある、そんな顔貌が見受けられます。知らない人が見たら何も問題ないけど、昔の顔を知っている人が見ると若くはなっていない、イメージが変わった印象、そんな人まで含めるとかなりの人がやや違和感を生じています。

これはなぜでしょうか。

骨の萎縮は近年加齢によって進むことが解明され、どこが窪んでいくのかは多くの美容ドクターが理解しています。そこを埋めつつ、またリフトアップもすれば、輪郭は若い頃のように整うはずです。そうセミナーでは習う医師も多いはずです。

しかしながらここには幾つかの盲点があります。

一つはよく知られたことですが、firmnessやfitnessの低下です。まずfirmness。皮膚は緩んでしまっており、これを引き締める必要があります。注入だけに頼ると、どんなに引き上げたとしてもぷよぷよした印象になります。特に高齢者ほど顕著です。これを防ぐには引き締め、つまりは機器治療が必須です。注入でECM(細胞外基質)を補充するのも良いですが、引き締めには至らないので少々力が落ちます。やはり皮膚を引き締める機器が最も良いと思います。先日のIMCAS Asia国際学会でも、私はソフウェーブの講演で強調しましたが、他のドクターも同じような話をされていました。

そしてfitness。皮膚や皮下脂肪は加齢とともにピタッと密着するようなフィット感がなくなります。ボディでも背中の肉のはみ出しで分かると思いますが、垂れるわけでもなく緩みます。これを改善しないと入れた注入剤が何ともゆるっとした感じになりますし、ボリュームでフィットさせようとするとパンパンになります。若い人は肌にハリがあるというより脂肪にハリがあるのです。これは加齢に伴い皮膚支帯retinacular cutisという支持靭帯の末梢、皮下脂肪の細かい線維の減少と緩みが生じて起こることが様々な研究で分かっています。これは糸(スレッド)、特にショートタイプを入れたり、機器のうち皮下に熱を与えるものを用いることで改善を図ります。サーマクールが最強で、デンシティやハイフでも効果が得られます。

そしてもう一つ、どうやっても改善できないのが、骨の萎縮による目、鼻、口などのポジションの移動です。いくら輪郭を埋めても位置は戻せません。下手に輪郭を整えると外と正面がグラマラスな感じになり、目鼻が寄ったような印象を与えることもあります。これの改善はできないので、医師の美的センス、バランス感覚で誤魔化していくことになります。ここで解剖学的知識が最も重要になります。あれ?何か変、というのはこういった誤魔化しができないことが原因だと思います。特に私個人としては窪みやラインを敢えて全て若い頃に戻さず、微妙な引き算をしてあげる事が大事だと思います。

ヒアルロン酸注入は良い治療ですが、大量投与だけに頼らず、時には引き算で、そして必ず機器治療を忘れずに組み合わせていく、こんな知識とセンスと経験が美容医療の醍醐味ではないでしょうか。

学会2日目。まずは早朝に起きてルンピニー公園までランニング。暑いですが、沢山の人が走っていました。いつも池にいる水トカゲには会えませんでしたが、ぐるっと周回してリフレッシュ。

 

さて学会。この日は講演1つとハンズオンセミナー。

最初はFotona社のスポンサードセッション。企業枠なので機器の名前も出して評価できます。最強のEr:YAGレーザーSP Dynamis proを用いたたるみ治療について。口腔粘膜からの引き上げを可能とする治療スムースリフトと皮膚側からの引き締めT runnerに関する実験の報告と臨床効果を解説しました。

企業セッションなのにかなりの聴衆。油断してました。


3人の演者。タイの先生と日本から荒尾先生。


 30分ほど休憩して、次はサテライトのセミナー。ジェイシス社の最新高周波機器デンシティについて講演しました。当院でも大人気で、満足度の高いたるみの治療機器です。3次元的に早期の引き締め効果が強く出るmono/bipolar tipの理論などを解説しました。この機器はかなり皆さん興味があるのか、私1人の講演、それも1時間もある内容なのに各国から多数の聴衆。そのため質疑応答は活発。テキパキ答えて、疲れるなと思ってた矢先にインド人英語での質問。またもや理解出来ず。ただ、業者の米国人も分からなかったそうですので、まあ良いか。アールのきついインド英語が学べるアプリとかないかなぁ。

 

そして夜は企業の接待で本格タイ料理レストランへ。辛いと唸ってたら扇風機を真横に置いてくれるサービス。そのため美味しく食べられました。



二次会はルーフトップバーへ。昨日と違って落ち着いた雰囲気。

 

さて学会3日目。この日は早朝から新しい機器開発の打ち合わせ。仲良しの韓国Oh先生、ニューヨークのJane Yoo先生、企業の皆さんと討論。面白い話になりそうです。

 

会場へ戻り、私が毎回楽しみにしているDr. Atchima Suwanchindaの注入合併症のセッションへ。マニアックで聴衆は多くはないのですが、当たり前の合併症ではない興味深い症例を並べてオープンに議論します。

そのあとは、学会でのお役目は終了したので、やっと企業ブース巡り。日本にはない機器も含めて物色。







午後からは束の間の休息に観光。

そして夜便で月曜朝に帰国して、午後からは診療でした。


次の海外出張は来月のバンコク再び。

 

 

 

先週後半は休診とさせて頂き、バンコクで開催されたIMCAS Asiaに参加してきました。アジア最大の美容医療の学会。学術団体主催ではなく商業的な部分もありますが、近年は科学的な内容に努めるようにと各種の制限もあり、基本的には通常の国際学会との差が少なくなってきています。

私自身は10数年前から参加しており、今回も新しい情報など求めて出席してきました。

 

今回もいくつかの講演をするので、Facultyのバッジを頂きました。参加費は無料です。結構お高いので助かります。

 

学会前日に到着して受付を済ませ、夜はバンコク在住の日本人の知り合い(医師ではありません)と会食。楽しい夜を過ごしました。

 

私、実は辛いものが苦手で汗をかくのですが、less spicyでとお願いして美味しく頂きました。

 

翌日、学会初日。この日は講演2つと座長1つのお仕事。

まず最初は高周波機器の仕組み、作用機序と新しい機器の臨床結果について講演。マニアックな話をさせて頂きました。最近、アジアではオタクな医師として機器の理論を解説する仕事依頼が多いのですが、最近高周波機器が多数登場する中で、機器の違いがきちんと理解されていないことが多くなりました。もう一度その基礎理論を理解しようということで若い医師でも理解できるよう詳細な解説をさせて頂きました。

演者、座長の皆さんと。知り合いが多くてお気楽。討論も盛り上がりました。

 

お次は座長のお仕事。ピコレーザーについてのセッションでした。

これは少し時間が押して、あまり討論できず残念。

座長を一緒に務めたシンガポールのDr. Yongと。

 

休む暇も(水を飲む時間も)なく、次の講演へ。skin rejuvenationのセッションで超音波たるみ治療機器のSOFWAVEについてお話をしました。この内容は同じユーザーの先生方から共感を得たことも多くて嬉しかったです。インド人のドクターが質問してきたのですが、あまりの巻き舌に理解不能。座長のタイ人ドクターは理解されていて、優しく教えてくれました。なんとか乗り切り、終了。

 

演者、座長の皆さんと。

 

怒涛の1日目で、すでにバテバテでした。

 

国際学会では友人たちとの再会も大きな目的です。新しい治療機器や注入剤の手技、安全性など情報交換をします。今回も沢山の有益な生の情報を得たので、当院での治療に還元します。

 

大韓皮膚科学会の前理事長でMy brother(笑)の韓国Oh先生、古くからの友人San Ju Lee先生、日本から林寛子先生と。

 

他にもフロアで知り合いと会っては立ち話、一日中喋っていた感じです。

台湾Shangli Lin先生と。

 

ベトナムNguyen Ngan Kim先生と。彼女は2年ほど前に当院で2日間ヒアルロン酸注入などの見学をしたのですが、久々の再会となりました。今やベトナムの芸能人御用達だそうです。

 

そして夜は私の好きな蟹カレーのお店、Somboonへ。

バンコクに来たら毎回必ず訪れるお店です。

このあとは今バンコクで最先端というルーフトップバーTichucaへ。予約不可のため入場まで結構並びました。

上から眺めた写真。巨大なクラゲのようなデザインが面白く、若い人たちが沢山。

 

ということで、しっかり働きしっかり遊んだ1日でした。

 

 

 

 

先週は表題の2つの学会に参加、講演をしました。

まずは木、金曜日。日本美容外科学会JSASが都内で開催されました。この会は非形成外科系のDr.中心の学会ですが、近年は形成外科医の参加も増えています。むしろ形成外科系のJSAPSよりも規模が大きく、レベルも高くなっている部分があります。

10数年前から呼んで頂き、毎年のように講演しています。全般的には、最初の頃はかなり疑問符のつく内容も多かったのですが、最近ではこちらの方が勉強になることも多く、より新しいものを取り入れてる感があります。ただ、講演者のレベルは幅があり、学術的裏付けなく経験だけで話している先生も多い印象ですので、その点はやや差し引いて話を聞かないとミスリードされてしまうリスクはあります。でもまあ最近の商業的な国際学会も全く同じなので、世の流れなのかもしれません。一方のJSAPSが時にお堅すぎで盛り上がりに欠けるので、昨今の美容医療業界の流れに遅れてしまうのではないかとも思います。

最近の美容医療はビジネス主義が横行して、患者様を単なる金儲けの「物」として扱っていたり、「集客」ばかりに焦点を当てて、技量の向上が置いてけぼりになっている傾向にあります。一方では純粋な医療としてだけでなく患者サービス、主観的満足までを包括した医療をしなければならない面もあり、価格競争力、宣伝などビジネスも考え、全てのバランスを高度に保たなければなりません。形成外科医は長い間大学人として勤務しているためなのか、これらが苦手な人が多い印象です(特に年配の世代)。バランスって大事だなといつも思います。

話は逸れましたが、この学会では初日に機器によるたるみ治療のシンポジウム座長と講演を行い、また韓国の医療機器についてのランチョンセミナー座長、イブニングセミナーでのHIFU機器講演、そして2日目のフォトナ社セミナーの座長を務めました。

 

 

各セッション演者の先生方と。

 

2日目は朝のセミナーだったので、そのままクリニックへ移動し診療。バタバタしましたが、休診は最小限にしました。

 

そして翌日土曜日は熊本で開催された日本抗加齢医学会へ参加。

 

 

この学会は医師のみならず様々な医療関係者がアンチエイジングについて学ぶ学会です。サプリメントなどの講演も多く、少し自身の体の内的アンチエイジングのお勉強。日曜の朝はシンポジウム。見た目のアンチエイジングのセッションでHIFUによるたるみ治療について講演させていただきました。

 

土曜の夜は久々に大学の先輩、同期、後輩と一緒に食事会。抗加齢医学会は形成外科、皮膚科のみならず各科の医師が集まります。せっかくの機会なので熊本在住の同窓生も一緒に、久々にこのような集いができて楽しかったです。

 

熊本の名店ステーキハウスバロンでの食事でした。

 

まだまだ怒涛の学会参加は続きます。。。。

 

 

 

 

学会2日目。この日は2つ講演と座長のお仕事。昨日と異なり、気合を入れて。

朝一番は学会場が厳重な警備体制に。カメラマンも沢山。台湾の新しい副総統が来賓としてスピーチされるのです。

蕭美琴氏。ネイティブな英語スピーチ。調べてみると母親は米国人だそうです。ちょっと話を聞いただけで聡明で意思の強いすごい人だと分かります。こんな政治家が日本にいたらと思わせるような素晴らしい人物でした。ちょっと惚れてしまいました。

 

さて学会本番。機器治療のセッションで座長と講演。座長は私とCarl Cheng。古くからの友人なので息も合い、お気楽でした。私の講演内容は高周波治療を使いこなすというもので、各種高周波の基礎理論を物理的視点から解説、それを臨床にどう活用するかを説明しました。実は高周波に関しては海外も含めて医学的な詳しい解説書籍がなく、レーザーと違って学ぶことが難しいのです。私自身は各社の特許の書類に目を通してやっと理解できたので、できるだけ平易に説明することを心がけました。

英語でこの手の話をするのは医学ではない専門用語が多すぎて大変なのですが、なんとか上手くまとまったかなと思います。

 

その後の質疑応答の時間は全体で15分程度。まあまあ盛り上がりました。

演者みんなで記念撮影。

 

演者の一人、インドのQureshi先生とは初対面だったので、スピーカー用のラウンジで一緒にランチボックスを食べながらdark colored skinの治療について根掘り葉掘り質問して教えてもらいました。発表では聞けない色々な話を伺えるので、こういう時間は大事です。

 

午後はスポンサードセミナーにて講演。Jeisys Medical社のLinearZ(日本名ウルトラセルZi)についてです。つい先日台湾で承認されたばかりのホットな話題でしたので、この機器の使いやすさや多機能、多目的であること、臨床結果について発表しました。

左からEdward Tseng先生、いつもながらミニスカートでキメるShindy Hu先生、私、オーストラリアのSullivan先生(Sullivan先生はキャンデラ社のニードルRFの講演)。

ShindyとSullivan先生とは昨年5月の香港でのキャンデラバーチャルセミナー収録以来の再会でした。

 

これで学会も終了。夕方なので、もう帰国便はなくその日はお泊まり。早朝便で帰国して診療となりました。

早朝便はEVA航空。毎回のお楽しみは機内食で出る鼎泰豊の小籠包。

おすすめです。

 

 

今回の学会でも沢山の友人と再会し、また新しい友人と出会いました。私の宝物であり、この人間関係から得た情報、知識が診療の質向上へとつながり、患者様へ還元されると思います。

 

この学会出発の前日夜、実は講演をもう一つこなしています。国内向けのWebセミナー。冷却痩身機器クールスカルプティングについて。

下島久美子先生、古山登隆先生と。

 

ちょっとハードに働きすぎですが、今週はまた学会です。。。。