厳島神社の系統分類と略歴書 | 安芸もみじ / Photos, Historys, Trains - Hiroshima JAPAN
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お知らせ 現在、平和学習関連の記事を再編・加筆修正の作業中です。 ---------- 2024年4月に還暦を迎えたIQ200のギフテッドです。 カテゴリーは写真ブログなものの鉄道写真が多目ですが、気が向いた時にはサイエンスや日本史・郷土史をゆるく語っています。
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厳島神社の系統分類と略歴書
宮島に建つ世界文化遺産・厳島神社は、全国にある厳島神社の総本社です。
ここでは、宮島以外の厳島神社を訪ねるにあたり、参考資料として記述します。
厳島神社には、その建立性格が4つのタイプに分別できます。
Aタイプ
市杵島姫が在住した場所、または、在住したという伝説がある場所。
Bタイプ
宮島の厳島神社から氏神として勧請されたもの。
Cタイプ
宗像大社から鎮守として勧請されたもの。
Dタイプ
もともと弁天堂だったものが厳島神社に衣替したもの。
Dタイプの厳島神社が、一大勢力で全国にある厳島神社6500社の内、8割がそうだと言われています。
また6500社中、厳島神社を名乗っているのは500社で、別名神社が多数ああるため、当ブログではテーマを【伊都岐嶋の姫宮】としています。
厳島神社とは本来、三姫神の内、市杵嶋姫(いちきしまひめ)命を祀る神社で、後世になって他の姉妹神が合祀されて、現在の祭祀体系となりました。
古の時代から、弁財天は市杵嶋姫命の化身であるとの思想から、同一視されて信仰されてきました。
明治維新の折りに、国家神道樹立にあたって仏教寺院の権益・権力を削ぐために神仏分離令が発効された際に、民間で廃仏棄釈運動が激化し、その時機に弁天堂は厳島神社へ転身しました。
廃仏棄釈運動の本質が民間主導だった故に、自分たちの信仰の中心であった弁天堂を守るための神仏分離による転身でした。
信仰とはそのお祭りや行事を通じて、その地域の住民が連帯感を維持するために、大変重要な役割を果たしていました。
仏教や神道から信仰心を取り除くと、そこには今でも儀礼・礼節・道徳・倫理が残る通り、日本のコミュニティ維持の根源だったため、廃仏棄釈運動の最中で守らなければならなかったアイデンティティでした。
これは厳島神社だけでなく、他の小さなお社でも同じことでした。
あまり多くの記述をUPできる訳ではありませんが、厳島神社系の神社の記事をUPし、それをご覧になられた折りには、そんなメンタリティな日本史も感じて頂けると幸いです。
尚、宮島に建つ世界遺産・厳島神社の御本社は、飛鳥時代の593(推古1)年に広島西部(おおよそ広島市西区横川~大竹市・江田島市一部~廿日市市全域)を統治していた有力豪族・佐伯鞍職(さえきくらもと)公が社殿造営の神託を受け、大和政府より勅許を得て、御笠浜に市杵島姫命を祀る社殿を創建したと、社伝に記されています。
厳島神社の鎮座する厳島(宮島)は「神に斎く(いつく)島」が語原とされていて、霊峰・弥山の山頂には巨岩が連なっており、山岳信仰の対象であったため古代から、島そのものが神として信仰されていました。
事実、宮島が陸続きだった6000年前の祭祀器が、海底にある祭祀遺跡から台風などで浜に打ち上げられることがあります。
そして、上の写真は御本社の拝殿から本殿を撮影したものですが、本殿は玉座を覆うために建設された、寝殿造りによる日本初のドーム建築と言っても過言ではなく、本殿の中には1400年前の玉座(石組台座)が今も7基(社殿があるのは6基)現存しています。
また、厳島神社はこれまで何度となく自然災害で被災していますが、この本殿だけは被災したことがなく、平清盛(たいらのきよもり)公と平家一門の自然科学への秀でた知識には脱帽するばかりです。
ですが、文献での初出は811(弘仁2)年に名神に預かったという記事で、平安時代中期の『延喜式神名帳』では「安芸国佐伯郡伊都伎嶋神社」と記載されて名神大社に列したほか、安芸国一宮とされました。
平安時代末期、神主・佐伯景弘(さえきかげひろ)公と当時の安芸守・平清盛公の結びつきを契機に1168(仁安3)年頃、平清盛が社殿を造営し現在につながる大規模な社殿が整えられました。
そして平家一門滅亡の後も、源氏をはじめとして時の権力者の崇敬を受けました。
尚、これは重要な定義なのですが、三姫神を祀っていても、八王子系の神社は厳島系・宗像系には属さないので、私のブログでもここへは含みません。
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【写真追加 及び 文章改定・2018年3月6日】
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