北海道電力の過去の分析と今後の需要予測 | 宮本 茂@横浜 書きたい事を書くブログ

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先日、地震発生後から先日までの実績データを調べてアップしました。

北海道電力の需給実績(9/5~9/15(予定))

 

こちらはとりあえず調べたもので、本命は一年前からの実績データを調べ、今後の予測をきちんと推測することでした。

ネットでは今後の電力について足りる足りないの話が飛び交っていますが、データに基づいているものがあまりにも少ないと感じたからです。

対象データは、

2017年9月~2018年2月

の半年間です。

後ろを2月にしたのは、新火力発電所の1号機が稼働予定となっているので、まずはここまで乗り切れるのかどうかを判断する材料としているためです。

そしてプロットする実績値のデータはこちらから拾ってきました。

北海道エリアの需給状況過去の電力使用状況データのダウンロード

 

そのデータを月別に日単位の最大需要実績、ピーク時供給能力をプロットしたのが以下のチャートです。

 

半年での最大需要は1月後半の525万kW、次が12月の505万kW(2回)です。

本来ならこの数値に10%程度供給余力を加味した電力を準備すればよいのですが、北電では何故か20%もの余力を載せています。

この状況で贅沢言えませんから、10%で算出すると1月は約560万kW、2月は約580万kW供給できればこの冬は乗り切れるものと思われます。

 

そして日単位では予測データとしてチャートにするのは向かないので、各月の前半と後半の「最大需要」の数値をプロットし直し、そこに+10%、+20%の余力をもたせた場合のピーク時供給電力をチャートにしてみました。

 

一番下のグレーっぽい色が最大需要実績。

オレンジがそれに対して+10%を載せた発電量、黄色が+20%の発電量のチャートです。

正直、+20%の供給力を用意する理由はあまり見当たらないので、+10%、この冬に向けては最大でも600万kW用意できれば乗り切れるものと思われます。

今後、復旧が予定されている苫東厚真火力発電所が3基で165万kW

4号基の復旧見通しが11月とアナウンスされていますが、予定通り終わってくれれば11月は恐らく大丈夫。

問題はその後を乗り切るには、後40から60万kW程度は欲しいところです。

石狩湾新港発電所1号機が稼働すれば補えますが、稼働予定は2019年2月です。

需要のピークには少し間に合いません。

18日からは節電要請が解除されるので何らかしらの電力追加がされるはずですし、その内容を見てから判断したほうがいいのかもしれません。

ですのでその内容を見て少し加筆するかもしれません。

 

余談。

北海道電力が何故か20%もの供給余力をもたせているのかという課題。

推測ですが、考えられる理由は2つ。

・旧式火力発電設備(約40年以上経過)多く、それらの故障率を高めに見積もっている

・発電所から需要地までの距離があるため、その分の送電ロスを加味している

この辺りは状況を知れば素人でも推測できます。

実態は果たしてどちらか、あるいは別の理由からか・・・。

もう一つ考えられる理由はあるのですが、あえて伏せておきます(笑)