今日の京都5月22日(水) | 都のかほり日記

都のかほり日記

京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

 おはようございます。
気象庁は昨日、21日午前、沖縄地方と鹿児島・奄美地方で梅雨入りしたとみられると発表しました。沖縄地方は平年より11日、去年より3日、それぞれ遅い梅雨入りとなります。鹿児島・奄美地方は平年より9日、去年より3日、それぞれ遅い梅雨入りとなりました。梅雨入りが近くなってきました。
雨の日が多くなります。

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このところ、京都のあちこちで蛍の飛翔が聞こえてきました。
以前気象庁では季節の進み具合を把握するため、生物季節観測を行っていて、そのひとつに「蛍の初見日」がありました。
ゲンジボタルかヘイケボタルのいずれかの成虫が、発光しながら飛んでいるのを初めて見た日を観測していました。
例年、蛍の初見日は、3月下旬に沖縄で始まり、5月20日頃に九州や四国に達していました。



残念ながら2020年で蛍の初見日の観測はなくなりました。
2020年までの京都地方気象台での観測では、平年が5月30日、最も早かったのが2018年5月15日、最も遅かったのが1965年の7月3日でした。そのデータからすると今年はかなり早くから蛍が見られたということです。

いうことで、蛍の季節となりました。
京都では、白川沿いや疎水沿いに蛍が眺められます。また、宇治市植物公園で蛍ナイターが5月25日に始まります。

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【螢について】

螢は世界中で約2000種類以上いて、日本では約50種類ほど生息しています。でも、すべてのホタルが発光するわけではなく、発光するのは14種類程度のようで、その中でも特に有名なのが、ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルの3種類になります。 

〈 ゲンジボタルの特徴 〉 
○色・形・大きさ
 日本に普通に見られるホタルの中でもっとも大きい。大きな雌の個體では30mm前後になることがあります。背中は黒、胸部の背中側が赤く、ここに余りはっきりしない黒いすじが見られます。ただし、この模様には地域差が大きく、ヘイケボタルに比べると全體に四角形で、かどばった體型に見えます。
○生態・発生時期
 5月~7月にかけて流水のあるところでみられるといわれています。発生期間は約4週間で、発光は非常に強く、気溫・地域により発光の間隔が変化し、雄は1秒から6秒間隔で明滅します。

〈ヘイケボタルの特徴〉 
○色・形・大きさ
 全體的に丸く、大きさだけではヒメボタルと區別がつきにくい。背中は黒、胸部の背中側が赤いが、ここにはっきりとした黒い筋が通ることから、ゲンジボタルやヒメホタルと區別することができる。
○生態・発生時期
 6月~9月にかけて各地の川や田で見られる。ゲンジボタルと異なり、幼蟲は田んぼなどの止水で生活するが、越冬地などよくわからない部分もある。ゲンジボタルが終了する頃から発生が始まり、9月末まで見られる。発光は余り強くなく、揺れるような光を出しながら飛ぶことがあり、ほかのホタルと簡単に區別できる。(発光にゆれがないこともある)
 現在數が激減している。
 
〈ヒメボタル特徴〉 
○色・形・大きさ
 全體的に丸く、大きさだけではヘイケボタルと區別がつきにくい。背中は黒、胸部の背中側が赤いが、黒い模様が後ろまで屆かないことからヘイケボタルと區別することができる。メスは飛翔することができない。また、メスの背中は茶色である。
○生態・発生時期
 5月~6月の間の比較的短期間に、林の中で見られる。ゲンジボタル・ヘイケボタルと違い幼蟲が陸上に住み、カタツムリの仲間を食べることから、水が全くない場所でも見られる。明滅は短い間隔でフラッシュをたいているような発光でヘイケボタルに比べると強く感じる。発光の色はゲンジボタル、ヘイケボタルと比べてやや黃色がかっている。



出典
http://www2.wbs.ne.jp/~gakimaru/hotaru1.htm 
寫真引用
http://www.geocities.jp/photohiroshima/hotaru/hotarunotice.html

【蛍にまつわることわざ】
「鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす」
意味
自分の思っていることを全て口に出す者よりも、自分の思いをあまり口に出さない者の方が、心で深く思っているという意味。
語源・由来
同じ虫でも、蝉は体全体を震わせて鳴くが蛍のようには光らず、逆に蛍は蝉のように鳴くことはできないが自身の体を燃やさんばかりに光輝くことから転じてきている。

【蛍が出てくる古典作品】

* 夏は夜。月の比はさら也、やみも猶ほたるの多く飛びちがひたる。又、ただ一つ二つなどほのかにうちひかりて行くもをかし。 --清少納言 『枕草子』三巻本系第二類本: 勧修寺家旧蔵本、中邨秋香旧蔵本、伊達家旧蔵本、古梓堂文庫蔵本、弥富本
    * 写本によって細部には異同がある。
* ゆく螢雲のうへまで去ぬべくは秋風ふくと雁につげこせ --在原業平
    * 『伊勢物語』、『後撰和歌集』にみえる。
* 夕されば螢よりけに燃ゆれども光見ねばや人のつれなき--紀友則
    * 『古今和歌集』に収録。
* こゑはせで身をのみこがす螢こそいふよりまさる思ひなるらめ --紫式部
    * 『源氏物語』、「蛍」、玉鬘の歌。
* 音もせで思ひに燃ゆる螢こそ鳴く虫よりもあはれなりけれ --源重之
    * 『後拾遺和歌集』に収録。
* 物思へば沢の螢もわが身よりあくがれ出づるたまかとぞ見る --和泉式部
    * (上記に対する返歌)奥山にたぎりて落つる瀧の瀬の玉ちるばかりものな思ひそ --貴船の明神
        * 『後拾遺和歌集』に収録される贈答。
この項出典Wikiquote

【蛍の歌】
童謡ほたるこい
この歌詞には蛍の光は出てきません。
https://youtu.be/iRKvVSyVj5k?feature=shared

また卒業シーズンやお店の閉店を知らせる歌と知られる[蛍の光]
この曲は作曲者不詳のスコットランド民謡ですが、なぜ日本では蛍の光という別れの歌となったのか。
7世紀半ば頃成立した中国の歴史書『晋書』所収の「車胤伝」に登場する故事からです。晋代に政府高官となった車胤の家は貧しく、灯火のための油を買うことができなかったので、夏には絹の袋に数十匹の蛍を集め、その光で勉強に励んだ。また、同じ頃、のちに政府高官となった孫康は、「夜には窓の外に積もった雪に反射する月の光で勉強に励んだ」というもので、苦労して学問を修める「蛍雪の功」を強調
したものでした。

【京都で螢が見れるところ】

○哲学の道



若王子神社~銀閣寺橋までの約2kmにわたる哲学の道の疏水沿いをゲンジボタル、ヘイケボタルが舞います。 
○宝が池
宝が池のすぐ北側にあるひっそりとした「椿の道」はホタルのスポットで南側へまわりせせらぎを見渡すとたくさん飛んでいるのが見られます。

○鴨川公園

上賀茂神社より鴨川沿いを北に上がったところにある鴨川公園ではゲンジボタルを見ることができます。

○明神川



上賀茂神社を出て東へ行くと明神川が流れています。この川に沿って土塀に囲われた社家(上賀茂神社の神官の屋敷)が並んでいます。どの家も門に至る小さな橋が架けられ、歴史を感じさせる門構えを見せています。上賀茂神社の近くの古い社家の街並で見るホタルは、いかにも京都らしい風情です。
數は少ないけど自生のホタルが見られます。

○下鴨神社





下鴨神社內の糺ノ森を流れる小川にホタルが見られます。毎年蛍の茶會が開催されます。
今年は6月8日に「蛍火の茶会」と「糺の森納涼市」 が開催され、600匹の蛍が放たれます。

○白川沿い

三條から祇園まで所々で見ることができます。

○松ヶ崎疎水

北山通と北大路通の大通りにはさまれながらも、市街の喧騒とは無縁の閑靜な住宅街に靜寂が漂います。
疎水にたどり著いたら東へ進むと浄水場があり、その前に集まっていることが多いです。

○ 嵯峨野(有棲川辺り)

昔ながらの稲穂の垂れる嵯峨野。有棲川は大覚寺の北、観空寺谷奧を源流とし、源流辺りの水は農業用水にも使われています。大覚寺の境內を通り抜けて住宅地へ流れていきます。北嵯峨高校のあたりの有棲川でゲンジボタルが眺められます。

○貴船(螢岩)

京都の奧座敷・貴船は貴船川の清流と、心地よい川風が洛中の暑さを忘れさせてくれる癒しのスポットです。この蛍岩(ほたるいわ)は、叡山電鉄「貴船口」より約100m程、貴船川を上った上流にあります。
貴船のゲンジボタルの見頃は市街地より1ヶ月ほど遅い7月7日(七夕)の[貴船の水祭り]の頃です。
平安時代・宮廷の女流歌人・和泉式部が、貴船神社に參詣して戀の成就を祈り、この蛍岩周辺を舞う蛍の情景を歌に詠んだとよばれる由緒ある場所で今でもホタルが見られます。

○宇治市植物公園
ホタルナイトが開催されています。



【螢鑑賞マナー】

螢を見に行くにはきちんとルールは守って行きましょう。

⚫螢を採らないでください。
螢は長くても7日~10日しか生きられません。毎年減ってきています。
絶滅させないためにも採ることは禁止です。

⚫明りをつけないでください。
螢は光でコミュニケーションをとっています。カメラのフラッシュはもちろんのこと、懐中電燈も禁止です。

⚫靜かに鑑賞してください。
生息地のご近所の迷惑にならないように騒いだり勝手に立ち入ったりしないでください。
また、ホタルは音にも敏感ですので逃げてしまうこともあります。

⚫ごみは捨てないで持ち帰りましょう
ホタルは水の綺麗な所を好みます。ホタルの名所が京都の北の上流に集中するのはそのためです。

⚫蟲よけスプレーなどをご用意ください。そろそろ蚊も飛んでいます。

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蛍には幽玄さを感じます。
なかなか螢も眺められなくなっています。蛍が住みやすい環境作りも大切ですね。

どうぞ、今日もお元気で笑顔で楽しい1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和6年5月22日(水)】(No.3474)
※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143

○ 春の特別公開(〜6/30)/宝厳院

○春の特別公開(〜5/25)/東寺

○ 伏見名水スタンプラリー(〜5/31)

○ 春の特別拝観(〜6/2)/相国寺
 

○ 御土居の青もみじ(〜6/30)/北野天満宮

○ 霊宝館春季特別公開(〜5/31)/清涼寺

○春の特別拝観(〜6/16)/瑠璃光院 

○ 鴨川をどり(〜5/24)

○ 新緑特別拝観(〜5/31)/妙覚寺

○ 貴船の川床(〜9/30)

○ 鴨川納涼床(〜9/30)


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