今日の京都5月18日(土) | 都のかほり日記

都のかほり日記

京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。

今日は全国的に晴天に恵まれ、気温が上がり、真夏日となるようです。京都も最高気温は30度の予報が出ています。
この週末は、各地で運動会や体育祭を予定しているところが多いようです。
まだ、暑さに身体は慣れていませんし、いきなりの真夏日、お子さん、お孫さんの運動会、体育祭に行かれる方は、熱中症と紫外線対策をしっかりとなさってお出かけください。

さて、今日、5月18日は、語呂合わせで『5(こ)10(と)8(ば)の日』という記念日です。語呂合わせからです。言葉について考え、言葉を正しく使えるように心がける日。
はい、正しく綺麗な言葉を発するように心がけます。

************************************************************************************************************************************

今日は、上御霊神社では御霊祭渡御之儀が行われます。そして、下御霊神社では、還幸祭の宵宮が本日行われ、明日は還幸祭、鳳輦列、若宮神輿巡幸が行われる予定です。
同じ御霊と名がつく上御霊神社と下御霊神社とはどのような神社なのでしょうか。実は両社は「京都御所の産土神(土地の守護神)」なのです。

上御霊神社と下御霊神社は、ともにお祀りしているのは「御霊八所神」です。これは、平安時代から疫病や天災をもたらすとして恐れられている八柱の神様をお祀りされる神社です。
この八柱の神様ですが、上御霊神社、下御霊神社共に共通しているのは、崇道天皇・吉備聖霊・藤原大夫人・橘大夫・文大夫・火雷(天)神の六柱です。あと二柱は上御霊神社は井上内親王と他戸親王を、下御霊神社は伊豫親王と藤大夫をお祀りしています。

【上御霊神社】





上御霊神社という社名は下御霊神社に対応するもので、正式には御霊神社です。

桓武天皇の時代、各地で疫病が流行しました。これは御霊の祟りであるとして、貞観5年(863年)5月20日、平安京の神泉苑で御霊会が催されました。この時に慰霊された御霊は崇道天皇・伊予親王・藤原夫人・観察使(藤原仲成)・橘逸勢・文屋宮田麿らでした。この御霊会が上御霊神社および下御霊神社の創祀です。
現在の下御霊神社を下出雲寺御霊堂、上御霊神社は上出雲寺御霊堂と称していました。朝廷の篤い崇敬を受け、至徳元年には正一位の神階を授けられました。
また、上御霊神社は、応仁の乱の発端の地としても知られています。



畠山氏の相続争いから、畠山政長と従兄弟の畠山義就が、この上御霊神社で戦いを始めたのが、応仁の乱の始まりです。政長は細川勝元の東軍、義就は山名宗全の西軍に加わり、結果的に京都を焼き尽くす戦争へと発展していきます。



境内には一初が群生していて、4月終わりには一初の頒布会もあります。



【下御霊神社】



下御霊神社、京都御苑の東南、寺町通にある神社です。
この神社は、仁明天皇の承和六年(839)に、伊予親王と、その母藤原夫人(吉子)の無実が判明したとして、御霊神社(上御霊神社)の南の地に祀ったのが始まりでした。
その後に、崇道天皇(早良親王)、橘火夫(橘逸勢)、文大夫(文室宮田麻呂)藤大夫(藤原広嗣)を合祀し、さらにその後、火雷神(菅原道真)と吉備聖霊(吉備真備)を祀りました。
神社は、豊臣秀吉時代の天正18年(1590)に、京都市街の改変により現在の地に移りました。

******************************************************************************************************************************************************



この上御霊神社の向かいに 水田玉雲堂というお菓子屋さんがあるのをご存知でしょうか。この 水田玉雲堂 さん、「唐板(からいた)」という商品だけを作っています。

【唐板とは】



貞観五年(863年)、京では疫病が流行し、それを鎮めるために当時の天皇が神泉苑において御霊会を行いました。その時、疫病よけとして「唐板煎餅」が神前に供えられたそうです。応仁の乱後、上御霊神社の境内で茶店を始めたのが、水田玉雲堂さんの前身です。そこで厄病よけの煎餅として世に知られるようになったのだとか。文明9年(1477年)
に今の場所(上御霊神社の向かい)に店舗を構え、今でも特に茶道の三千家はじめ多くのお茶人に愛されています。
素朴な味わいで、500年以上同じ味をまもってらっしゃいます。この唐板を信長さんや秀吉さんも召し上がったかと思うと、なんだか嬉しくなります。
何年か前、体調を崩されて、一時お店を閉めてらっしゃったこともありましたが、今は再びいただけるようになりました。

このように京都では神社や寺社の門前にお菓子屋さんがあります。
思いつくままに書いてみましょう。

【 京都神社の門前菓子・神饌(しんせん)菓子】

⚫︎北野天満宮 
粟餅(あわもち)
長五郎餅(ちょうごろうもち)
⚫︎愛宕神社
志んこ(しんこ)
⚫︎下鴨神社 
賀茂みたらし
⚫︎上賀茂神社 
やきもち神馬堂、葵餅
⚫︎伏見稲荷 
いなり煎餅
⚫︎三宅八幡神社
鳩餅(はともち)
⚫︎今宮神社 
あぶり餅
⚫︎松尾大社
蓬餅(よもぎもち)
⚫︎石清水八幡宮 
走井餅(はしりいもち)
⚫︎御霊神社 
唐板(からいた)
⚫︎城南宮  
おせき餅



神社にお詣りをして、帰りにお菓子を頂いてというのが今も昔も楽しみですね。
書いていると、また食べたくなってきました。食べたくなってお詣りをするのは邪道かもしれません。(笑)

************************************************************************************************************************************
どうぞ、今日もお元気で笑顔で楽しい1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和6年5月18日(土)】(No.3470)


※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143



○ 御霊祭/上御霊神社

貞観5年(863)から続く日本最古の御霊祭(御霊会)です。「悲運の中に亡くなられた高貴の人々の御霊を神として祀れば鎮護の神となる」という信仰の下、同社には八柱の祭神が祀られています。5月18日の御霊祭では剣鉾などを先頭に、御所車や3基の神輿など約600名の参列者が神社を出て出町桝形商店街のアーケードを通り、京都御苑内京都御苑や町内を巡行します。御所車は後陽成天皇の寄進と言われています。現存するものは数少なく貴重な牛車です。
3基の神輿は、
①第108代・後水尾天皇の寄進された今出川口の神輿
② 第107代・後陽成天皇の寄進された小山郷の神輿
③ 元貴船社より奉納された神輿
です。
一番の見どころは、100人以上で担ぐ神輿3基が、京都御所の中(朔平門前)へ入った後です。
ここでの差し上げは迫力があります。
神輿は夜になってから神社へ戻り、「神輿振り」と「差し上げ」の後、拝殿に安置されます。

日程 5月18日
神輿は12:30頃出発し20:00頃帰着 
アクセス
地下鉄烏丸線「鞍馬口」下車、徒歩約5分
市バス(45系統)「烏丸鞍馬口」下車、徒歩約5分
ホームページ
http://www.kyoto-jinjacho.or.jp/shrine/02/004/ 

○比叡の大護摩/延暦寺
比叡山に春を告げる大護摩供大法要は、一年に一度全国の回峰行者が比叡山に介し、天台座主猊下、千日回峰行の大阿闍梨お導師のもと、執り行われる大法要です。
日程5月18日(土)~19日(日)
11:00〜13:30〜
護摩木 5000円~
場所比叡山西塔 峰道広場(伝教大師尊像前)
アクセス
・ 京阪電鉄/京津線「坂本駅」下車 徒歩 10 分 坂本ケーブル乗り換え終点下車
・ JR湖西線「比叡山坂本駅」下車 徒歩 20 分 坂本ケーブル乗り換え終点下車
ホームページ
https://www.hieizan.or.jp/

○ 春の特別公開(〜6/30)/宝厳院

○春の特別公開(〜5/25)/東寺

○ 伏見名水スタンプラリー(〜5/31)

○ 春の特別拝観(〜6/2)/相国寺
 

○ 御土居の青もみじ(〜6/30)/北野天満宮

○ 霊宝館春季特別公開(〜5/31)/清涼寺

○春の特別拝観(〜6/16)/瑠璃光院 


○ 大原女(おはらめ)まつり
(〜5/19)

○ 鴨川をどり(〜5/24)

○ 新緑特別拝観(〜5/31)/妙覚寺

○ 貴船の川床(〜9/30)

○ 鴨川納涼床(〜9/30)

#京の歳時記
#言葉の日
#上御霊神社
#下御霊神社
#唐板
#門前菓子
#比叡の大護摩