今日の京都4月17日(水) | 都のかほり日記

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おはようございます。
今日は大気が不安定で天気の急変にお気をつけてくださいね。また、黄砂も飛来しそうです。

さて、今日、4月17日は『日本書紀』によると御祭神・神功皇后のご命日に当たります。
269年神功皇后 (仲哀天皇の后、應神天皇の母) <数え100歳>
石清水八幡宮では、神功皇后を偲び神功皇后祭・献酒祭を行います。

知っているようで知らない神功皇后ですが、神功皇后と言って何を連想されるでしょうか。

【神功皇后とは】





神功皇后
出典Wikipedia


神功皇后(じんぐうこうごう、成務天皇40年 - 神功皇后69年4月17日)は仲哀天皇の皇后。古代日本の摂政(在位:神功皇后元年10月2日 - 神功皇后69年4月17日)。

記紀にみえる仲哀天皇の皇后で、名は気長足姫尊です。『古事記』には息長帯比売命と記されています。神と交感する能力を持つ巫女的な女性と言われています。
仲哀天皇が即位した仲哀天皇元年(西暦192年)、「熊襲(くまそ)」と呼ばれた九州の豪族たちが朝廷に反逆しだしたので、その平定のために翌年に仲哀天皇は神功皇后とともに西国に拠点を移しました。

この時、夫の仲哀天皇が神功皇后が得た神の託宣を信じず祟りにあって頓死してしまいます。その時、神功皇后は懐妊していました。しかし、この託宣に従って新羅を攻めます。このとき大小の魚が寄り集まって,船の進行を助けたといわれています。新羅の王は皇后の軍団の勢いに圧倒されて戦わずして降りました。高句麗,百済もこれに倣いました。
この軍旅に際し,皇后は臨月を迎えていましたが、
3個の石を腰に巻きつけて、腰を冷やして、出産を遅らせました。この、鎮懐石のおかげで、妊娠から出産まで15ヶ月目に、筑紫に帰ってから、福岡県宇美町で応神天皇を産むことができました。
この3個の鎮懐石は、壱岐の本宮八幡神社、京都の月読神社、福岡県の鎮懐石八幡宮に奉納されています

○京都月読神社



神功皇后は出産ののち、反逆の企てなども粉砕し、大和で御子を皇太子に立てて後見に当たります。記紀の記載上、皇后は皇位に就かなかったことになっていますが、天皇に匹敵する存在であり、『日本書紀』でも天皇に準じた扱いをしています。この皇后と御子の組み合わせは、やがて母子神信仰に習合し、八幡宮の祭神として名を連ねて現在に至っています。
<参考文献>直木孝次郎『日本古代の氏族と天皇』
出典朝日日本歴史人物事典

【神功皇后と祇園祭】
この神功皇后と祇園祭には深い関係があることはご存知でしょうか。

祇園祭の山鉾にはそれぞれ御祭神が祀られています。現在、33の山鉾のうち、神功皇后は3つの山鉾の御祭神となっています。
占出山・船鉾・大船鉾です。



戦のゆくえを占うために鮎を釣られた姿を表しているのが占出山です。





戦に出陣する船を表しているのが船鉾です。



戦に勝って凱旋する船を表しているのが大船鉾です。

祇園祭で、前祭でも後祭でも巡行の最後を飾るは2基の「船鉾(ふねぼこ)」です。
鉾といいますが真木を立てない点で他の鉾と一線を画し、形が船という独特の構造をしています。
船鉾の名の初めての登場は、室町時代中期頃の文書、祇園社(今の八坂神社)に伝わる『祇園社記』の中の第十五、御霊会山鉾記の記事で「神功皇后の船」と記されています。そのため神功皇后の三韓征伐の説話により、軍船の形をしています。(この頃にはこの名の鉾が2基あり、その一つが「出陣の鉾」といわれる現在の船鉾。もう1基は元治元年(1864年)に焼失し、2014年に復活した「凱旋の鉾」と呼ばれる大船鉾です。)

なお、祇園祭巡行の前夜に「祇園祭神功皇后御神体腹帯巻き(じんぐうこうごうごしんたいはらおびまき)」が船鉾で行われます。これは懐妊中の神功皇后が三韓征伐(さんかんせいばつ)後に応神天皇を無事に出産したことに由来しています。
祇園祭神功皇后御神体腹帯巻きは7月16日23:30から行われます。(通常非公開)
祇園祭山鉾巡行(前祭)に先立って、前夜に御神体・神功皇后像に安産祈願の腹帯・岩田帯(いわたおび)を巻き、山鉾巡行(前祭)後に神功皇后像から取り外された岩田帯が祈願者に授与されるそうです。なお神功皇后像に付けられる神面には安産にご利益があるとされ、宮中でも崇敬されて、明治天皇のご降誕の際には宮中に参内したそうです。

【日本初のお札の肖像】



日本のお札に初めて肖像が登場したのは、明治14(1881)年に発行された「改造紙幣1円券」です。

この時の肖像が神功皇后でした。
なぜ、神功皇后が選ばれたのか。それは、明治政府が目指すもの、明治政府のスローガンは「富国強兵」です。強力な欧米諸国にいつ植民地にされてもおかしくない時代。日本は強くなろうと必死でした。そこで、明治政府が日本の紙幣に選んだのは、対外的に強い行動をとった人物だと言えます。
 皇族であり、三韓征伐をした人物。国のシンボルかつ対外的な強さを発揮した人物である神功皇后こそが明治政府の富国強兵のイメージに合致したと言えるのではないでしょうか?

毎年4月17日に、京都で神功皇后にまつわる行事が行われる神社があります。

○神功皇后祭・献酒祭/石清水八幡宮



4月17日は『日本書紀』によると御祭神・神功皇后のご命日に当たります。
『古事記』に「河の辺に御飯(みをし)したまひし時に、四月の上旬に当りき。しかして、その河中の磯に坐して、御裳の糸を抜き取り、飯粒(いひぼ)もちて餌にして、その河の年魚(あゆ)を釣りたまひき。〔(神功皇后が)4月上旬、川辺にてお食事をなされた時に河中の磯に座られて衣の糸を抜き取りご飯粒を餌にして河の若鮎を釣られた〕」とあります。
この故事に因み、毎年4月17日に神功皇后祭を斎行し、鮎を御神前にお供えしています。
『古事記』をさらに読み進めると、「ここに、還り上りましし時に、その御祖息長帯日売命、待酒を醸みて献らしき。」とあり、これは太子(応神天皇)が戦勝・禊を経て角鹿(つぬが/現・敦賀市)から大和に初めて入国する際、母の息長帯日売命(神功皇后)が、帰ってくる人の無事を祈り、また祝福して造り待つ酒を用意し、太子に献酒されたという件です。
神功皇后祭に引き続き、酒造業の益々の繁栄を祈念し近畿一円はもとより全国各地からご奉納頂いた献酒を御神前にお供えし、各献酒家ご参列のもと献酒祭を斎行します。

日程4月17日
時間10時
場所
石清水八幡宮
アクセス
京阪電車「石清水八幡宮駅」~男山ケーブル「男山山上駅」 下車徒歩5分

○春季例大祭/御香宮神社



祭神神功皇后の命日にちなみ、開催されます。神事の後、本殿で仕舞が奉納されます。
御香宮神社の創建年は不詳。日本第一安産守護之大神として広く崇められています。神功皇后を主祭神として仲哀天皇応神天皇他六柱の神を祭ります。 初めは、『御諸神社』と称しましたが、約1150年前の平安時代貞観四年(八六二)九月九日に、この境内から「香」の良い水が涌き出たので、 清和天皇よりその奇端によって、『御香宮』の名を賜りました。 

日程4月17日
時間9時
場所御香宮神社 
アクセス
京阪電車伏見桃山下車 徒歩約5分
近鉄電車桃山御陵前下車 徒歩約5分
市バス御香宮前下車 徒歩約1分

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どうぞ、今日もお元気で笑顔で楽しい1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和6年4月17日(水)】(No.3439)


※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143

○ 春の特別公開(〜6/16)/大徳寺塔頭 興臨院 

○十三まいり(〜5/13)/法輪寺

○ 花の天井 春の特別公開& 椿を愛でる会(〜5/6)/平岡八幡宮

○ 春の特別展とライトアップ(〜5/6)/高台寺

○ 春の特別展とライトアップ(〜5/6)/圓徳院


○ 春の特別公開(〜5/16)/弘源寺

○ 春の特別公開(〜6/30)/宝厳院


○ 男山桜まつり(〜4/30)/石清水八幡宮

○ 春の特別拝観(〜5/6)/銀閣寺

○ 霊宝館の春期特別展(〜5/6)/醍醐寺

○春の特別公開(〜5/25)/東寺

○春の特別公開(前半)(〜4/21)/白龍園

○ 伏見名水スタンプラリー(〜5/31)

○ 春季名宝展(〜4/22)/大覚寺


○ 春の特別拝観(〜6/2)/相国寺

○ 特別入山期間 御室花まつり(〜5/6)/仁和寺

○ 霊宝館春季名宝展(〜5/6)/仁和寺

○つつじと新緑の特別庭園公開(〜5/7)/正伝永源院 

○ 御土居の青もみじ(〜6/30)/北野天満宮

○ 令和6年 第150回記念公演都をどり(〜4/30)/祇園甲部歌舞練場

○ 建礼門院寺宝展(〜5/10)/長楽寺

○ 霊宝館春季特別公開(〜5/31)/清涼寺

○春の特別拝観(〜6/16)/瑠璃光院 


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