今日の京都4月10日(水) | 都のかほり日記

都のかほり日記

京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。
昨日は全国的に大荒れの天気で、満開の桜も散り桜となったところも多いです。名残の桜を楽しみたいと思います。
京都では、今日が小中の入学式と始業式です。

さて、今日から松尾大社で山吹まつりが始まります。



この松尾大社、四条通の東のどんつきの八坂神社から西に向かったどんつきにあります。その距離8.7キロ。まるで向かいあったかのようです。そのこともあり、京都五社めぐりでは平安神宮を中心に、東(青龍)が八坂神社、北(玄武)が上賀茂神社、南(朱雀)は城南宮、そして西(白虎)を守護するのが松尾大社となっています。




【松尾大社】
渡来人秦氏が一族の氏神として信仰した古い社が起源とされ、文武天皇の大宝元年(701年)に現在の地に社殿が造営された。大山咋神・市杵島姫命を祭り、境内に霊亀ノ滝、亀ノ井の名水があり、醸造の祖神として、全国の酒造家、味噌、醤油、酢の製造及び販売業者の信仰が厚い。室町初期の作で松尾造といわれる本殿(重文)ほか拝殿、釣殿、楼門など社殿が多く、平安初期の作とされる等身大の神像は重要文化財に指定されている。
出典松尾大社ホームページ

【松尾大社の注目】

○松尾の猛霊
松尾大社は「松尾の猛霊(まつおのもうりょう)」と呼ばれています。これは、平安時代に都を守る神様、つまり王城鎮護(おうじょうちんご)の神として、東の「賀茂の厳神(かものげんしん)」、西の「松尾の猛霊」と呼ばれたのです。
賀茂の厳神(かものげんしん)とは上賀社(かもしゃ)〔今の上賀茂神社(かみがもじんじゃ)と下鴨神社(しもがもじんじゃ)〕です。

○松尾大社の読み方
「松尾」の読みは、公式には「まつのお」です。一般には「まつお」とも称されています。文献では『延喜式』金剛寺本、『枕草子』、『太平記』建武2年(1335年)正月16日合戦事条、『御湯殿上日記』明応8年(1499年)条等においていずれも「まつのお/まつのを」と訓が振られていて、「の」を入れるのが古くからの読みとされます。

○ 松尾大社の鳥居
⚫︎オブジェ



一の鳥居の碑の隣にある2つのオブジェは、お酒を入れる容器「甁子(へいし)」をモチーフとし、“お酒の神様”である松尾大神に捧げられたものがあります。
⚫︎ 脇勧請(わきかんじょう)



松尾大社の赤鳥居の上部には、鳥居の原始形式を示す「脇勧請(わきかんじょう)」と呼ばれる榊の束が垂れ下がっています。その昔、参道の両側に木を植え、その木の間に縄を張り、その年の月数(通年は十二、閏年は十三)の細縄を垂れ、農作物の出来具合を占ったとされ、その形が現在の鳥居の形になったと伝わっています。

○松尾大社とお酒



御祭神の大山咋神は「醸造祖神」として崇められ、平安時代以来、お酒をはじめ味噌や醤油、お酢など醸造に関わる方から篤く信仰されています。そのため、境内南側の神輿庫前にはたくさんの奉納酒樽があります。これは圧巻です。

○神像館
「神像館」に祀られる大きな三体の神像は平安時代初期の作です。中央の厳しい表情の男神が「大山咋神」、右の女神が「市杵島姫命」、左側の男神が「御子神」であろうとされています。北の「賀茂の厳神」に対して「松尾の猛霊」と崇められるほど、強い霊力を持つ松尾の神様です。

○亀がいっぱい
松尾大社には亀がいっぱいいます。





⚫︎亀の井
松尾大社には名水と名高い「亀の井」があります。延命長寿の功徳があり、「よみがえりの水」とも呼ばれる霊泉です。お酒の仕込みに使うと、酒が腐らなくなるといわれていて、今も酒造りの時期には酒造家の方がお水を求められるそうです。

⚫︎パワースポット「霊亀の滝」



その昔、首に3つの星、背に7つの星をもつ、緑と金色の毛を尾にもつ不思議な亀が現れ、時の元正天皇はこれを瑞兆として「霊亀」(715年頃)に改元されたそうです。

○ 重森三玲氏が手がけた最後の庭園









松尾大社には、昭和の名作庭家・重森三玲氏が手がけた庭園があります。「松風苑(しょうふうえん)」と呼ばれる3つのお庭、上古の庭・曲水の庭・蓬莱の庭です。重森三玲氏の最晩年の作庭で、上古の庭が遺作となりました。
上古の庭は「木」、曲水の庭は「光」、そして蓬莱の庭は「水」、すべてに共通するのが「岩」です。
四国・徳島県産の青石をいくつも使用したダイナミックなお庭です。

○松尾大社の山吹



松尾大社の山吹は、いつの頃か神職さんが植えられたものだそうです。土地にあったのか自然に増えて、4月から5月上旬にかけて、華やかな黄色の花が境内を賑わせるようになりました。
山吹は黄色の花ですが、松尾大社には白色の山吹が咲いています。それは重森三玲氏作の庭園「松風苑」内、上古に庭に咲いています。



⚫︎ 山吹まつり
松尾大社は関西でも有数の山吹の名所といわれていおり、季節になると3000株の山吹が境内を美しく彩ります。
日程4月10日(水)~5月5日(日)
時間
9:00~16:00(日曜・祝日〜16:30)
料金
庭園と神像館/500円
 ※境内無料
アクセス
市バス28「松尾大社前」下車
阪急嵐山線「松尾大社駅」下車
ホームページ
https://www.matsunoo.or.jp/

○松尾大社の神紋



松尾大社の神紋は「ふたば葵」です。
徳川家や下鴨神社、上賀茂神社の紋と同じです。
松尾大社を作った秦氏と、加茂社を作った加茂氏は
姻戚関係があったと言われています。


○松尾大社の春のお祭り
松尾大社では4月に中酉祭(醸造感謝祭)」と4月20日以降の日曜日に松尾祭の神幸祭(おいで)とそれから21日目の還幸祭(おかえり)があります。

○ 「みやこの西の守護神」松尾大社展



京都文化博物館 で松尾大社展が開催されます。
日程4月27日(土)〜6月23日(日)
休館日:月曜日
(ただし4月29日、5月6日は開館)
5月7日(火)
入場料(税込)
一般1,600(1,400)円、大高生1,000(800)円、中小生500(300)円
神像のアクリルスタンド付きやおちょこ付きのチケットもあります。
ホームページ松尾大社まつのおたいしゃ展 みやこの西の守護神まもりがみ - 京都府京都文化博物館


見どころもたくさんある松尾大社です。山吹の黄色にパワーをもらいたいです。

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どうぞ、今日もお元気で笑顔で楽しい1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和6年4月10日(水)】(No.3432)


※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143

○桜花祭/平野神社



約200人もの時代列(天平の織姫、平安の曲水、元禄の花見)などの神幸列が氏子町へ繰り出されます。夜桜観賞も開催されます。
日程4月10日(月)
10:00 桜花祭(本殿)12:00 神幸列発興祭13:00 桜花祭神幸列15:00頃 神幸列還幸祭
料金
拝観無料
アクセス
嵯峨野線「円町駅」から市バス「衣笠校前」~徒歩1分JR「京都駅」から市バス「衣笠校前」~徒歩1分
ホームページ
http://www.hiranojinja.com/


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