おはようございます。
京都の桜も、そろそろ満開近しですね。
京都の名だたる桜には、桜の種類の名前ではなく、個別の名前が付けられています。
これらの桜、どこの桜がお分かりになられますか。
⚫︎不二桜
⚫︎関雪桜
⚫︎般若桜
⚫︎みぎわの桜
⚫︎斎王桜
⚫︎みあれ桜
⚫︎千眼桜
⚫︎魁
⚫︎おかめ桜
⚫︎お多福桜
⚫︎なりひら桜
⚫︎御幸桜
⚫︎墨染桜
⚫︎待賢門院桜
⚫︎ 阿亀桜
⚫︎ 容保桜
解答は最後に。
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このように、京都は桜の名所がたくさんあって、どこでお花見をしようかと迷ってしまいます。
私は、佐野藤右衛門さんのお庭の垂れ桜が好きで、よく伺っています。
佐野藤右衛門さんをご存知でしょうか。
円山公園のしだれ桜、蹴上のインクラインの桜などを育てたのも佐野藤右衛門さんのお仕事です。
造園業 佐 野(さの)藤右衛門(とうえもん)
昭和3年京都市生まれ。京都府立農林学校卒業。天保三年より、植木職人として京都・仁和寺御室御所に仕えてきた“佐野藤右衛門”の十六代目。明治より造園業を営み、十四代目より日本各地の名桜の保存につとめる「桜守」を継承。植藤(うえとう)造園社長。故イサム・ノグチ氏デザインの、パリにあるユネスコ日本庭園を手がけた功績で1997年、ユネスコのピカソ・メダルを贈られる。1999年、勲五等双光旭日章を受賞。桜の調査のために全国各地を駆け回る。主な著書に「桜のいのち庭のこころ」「桜よ 『花見の作法 』から『木のこころ』まで」などがあります。
お庭は広沢池の近くです。
石塔が並んだ庭園内に十月桜・手毬桜・白雪・咲耶姫・寒桜・河津桜・十六夜桜・彬姫桜・台湾緋桜・枝垂桜・冬桜など約200種の桜の木が植えられています。
アクセス
http://www.uetoh.co.jp/company/map.htm
佐野さんの著作は何冊か読みました。
そのなかで印象に残ったところです。
「年によって桜の花の数や色に多少の違いはあるんです。毎年同じように咲かへんからね。というのは、今年咲く花の花芽は、前年の盆ごろにはできているんです。花が咲くのは、桜の一年間の最後の仕事なんですわ。そして、花を散らして初めて芽が出て一年間の営みが始まるんです。」
「桜は全部下を向いて咲くんです。ですから中へ入り込んで見て、初めて桜も喜ぶんです。横から見ては、全然あきませんものね。そやから、どんな昔の絵を見ても、みんな、幹のまわりで花見をしてますやろ。花が覆いかぶさってくれるのやから、そこへ入ればいいんです。」
「 こうして植物を育てていると、人間が考えている以上のもの凄いものがありますわね。桜というのは―自生の桜ですよ―何百年というやつはみんな精気をくれますわな。その代わり妖気も持っていますね。妖気を受けたらそれはおそろしく恐いでっせ。科学的にどうのこうのと言われたってわからんけどね。なんか異体の知れんものがありますな、自然界には。」
何年か前に放送されたものをまとめたものです。
http://h-kishi.sakura.ne.jp/kokoro-383.htm
ただ、桜を眺めるだけではなく、佐野さんの桜に対する思いを知って拝見すると、一段と感動されるのではないでしょうか?こちらは、個人のお宅を開放してくださっています。マナーを守って観桜させていただきましょう。駐車場もないので路上駐車もお気をつけてください。(長々とごめんなさい。)
過年のものですが、佐野藤右衛門さんのお宅の動画です。
https://youtu.be/9tR7lh1WnzE
桜の種類も多く、毎年、長く桜を楽しめます。
さて、佐野藤右衛門さん、桜の樹の保護、育成だけではなく、桜を違った形で残したいと、桜の木を燃やした灰を染織や陶芸にと使われてきました。
佐野藤右衛門がご一緒に、桜の陶器に取り組まれたのが、京都の広河原で陶芸をされている小松華功さんです。
小松華功さん
1950年長野県生まれ。京都にてやきものの修業を始める。東大寺長老清水公照師より「華功」の号を頂く。1996年から佐野藤右衛門氏のご用命で桜の意匠による作品制作を始める。
この小松さんの焼かれる桜の器はNHKの「京都人の密かな愉しみ」(2017年5月13日放送)桜散るで紹介されました。
桜の木を使っての釉薬や焼いた陶器、色合いがとても綺麗です。お友達が小松さんにお願いして作っていただいていました。
桜の器を手に取り、眺めて、散る桜に思いを寄せたいと思います。
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【京都の桜の名前の解答】
⚫︎不二桜 東寺
⚫︎関雪桜 哲学の道
⚫︎般若桜(別名「毘沙門しだれ」や「一目千両」)毘沙門堂
⚫︎みぎわの桜 寂光院
⚫︎斎王桜 上賀茂神社
⚫︎みあれ桜 上賀茂神社
⚫︎千眼桜 大原野神社
⚫︎魁 平野神社
⚫︎おかめ桜 長楽寺
⚫︎お多福桜 仁和寺
⚫︎なりひら桜 十輪寺
⚫︎御幸桜 六角堂
⚫︎墨染桜 墨染寺
⚫︎待賢門院桜(紫桜) 法金剛院
⚫︎阿亀桜 千本釈迦堂
⚫︎ 容保桜 京都府庁旧本館
どれだけ正解されたでしょうか。
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どうぞ、今日もお元気で笑顔で楽しい1日でありますように!
行ってらっしゃい!
【今日の京都令和6年4月5日(金)】(No.3427)
※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。
中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。
https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143
○涅槃図公開(〜4/7)/真如堂
○ 春の特別公開(〜6/16)/大徳寺塔頭 興臨院
○十三まいり(〜5/13)/法輪寺
○ 本法寺 春季特別寺宝展(〜4/15) /本法寺
○ 花の天井 春の特別公開& 椿を愛でる会(〜5/6)/平岡八幡宮
○ 春の特別展とライトアップ(〜5/6)/高台寺
○ 春の特別展とライトアップ(〜5/6)/圓徳院
○二条城ライトアップ(〜4/7)/二条城
○ 夜桜ライトアップ(〜4/14)/東寺
○ 春の特別公開(〜5/16)/弘源寺
○ 春の特別公開(〜6/30)/宝厳院
○ 春の特別公開(〜4/7)/霊鑑寺
○ 岡崎さくら回廊十石舟めぐり(〜4/14)
○ 男山桜まつり(〜4/30)/石清水八幡宮
○ 春の特別拝観(〜5/6)/銀閣寺
○ 霊宝館の春期特別展(〜5/6)/醍醐寺
○春の特別公開(〜5/25)/東寺
○春の特別公開(前半)(〜4/21)/白龍園
○ 伏見名水スタンプラリー(〜5/31)
○ 春季名宝展(〜4/22)/大覚寺
○ 春の花見と特別拝観 ライトアップ(〜4/7)/妙顕寺
○ 桜ライトアップ(〜4/7)/京都府立植物園
○ 背割堤さくらまつり(〜4/7)
○ ライトアップ(〜4/14)/平野神社
○ 春の特別拝観(〜6/2)/相国寺
○ 特別入山期間 御室花まつり(〜5/6)/仁和寺
○ 霊宝館春季名宝展(〜5/6)/仁和寺
○観桜祭(〜4/7)/京都府庁旧本館
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