今日の京都3月28日(木) | 都のかほり日記

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京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。
昨日、27日、日本気象協会は「2024年桜開花・満開予想(第6回)」を発表しました。3月は寒気の影響を受けやすく、冷たい雨が続いたため、桜の生長は足踏み。西日本や東日本の桜の開花は、昨年より大幅遅れることとなりました。




さて、今日は、 京都裏千家 の利休忌です。
千利休は天正19年旧暦2月28日(1591年4月21日)に秀吉の命により切腹しましたが、千家ではその1ヶ月後を命日としています。昨日、3月27日が表千家の利休忌で、今日3月28日が裏千家と武者小路千家の利休忌となっています。どうして1日違っているのかいろいろと調べましたが、よくわかりませんでした。その「1月後」の解釈が表千家と裏千家で異なるためなのでしょうね。そのため、表千家では3月27日、裏千家と武者小路千家では3月28日に利休忌を行い、追善の茶会を催しています。 



裏千家
今日庵

利休が切腹をした時に、床に菜の花が活けてあり、また利休が愛した花だったことから、利休忌には菜の花を飾ります。
利休忌が過ぎるまでは菜の花は飾らないそうです。



写真のこのお菓子をご存知でしょうか。
花筏といいます。

長い長方形のお餅に桜花の印を入れた花筏は、餅の桜色とほんのり透けて見える餡の小豆色が重なり合う大変趣の有るお菓子で、裏千家の利休忌(3月28日)の主菓子として使われることでも知られています。 
このお菓子は川端道喜さんのものです。

なぜ利休忌に花筏なのか。
こんな説があります。
花筏、そもそもはなんと、川に流された骨壷が筏から外れた姿だというのです。
昔は川に筏にくくりつけた骨壷を流し、早く紐がとけて壷が川に落ちると早く極楽にいけるとの言い伝えがあり、花筏はその跡をかたどったもの。花は、骨壷と一緒に添えられていたものなのだそうです。 

このお菓子を利休忌に使われるのは裏千家だけで、表千家では
利休饅頭、別名朧饅頭を使うそうです。

利休は、身長が180センチもありました。いまでも、180センチは大きい方ですが、当時としてはかなりの大男だったのですね。

○利休の時世の句です。

人生七十 力囲希咄 
吾這寶剣 祖佛共殺 
堤る我得具足の一太刀 
今此時ぞ天に抛 

解釈はいろいろとあるのですが、

七十年のわが生涯を顧みると、
そこには悲喜・苦楽・得失・栄辱、まことにさまざまなことがあった。
しかし、その人生ともおさらばじゃ。
といって、今のわしには生への執着もなければ死の恐怖もなく、
また恩怨もなければ愛憎もない。
力囲!! 咄!! エイッ!! クソッ!! 一切合財、これでご破算じゃ。
そしてわしのこれから超人する世界、そこには悲喜も苦楽も、
得失も栄辱も、さらには迷悟も生死もない絶対の世界である。 
さあ、これからその世界で自由自在に遊戯三昧をしようぞ。
[人物叢書 新装版 千利休;芳賀幸四郎(吉川弘文館)] 

侘び茶の利休のイメージとは違ったイメージで、なんだか親しみを感じました。



千利休図
写真引用Wikipedia

【利休の生涯】
大永2(1522)堺の商家に生まれました。茶を武野紹鴎にまなび、織田信長、豊臣秀吉の茶頭(さどう)となりました。「天下一の茶湯者」として秀吉の側近政治にふかくかかわり、侘(わび)茶を大成しました。天正(てんしょう)19年2月28日、秀吉の命で切腹しました。70歳でした。

【京都の利休ゆかりのところ】

利休と京都といえば、なんといっても大徳寺です。
利休の禅の師・古渓宗陳が大徳寺の僧でした。

⚫︎大徳寺三門金毛閣



応仁の乱で焼失した三門を利休が寄進により、再建されました。ここに置かれた利休の木造が秀吉に切腹を命じられるきっかけになったといわれています。

⚫︎ 大徳寺大仙院
古渓宗陳が住職を務めたのが大徳寺大仙院です。こちらの方丈にある茶室で利休が秀吉に茶をふるまったと言われています。

⚫︎大徳寺聚光院



普段は非公開です。

利休の墓所で、現在は三千家(表千家、裏千家、武者小路千家)の菩提寺となっています。利休が作庭した「百積の庭」や、表千家ゆかりの茶室「閑隠席」「桝床席」があります。

聚光院に、ある千利休のお墓

⚫︎ 大徳寺瑞峯院
1990年の利休400年忌の際に復元された山崎にある国宝「妙喜庵 待庵」の写し「平成待庵」があります。

⚫︎大徳寺黄梅院
黄梅院にある「直中庭」は千利休作庭と伝わり、利休の師である武野紹鴎好みの茶室「昨夢軒」があります。

⚫︎大徳寺高桐院
高桐院には、利休の邸宅を移したという書院や、利休からゆずりうけた石灯籠があります。また、茶室松向軒は秀吉が天正15年(1587)に北野で大茶会を催したときの茶室を模したものと伝わっています。

大徳寺
京都市北区紫野大徳寺町53
アクセス
市バス「大徳寺前」下車すぐ

⚫︎ 妙喜庵待庵
大山崎町にある国宝「妙喜庵 待庵」は唯一現存する、利休作とされる茶室です。
コロナのため拝観休止となっていましたが、令和5年1月22日から開始されました。当面日曜日/午前中のみの受付となっています。申し込みは往復ハガキのみとなります。詳しくはホームページをご覧ください。

京都府乙訓郡大山崎町大山崎竜光56
アクセス
JR京都線「山崎」駅下車すぐ
阪急京都線「大山崎」駅下車、徒歩約5分

ホームページ
http://www.eonet.ne.jp/~myoukian-no2/

⚫︎北野天満宮





秀吉が北野天満宮で1587年に開いた「北野大茶湯」のプロジュースをしたのが利休でした。北野天満宮の駐車場に茶会の際に秀吉が使ったという「太閤井戸」が残っています。
京都市上京区御前通今出川上ル馬喰町
アクセス
市バス「北野天満宮前」下車すぐ
ホームページ
http://kitanotenmangu.or.jp/

⚫︎晴明神社
二の鳥居の横に「千利休居士聚楽屋敷 趾」と書かれた石碑があります。ここは、聚楽第の一角で、利休の屋敷があったところです。境内にある『晴明井』で利休が茶をたてたと伝えられています。





京都市上京区堀川通一条上ル晴明町806
アクセス
市バス「一条戻橋・晴明神社前」下車すぐ
ホームページ
https://www.seimeijinja.jp/

⚫︎一条戻橋
利休切腹の理由となった大徳寺山門にあった利休の木像がはりつけにされ、また切腹をした利休の首がさらされた場所です。その首を密かに持ち帰ったのが大徳寺大仙院の古渓宗陳だといわれています。

⚫︎ 柳の水
利休が茶の湯に使った名水「柳の水」。現在は黒染め工場「馬場染工業」(中京区)敷地内にあります。
京都市中京区西洞院通三条下ル柳水町75
馬場染工業
午前9時~午後5時、土日祝休
ホームページ
https://www.black-silk.com/contents/category/yanagi/

⚫︎ 茶道資料館
裏千家が運営する「茶道(ちゃどう)資料館」。茶の湯に関する企画展が開かれ、茶わんなどの茶道具や美術工芸品、文献史料などが展示されています。
利休の孫にあたる宗旦ゆかりの茶室「又隠(ゆういん)」の写しがあります。
京都市上京区堀川通寺之内上ル寺之内竪町682
料金一般700円
アクセス
市バス堀川寺ノ内
ホームページ
http://www.urasenke.or.jp/textc/gallery/

⚫︎楽美術館
千家十職である楽家の美術館です。瓦職人であだた初代長次郎に利休が茶碗を作るように勧めたそうです。
楽茶碗は轆轤(ろくろ)を使わず手捏ねの茶碗です。代々の楽焼が展示されています。
開館時間10:00~16:30(入館16:00)
月曜日休館
京都市上京区油小路通一条下ル
アクセス
市バス「堀川中立売」下車徒歩約3分
ホームページ
https://www.raku-yaki.or.jp/

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どうぞ、今日もお元気で笑顔で楽しい1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和6年3月28日(木)】(No.3419)

※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143

○春の人形展(〜4/3)/宝鏡寺

○涅槃図公開(〜4/7)/真如堂

○ 春の特別公開(〜6/16)/大徳寺塔頭 興臨院 

○十三まいり(〜5/13)/法輪寺

○ 本法寺 春季特別寺宝展(〜4/15) /本法寺

○ 花の天井 春の特別公開& 椿を愛でる会(〜5/6)/平岡八幡宮

○ 春の特別展とライトアップ(〜5/6)/高台寺

○ 春の特別展とライトアップ(〜5/6)/圓徳院

○二条城ライトアップ(〜4/7)/二条城

○ 夜桜ライトアップ(〜4/14)/東寺

○ 春の特別公開(〜5/16)/弘源寺

○ 春の特別公開(〜6/30)/宝厳院

○北野をどり(〜4/2)/上七軒

○ 春の特別公開(〜4/7)/霊鑑寺

○ しだれ桜夜間無料公開(〜3/31)/宇治市植物公園

○ 岡崎さくら回廊十石舟めぐり(〜4/14)

○ 男山桜まつり(〜4/30)/石清水八幡宮

○ 春の特別拝観(〜5/6)/銀閣寺

○ 霊宝館の春期特別展(〜5/6)/醍醐寺

○春の特別公開(〜5/25)/東寺

○春の特別公開(前半)(〜4/21)/白龍園

○ 伏見名水スタンプラリー(〜5/31)

○ 祇園白川さくらライトアップ(〜3/31)

○ 春季名宝展(〜4/22)/大覚寺

○ 夜の特別拝観(〜3/31)/清水寺

○ 春の花見と特別拝観 ライトアップ(〜4/7)/妙顕寺

○ 桜ライトアップ(〜4/7)/京都府立植物園

○ 背割堤さくらまつり(〜4/7)

○ 春のライトアップ2024(〜4/3)/知恩院

○ ライトアップ(〜4/14)/平野神社

○ 春の特別拝観(〜6/2)/相国寺

○ 特別入山期間 御室花まつり(〜5/6)/仁和寺

○ 霊宝館春季名宝展(〜5/6)/仁和寺

○観桜祭(〜4/7)/京都府庁旧本館

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