今日の京都3月16日(土) | 都のかほり日記

都のかほり日記

京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。
今日は六角堂で花供養会が行われます。花供養会は、草花に感謝し、お花の命を供養する行事で、華道上達・無病息災・開運厄除・心願成就なども祈念されます。


【六角堂とは】



六角堂は京都のへそとも呼ばれています。
この六角堂は通称で、正式には頂法寺です。
この頂法寺の創建は平安京遷都よりも古く、聖徳太子が587年に四天王寺建立の材木を求めてこの地を訪れたとき、霊告によって六角形のお堂を建て護持仏を安置したと伝わっています。
ご本尊は如意輪観音像で、西国三十三所霊場の第18番札所です。
境内にある「へそ石」は本堂古跡の石ともいい、ここが京都の真ん中ともいわれています。





現在のお堂は1877年に再建されたもので六角形をしています。それまでは、六角形ではありませんでした。六角形でなくとも当時も今と変わらず「六角堂」と呼ばれていたのは、お堂の中に六角形の小さなお堂やお厨子があった可能性があるようです。ちなみに「六角」とは、六根(眼・耳・鼻・舌・身・意)によって生ずる六欲のことで、これらを捨て去って角を無くし、円満になるという祈りを込めた形と伝わっています。

【六角堂と池坊】
六角堂は生け花の発祥の地とも呼ばれています。
六角堂を管理する本坊、池坊(いけのぼう)の僧は、六角堂の本尊・如意輪観音に花を供えるという務めがありました。仏前に花を供えるという日々の務めの中でさまざまな工夫をするようになりました。戦国時代に頂法寺(六角堂)の僧・池坊専応(いけのぼうせんおう)が創案したのが「いけばな」の始まりと伝わっています。
その花の生け方に別格の妙技を見せることで文明年間(1469年〜1486年)に京の都で評判となったのが12世の池坊専慶(いけのぼうせんけい)です。立花(たてばな)の名手として知られ、天文年間(1532年〜 1555年)に13世の池坊専応が宮中に招かれて花を立て、「華之上手」と称される一方で、専慶以来の積み重ねをもとに「いけばな」を体系化したことが、「いけばな」の原点といわれるゆえんです。

【なぜ池坊と呼ばれるのか】
六角堂(本堂)の北側に、聖徳太子が沐浴した池の跡と伝えられるところがあります。その池のほとりにあった僧侶の住坊が「池坊」と呼ばれるようになりました。太子に仕えていた小野妹子が出家してここに入ったともいわれています。
室町時代には、池坊は六角堂の執行(しぎょう)として寺の実務を担っていました。専慶・専応らがいけばな成立期において大きな活躍を見せ、華道家元の地位を確立していきました。執行は現在の住職にあたり、代々、池坊が家元とともに住職を務めています。
【六角堂にある池坊】
○ いけばな発祥の地モニュメント



頂法寺(六角堂)境内には、弟子に授けた池防専応口伝の『大巻伝』(おおまきでん)の冒頭の部分が刻まれたモニュメントがあります。単に「瓶に美しい花を挿すこと」と、「よろしき面影をもととする」という池坊が伝える「いけばな」との違い(植物の出生の姿が肝要)を説き、「いけばな発祥の地」であることを示しています。

○ 専好立花復元モニュメント



専好立花復元モニュメントは本堂東側と、「池坊ビル」の池の中にあります。この復元モニュメントは池坊専好(二代)の立花を再現したものです。

○ いけばな資料館
いけばなに関する歴史的資料を中心に花伝書、花器、いけばなの絵図、門弟から寄進された工芸品、六角堂の古文書、池坊ビル建設にともなう発掘調査の出土品などが展示されています。入館は無料ですが見学は原則として予約制となっています。

※特別開館(夏・冬)および「春のいけばな展」、「旧七夕会池坊全国華道展」の行事期間中は予約不要です。特別開館・行事の最新情報は、池坊ホームページでご確認ください。
開館時間
9:00~16:00
休館日
土曜・日曜・祝日・年末年始・夏季休業期間・展示替期間
入館料
無料   ※行事期間中は別途入場料が必要
見学予約
華道家元池坊総務所
mail: kengaku@ikenobo.jp 
代表者名、人数、希望日時、携帯電話番号を明記して送ってください。
現在、六角堂の隣の家元道場・華道家元池坊・WEST18では、
 いけばなの教育機関の池坊中央研修学院の春のいけばな展が行わています。
池坊家元や、次期家元 学院長など、約800瓶の作品が展示されます。

18日(月)まで
時間
10:00~17:00
料金
当日券 1000円/前売券 500円
場所
家元道場・華道家元池坊・WEST18

【六角堂のへそ石餅】



六角堂の納経所に併設されたお茶処があります。こちらでは、お抹茶とのセットでいただくこともできますし、お土産として購入することもできます。こちらのへそ石餅は「京阿月」さんのお品です。
このへそ石餅は 池波正太郎『人斬り半次郎 幕末編』の「へそ石餅」の章にも出てきます。
へそ石餅10個750円
おうすとへそ石餅のセット500円


【六角堂を実感するには】
この六角堂の六角形の屋根はなかなか実感できないのですが、六角堂の隣のビル・WEST18(1階がスターバックスになっている10階建てのビル)には、展望エレベーターがあり、エレベーターから本堂の特徴的な屋根を上から眺めることができます。
スタバからの六角堂の眺めは素晴らしいです。



【池坊を描いた映画】
2017年野村萬斎さん主演の「花戦さ」

戦国時代末期、花と町衆を愛する風変わりな男がいた。京都・頂法寺六角堂の花僧で、いけばなの名手。権力者・織田信長の心を奪い、豊臣秀吉、千利休をもうならせた男の名は、池坊専好。
深い親交をもった利休を自害に追い込み、陰口を言った町衆にさえ残忍な粛清を始める秀吉に対し、一世一代の大勝負に挑む物語。
https://www.toei-video.co.jp/special/hanaikusa/



六角堂
地下鉄烏丸線「烏丸御池駅」下車徒歩約3分
ホームページ
http://www.ikenobo.jp/rokkakudo/

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どうぞ、今日もお元気で笑顔で楽しい1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和6年3月16日(土)】(No.3407)


※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143


○ 夜桜ライトアップ/東寺

不二桜・しだれ桜をはじめ、日本一高い五重塔、東寺の伽藍群などもLED電球を使ってライトアップされます。金堂・講堂の仏様は、お堂の外から拝観することが出来ます。
日程3月16日~4月14日
時間
18:00~21:30
備考
夜間拝観の入口は東門(慶賀門)特設入口のみとなります。
料金
大人・高校生 1000円
アクセス
JR「京都駅」から徒歩15分お車でお越しの場合 有料駐車場有
ホームページ
http://www.toji.or.jp/

○ 春の特別公開/弘源寺



枯山水庭園「虎嘯(こしょう)の庭」・竹内栖鳳の日本画・毘沙門天立像(国指定重要文化財)などが公開されます。
日程3月16日~5月16日(予定)
時間
受付9:00~17:00
料金
大人 500円
宝厳院割引共通券1000円
アクセス
JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」下車京都バス(71、72)「京福嵐山駅前」下車市バス(28)「嵐山天龍寺前」下車
ホームページ
http://kogenji.jp/

○ 春の特別公開/宝厳院
嵐山を借景とする有名な枯山水「獅子吼(ししく)の庭」が公開されます。
日程3月16日~6月30日
時間
9:00~17:00(受付終了16:45)
料金
700円(本堂参拝は別途参拝志納料が必要)
アクセス
JR「嵯峨嵐山駅」下車、徒歩15分京福電鉄「嵐山駅」下車、徒歩3分市バス「嵐山天龍寺前」下車
ホームページ
https://hogonin.jp/


○ 北野天満宮 梅苑公開(〜3月下旬)

○ 梅苑ライトアップ(~3/19毎週末(金・土・日))

○ 第58回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開(〜3/19)

○ しだれ梅と椿まつり(〜3/22)/城南宮

○ 令和6年春の特別公開(〜3/24)「永々棟のひなまつり」


○春の人形展(〜4/3)/宝鏡寺

○涅槃図公開(〜4/7)/真如堂

○ 春の特別公開(〜6/16)/大徳寺塔頭 興臨院 

○ 小野梅園(〜3/24)/隨心院

○ 泉涌寺涅槃会 (〜3/17)/泉涌寺 

○十三まいり(〜5/13)/法輪寺


○ 東福寺涅槃会(〜3/16) /特別拝観 東福寺

○ 特別公開(〜3/16)/龍吟庵 

○ 本法寺 春季特別寺宝展(〜4/15) /本法寺

○ 花の天井 春の特別公開& 椿を愛でる会(〜5/6)/平岡八幡宮

○ 春の特別展とライトアップ(〜5/6)/高台寺

○ 春の特別展とライトアップ(〜5/6)/圓徳院


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