今日の京都3月15日(金) | 都のかほり日記

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京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。

今日から七十二候が移ります。
【菜虫化蝶(なむしちょうとなる)】
青虫が紋白蝶になる頃。「菜虫」は菜を食べる青虫のこと。菜の花が咲いてまさに春本番です。

今日は 1598年に醍醐の花見が行われました。豊臣秀吉が近親の者や諸大名1300名を従えて京都・醍醐寺で最後の花見です。



写真出典
『醍醐の花』(尾形月耕『日本花図絵』)

【醍醐の花見】

醍醐の花見(だいごのはなみ)とは、慶長3年3月15日(1598年4月20日)、豊臣秀吉がその最晩年に京都の醍醐寺三宝院裏の山麓において催した花見の宴です。



秀吉は豊臣秀頼・北政所・淀殿ら近親の者を初めとして、諸大名からその配下の女房女中衆約1300人を召し従えた盛大な催しで、九州平定直後に催された北野大茶湯と双璧を成す秀吉一世一代の催し物として知られます。



この醍醐の花見にはたくさんのエピソードが残されています。

○記録に残るその日の輿の順
1番目に北政所、
2番目に西の丸殿(淀殿)、
3番目に松の丸殿、
4番目に三の丸殿、
5番目に加賀殿、
2番目から5番目までが側室です。
その後に側室ではない前田利家正室・まつが続きました。

○宴会の席での杯を受ける順番でもめます。
正室である北政所の次に杯を受けるのを淀殿と松の丸殿が争い、北政所とは家族ぐるみの長い付き合いの前田利家の正室のまつが「歳の順から言えばこの私。」と、申し出てその場を上手く取りおさめたたと言われています。これは、まつは家臣筋といえど、この席では客人なので、客人をほうって身内で順争いをするものではないということからだとか。

○花見に招かれたのは女性ばかり

諸大名は伏見城から醍醐寺までの沿道の警備や、会場に設営された八番の茶屋の路地茶屋(いわゆるパビリオン)の運営などにはあたったが、花見に招かれたのは女性ばかりで、男性は秀吉・秀頼の他には前田利家だけでした。

○「醍醐花見短冊帖」
花見で詠まれた和歌の短冊は今も醍醐寺三宝院に保管されています。
その中で 淀殿が三首詠んだうちのひとつです。

花もまた 君のためにと 咲き出でて 世にならびなき 春にあふらし 

○醍醐の花見を設えたのは醍醐寺の第80代座主の義演

秀吉の最期が近いことを感じ取った義演が、一代の華麗な英雄の最後にふさわしい大舞台をしつらえるために、あちこちにそれとなく手配をしてこの醍醐の花見を実現させたともいいます。秀吉はこの約5か月後に没しました。




○女性の衣裳替えは2回
参加した女性たちには2回の衣装替えが命じられ、一人3着ずつ着物が新調され、衣装代だけで現在の価値で39億円に相当する金額がかかったと言われています。

○後年に制作された「醍醐花見図屏風」(国立歴史民俗博物館蔵)

https://www.rekihaku.ac.jp/exhibitions/special/old/room3_2012/index.html#fuzokuga

(このページは以前の展示の案内ですがこのページに醍醐の花見図屏風が紹介されています。) 

醍醐寺では、現在でもこれにちなんで毎年4月の第2日曜日に「豊太閤花見行列」を催しています。
この醍醐寺のお花見も、あともう少しですね。
どんな権力者であっても必ず訪れる「死」。人生最後、醍醐寺で桜を眺めた秀吉はどんな気持ちだったのでしょうか。




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3月も半ばとなります。3月は去るとも言われます。あちこちで卒業式が行われて、袴姿の女子学生が春を感じるさせてくれます。

どうぞ、今日もお元気で笑顔で楽しい1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和6年3月15日(金)】(No.3406)


※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143

○青龍会 /清水寺



清水寺の音羽の滝には、観音さんの化身である龍が、夜ごとに飛来してきて、水を飲むという伝説があります。奥の院の南廊下の祠に祀られている夜叉神が、この青龍の地と御本尊を守っているといわれています
青龍会では、法螺貝を吹きながら先布令を行う「転法衆」を先頭に、行道を指揮する「会奉行」、観音加持を行う「夜叉神」と青龍を守護する「四天王」が龍の前後に続き、その後に「十六善神」の神々が続く大群会行の行道が練り歩きます。
長さ18メートルの青龍が清水寺の石段を降りてくるところは迫力があります。

日程3月14日・15日、4月3日
時間14時~
拝観料:400円 
アクセス
京阪電車祇園四条駅・阪急電車河原町駅下車、市バス清水道/五条坂から徒歩約10分 

○ 涅槃会及びお松明式/清凉寺

清凉寺(嵯峨釈迦堂)の参道や境内が涅槃会で賑わう中、お松明式が行われます。読経が朗々と続き、3基の大松明に火が点けられ、春浅い闇の空に炎が舞い上がります。松明の火は、お釈迦様を荼毘(だび)にふした折の様子を物語ると伝わり、同時に燃え具合でその年の稲の吉凶を占います。この日の午後より、嵯峨大念佛狂言(だいねんぶつきょうげん)が境内の舞台で催され、ガンデンデンの囃子が嵯峨野一帯に響きます。

日程3月15日
時間
10:00~ 護摩焚き
15:00~ 護摩木厄除祈願19:00~ 涅槃会の法要20:00~ 提灯行列の後、松明に点火
料金
拝観料 当日は無料(通常は400円)
アクセス
JR「嵯峨嵐山駅」下車、徒歩15分
市バス28・京都バス71・72「嵯峨釈迦堂前」下車

○ 花の天井 春の特別公開& 椿を愛でる会/平岡八幡宮



平岡八幡宮本殿の天井には、44面に44種の季節折々の草花の絵が描かれています。これを「花の天井」と呼ばれています。参詣時には、宮司直々に、神社の歴史や花の天井の話などしていただけます。案内の後は、大福茶の接待もあります。
平岡八幡宮の境内に植わる約200種類の椿が、例年3月中旬になると見頃を迎えます。樹齢200年を超える紅椿や、古事に記された白玉椿伝説で知られる樹齢150年の白椿などが楽しめます。社務所、椿の小路も公開されます。
日程3月15日(金)~5月6日(月)
時間
10:00~16:00(15:30受付終了)
料金
800円(縁起書授与、大福茶接待つき)
アクセス
JRバス「平岡八幡前」下車、徒歩約3分

○ 春の特別展とライトアップ/高台寺



春の高台寺では、建立当時の堂宇が残る史跡名勝庭園をはじめ境内がライトアップされ、22時まで拝観時間が延長されます。鏡のような臥龍池の水面に、周りの景色が映り込み、幽玄な趣が味わえます。境内の桜の見頃は、例年3月下旬で、方丈庭園のシダレサクラをはじめ、ヤエザクラやソメイヨシノなどが楽しめます。庭園内には呈茶席(有料)があります。
日程3月15日(金)~5月6日(月)
時間
9:00~21:30
料金
拝観料 大人600円 中高生250円(掌美術館入場料込み)
アクセス
市バス「東山安井」下車、徒歩約5分京阪電車「祇園四条駅」下車、徒歩約20分阪急電車「河原町駅」下車、徒歩約20分
ホームページ
https://www.kodaiji.com/

○ 春の特別展とライトアップ/圓徳院
日程3月15日(金)~5月6日(月)
時間
昼の拝観 10:00〜17:00(入れ替えなし)
17:00(点灯)~22:00(受付終了21:30)
料金
拝観料 500円
市バス「206」東山安井下車
ホームページ
https://www.kodaiji.com/entoku-in/


○ 北野天満宮 梅苑公開(〜3月下旬)

○ 梅苑ライトアップ(~3/19毎週末(金・土・日))

○ 第58回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開(〜3/19)

○ しだれ梅と椿まつり(〜3/22)/城南宮

○ 令和6年春の特別公開(〜3/24)「永々棟のひなまつり」

○春の人形展(〜4/3)/宝鏡寺

○涅槃図公開(〜4/7)/真如堂

○ 春の特別公開(〜6/16)/大徳寺塔頭 興臨院 

○ 小野梅園(〜3/24)/隨心院

○ 泉涌寺涅槃会 (〜3/17)/泉涌寺 

○十三まいり(〜5/13)/法輪寺

○ 東福寺涅槃会(〜3/16) /特別拝観 東福寺

○ 特別公開(〜3/16)/龍吟庵 

○ 本法寺 春季特別寺宝展(〜4/15) /本法寺


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