今日の京都2月25日(日) | 都のかほり日記

都のかほり日記

京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。
三連休最終日です。
今日は、北野天満宮で梅花祭と天神市(天神さん)が開催されます。





今年の天神さんの梅苑、すでに満開見頃になっています。



この梅花祭、道真公のご命日です。梅花祭では、梅花御供と呼ばれる大小二台の容器に盛られた4斗の米「大飯」「小飯」、筒状にした紙に玄米を敷き紅白の梅枝を挿した紙立と呼ばれるものを神前にお供えします。




この時、この紙立(こうだて)には、玄米に紅梅33本、白梅42本の梅の枝を差したものなのです。32と42で連想されることはないでしょうか?そうです。厄年の数字なのです。女性は33、男性は42という大厄の数です。厄除けの願もかけています。




実は、この紙立の中に供えられた玄米なのですが、翌年の元旦から授与される招福の梅の枝「思いのまま」に添えられた瓢箪に入れられます。
北野天満宮の境内に約1500本ある梅の枝の剪定時に出る梅の枝に、厄除けの玄米が入った瓢箪をつけた授与品です。








この瓢箪に入った玄米を自宅で炊いたご飯に混ぜて食べると、厄除・災難除・無病息災であると伝えられています。
北野天満宮のホームページによると、昭和27年の初天神では、 「萬燈梅(まんとううめ)」と称して梅枝を参詣者に授与している記録が残されていらます。そこには災難厄除祈願で「萬燈梅」を求める人々の賑わいが見られましたそうです。
この「萬燈梅」がその後途絶えていましたが、2014年に「思いのまま」として、授与が再開されました。

「思いのまま」と聞くと、
一つの枝に白花、ピンクの花、そして絞りの花を咲かせる梅の花を思い浮かべられる方が多いと思います。







「思いのまま」は、紅白咲き分けの梅の花です。実際には多いと「紅色」「淡桃色」「白色」「斑入り」「絞り」の5色に咲き分けられるそうです。

こんな咲き分けをする梅の花ってどんな花でしょうか。

【思いのまま】

この「思いのまま」という品種名の由来ですが、品種改良の際に思うような色の花が出てこず、改良を手掛けた園芸家にとっては「思いのまま」にならず、梅にとっては「思いのまま」に花を咲かせることから命名されたそうです。

とても華やかで美しい品種の梅の花です。野梅系・野梅性の遅咲き品種です。別名「輪違い(りんちがい)」とも呼ばれます。中輪八重咲きで、紅と白、絞りなどを1本で咲き分けます。開花期は、2月中旬~3月中旬と梅としては遅めです。
毎年同じところに同じ色が咲くとは限らず、栽培環境その他により単色花が咲く場合があると言われています。

このように「咲き分け」する花を「源平咲き」ともいいます。
どうして「源平咲き」と言われるかというと、平安時代に遡ります。平安時代の源平合戦のとき、源氏が白い旗を、平氏が赤い旗を用いていたことから、こう呼ばれています。昔から日本では大きく二つに分かれて戦う時、「紅白戦」とか「紅白対抗」と言いますが、その起源もこの源平合戦からです。

なぜ1本の木に赤い花と白い花が咲くのかですが、白い花の木に赤い花が咲くようになったのではなく、赤い花の木に白い花が咲くようになったからなのです。つまり、梅の場合、もともとは紅梅の木に白梅が咲く、という構図です。
赤い色はアントシアンという色素から作られますが、赤くなるためには、多くの酵素を必要とする様々な過程を踏まなくてはなりません。この酵素が一つでもうまく働かなくなると、赤い色になれずに白い花のままとなってしまうのです。
また、接ぎ木による源平咲きの可能性もあります。源平咲きは白梅に紅梅を接ぎ木することで,枝ごとに異なる色の花が咲くと言われています。

このように紅白咲き分けの梅の品種には
* 春日野(かすがの)
* 思いのまま があります。

【思いのままが見れる場所】
○智積院
○京都御苑梅林
○梅小路公園
○二条城
○法住寺
○相国寺林光院(通常は非公開)の鶯宿梅(おうしゅくばい)
○北野天満宮(1か所は、東門の手水舎の橫 もう1か所は、紅梅殿前の船出の庭)





○大阪城梅林
○三重県いなべ梅林
東京では
○高幡不動
○旧古河庭園
○京王百草園

知っているところを並べてみましたが、この他にもたくさんあると思います。ご紹介ください。

************************************************************************************************************************************
京都の言い伝えで、
「弘法さんが晴れやったら、天神さんは雨」というお天気に関するものがあります。
これは、逆も然りです。
今月の弘法さん(2月21日)は雨でした。ということは、今日の天神さんは晴れのはず‥‥‥ですが。天気予報ではかなりの確率で雨の予報です。
気温もあまり上がらない寒い1日になりそうです。
梅花祭、天神さんにいらっしゃる方、温かくしてお出かけください。
どうぞ、今日もお元気で笑顔で過ごす1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和6年2月25日(日)】(No.3387)


※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143

○梅花祭/北野天満宮
菅原道真公の命日にあたる2月25日に行われる祭典がこの梅花祭です。上七軒の芸舞妓さんによる野点(のだて)もとりおこなわれます。
日程2月25日(土)
時間
祭典 10:00~約50分間茶会 10:00~15:00
料金
野点拝服 2,000円(拝服券・宝物殿拝観券・撤饌引換券=三連券)1月25日より拝服券頒布・先着3,000枚限り
アクセス
市バス「北野天満宮前」下車すぐ京福電車「白梅町駅」下車、徒歩5分
ホームページ
http://www.kitanotenmangu.or.jp/

○ 北野天満宮 縁日(天神さん)

菅原道真公を祭神とする北野天満宮では、誕生日と祥月命日にちなむ毎月25日が縁日となり、「天神さん」の名で親しまれています。骨董品などさまざまな品を扱う1000軒余りの露店が出て賑わいます。

通年。毎月25日 
時間 7:00~21:00
場所 京都市 北野天満宮
アクセス 
JR嵯峨野線「円町駅」から(西ノ京円町バス停)市バス「北野天満宮前」すぐ、またはJR「京都駅」から50・101系統のバス「北野天満宮前」すぐ 

○御湯式/八瀬天満宮
左京区の八瀬天満宮社は八瀬の産土神で御祭神は菅原道真公です。道真公が亡くなった後、師である叡山法性坊阿闍梨尊意の勧請により建立されたと伝えられています。
25日、八瀬天満宮社において道真公の命日にちなむ湯立神楽「御湯式(おゆのしき)」が行われます。 
2つの釜で湯が沸かされ、酒、塩、米で清められた後、巫女さんがお湯に浸した笹を勢いよくふりまき、無病息災を祈願します。 

アクセス
京都バス17
京都駅前からふるさと前 徒歩約1分
京都バス19
国際会館駅前からふるさと前 徒歩約1分

○梅花祭(2/25)/水火天満宮

○ 北野天満宮 梅苑公開(〜3月下旬)

○ 梅苑ライトアップ(~3/19毎週末(金・土・日))

○ 第58回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開(〜3/19)

○ しだれ梅と椿まつり(〜3/22)/城南宮

○ 令和6年春の特別公開(〜3/24)「永々棟のひなまつり」


#京の歳時記
#梅花祭
#天神さん
#梅 思いのまま
#源平咲
#咲き分け
#春日野
#智積院
#北野天満宮
#思いのまま
#萬燈梅
#瓢箪
#御湯式
#八瀬天満宮
#水火天満宮