今日の京都5月11日(水) | 都のかほり日記

都のかほり日記

京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。
今日から七十二候が移ります。

 【蚯蚓出】(みみずいずる)
みみずが地上に出てくる頃。畑土をほぐしてくれるみみずは、動き始めるのが少し遅めです。 

 みみずは目がなく、手足もない紐状の動物です。名称は「目見えず」からメメズになり、転じてミミズになったとも言われ、西日本にはメメズと呼ぶ地域があります。多くは陸上の土壌中に住んでいます。
みみずが土壌の改良をしてくれます。
だから、みみずがいる土はいい土だと言われています。

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風薫る5月。例年ならば、5月15日の葵祭が近いなあと話題になるのですが、今年はご存知のように、コロナウイルスのため、路頭の儀(一般に葵祭と思われている、平安装束に身を包んて、京都御所から下鴨神社を経て上賀茂神社までの行列)は中止になっています。神事は行われます。

この葵祭、なぜ葵祭と言われるのか、ご存知でしょうか?

昔は賀茂祭と呼ばれていました。葵祭と呼ばれるようになったのは江戸時代の再興以降の話になります。

葵祭の当日に内裏宸殿(だいりしんでん)の御簾(みす)をはじめ、勅使(ちょくしや)奉仕者の装束、牛車(御所車)などの乗り物に至るまで、双葉葵で飾り付けられます。葵祭の名称は、このことに由来しています。 

双葉葵の名の由来は、葉が二枚ずつ出てくるところからです。春には小さい花が地際にうつむいて咲きます。別名 賀茂葵(カモアオイ)。

さらに江戸幕府を開いた徳川家康の家紋の三つ葉葵が上賀茂神社の神文と似ていることから上賀茂神社を崇拝したという話もあります。葵祭の復興に関しては徳川家が全面的にサポートをしたことに由来しています。
斎王代の髪や、行列の衣装の飾りは、葵と桂の葉をからませて作ったもので、葵桂(きっけい)と呼ばれています。
葵は女性で桂は男性をあらわしていると言われています。
ヒコホオデミとトヨタマ姫に由来する「葵桂(あおいかつら)のめを(陰陽・女男)祭」という記載があり、天にむかってそびえる桂が陽、男性で、地表近くにある葵が陰、女性をあらわしたとも言われています。
また、下鴨神社や上賀茂神社では葵を神草としています。日吉大社と松尾大社では桂を神木としています。これらの神社や大社は葵と桂を飾る祭りをします。葵は加茂神社の女の神様を表わし、桂は日吉と松尾の男の神様を象徴しており、この2人の神が結ばれたという神話に基づいて、これらの祭りに葵と桂を飾るとも言われています。





【双葉葵を神紋にしている神社】
葵祭の行列が向かう、下鴨神社と上賀茂神社の神紋(家紋と同じく、神社の紋です。)は双葉葵です。
この両神社の神紋はよく知られていますが、この両社以外でも、双葉葵を神紋として使っているところがあるのです。

⚫︎賀茂別雷神社(かもわけいかずちじんじゃ)通称:上賀茂神社
⚫︎賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ」通称:下鴨神社



向かって左が上賀茂神社
右が下鴨神社

⚫︎日吉大社東本宮





⚫︎松尾大社




⚫︎ 木嶋坐天照御魂神社(このしまにますあまてるみたまじんじゃ)別称:木嶋神社(このしまじんじゃ)こちらは、三本足の鳥居で有名な蚕養神社(蚕ノ社かいこのやしろ)が併設されているところです。

これらの神社はすべて、大山咋神(おおやまくいのかみ)を祭神としています 。
これらの神社と、渡来人の秦氏との関連があります。特に上賀茂神社と下鴨神社の賀茂氏と松尾大社の秦氏の姻戚関係により強い結びつきがありました。平安京の守護神は「賀茂の厳神、松尾の猛神」と呼ばれるくらい、この二神は山背国の開拓に関わった古代豪族の神でした。
この他にも、双葉葵を紋としていませんが、秦氏との繋がりがあった神社や寺院としては、





⚫︎広隆寺別称:太秦寺
⚫︎大酒神社
⚫︎伏見稲荷大社
などがあります。
これらの神社や寺院が、葵祭(賀茂祭)の起源に深く関わっています。

【葵プロジェクト】
その葵、 一回の葵祭りで使う葵の葉は、なんと10.000枚にもなるそうです
毎年祭りを開催するためにも、葵の葉は欠かすことのできないものなのです。
ところが、近年は、自生するフタバアオイが、鹿のせいで激減し、祭事の関係者の方々は大変困っているとか。

そこで、葵プロジェクトがたちあがりました。




京都三大祭の「葵祭」で使用されるフタバアオイが激減しています。葵プロジェクトはその葵の保護・育成を行い、上賀茂神社に「葵の森」を再生すべく活動に取り組んでいます。
再生には小学校を中心とした教育機関や企業・団体・個人等の参加を促し、「葵再生プログラム」にて葵を育てています。

このように葵プロジェクトでフタバアオイの育成を行っています。今年の葵祭には間に合いませんが、来年以降の葵祭に飾るフタバアオイを育ててみられたらいかがでしょうか?
育てたフタバアオイが葵祭を飾ると思ったらワクワクします。
フタバアオイの苗の販売も行われています。

葵プロジェクト
http://afuhi.jp/program/ 

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お出かけの方、マスク、手洗いなど、忘れずに、三密にお気をつけてください。
お仕事の方、お疲れさまです。
行ってらっしゃい!
いい1日でありますように!

【今日の京都令和4年5月11日(水)】(No.2729)

※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

 大文字山です。
京都コンピューター学院の映像です。
 http://www.kcg.ac.jp/daimon/index_f.html 

鹿苑寺金閣
ページの下の方にライブ映像のところがあります。
 https://www.shokoku-ji.jp/kinkakuji/

近畿地方の現在の雨の状況です。
 https://www.river.go.jp/kawabou/mb?zm=10&clat=34.86256320369171&clon=135.7296854579934&fld=0


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コロナウイルスのため、中止になっている行事が多くなっています。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143

○ 花の天井 春の特別公開(〜5/15)/平岡八幡宮

○春の特別公開(〜6/19)/大徳寺塔頭 興臨院 

○ 春の特別公開(〜5/15)/弘源寺

○ 春の特別公開(〜6/30)/宝厳院

○ 春の特別公開(〜5/15)/大徳寺塔頭 黄梅院 

○春の特別拝観(〜6/5)/相国寺

○春の特別公開(〜5/25)/東寺

○ 兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産(〜5/22)/京セラ美術館


○ 建礼門院寺宝展(〜5/10)/長楽寺

○ 霊宝館春季特別公開(〜5/31)/清涼寺

○春の特別拝観(〜6/13)/瑠璃光院 

○不動大祭(〜5/15)/三千院

○ 大原女(おはらめ)まつり(〜5/15)

○ つつじ園 開園(〜5/15)/三室戸寺


○五重塔初塔公開(〜5/25)/東寺

○ 特別拝観(5/15)/妙心寺 大雄院 

○ 御霊祭社頭之儀(神幸祭)(〜5/18)/上御霊神社

○ 鴨川をどり(〜5/24)

○ 貴船の川床(〜9/30)

○ 鴨川納涼床(〜9/30)





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