前回のブログではツバキの落ち葉の写真が不鮮明だったので、言いたいことが皆さんにうまく伝えられなかったかもしれません。そこで、ちょうど1年前に撮影したツバキの落葉の写真があったのでそちらをお示しします。昨年すぐにブログに書いておけば良かったのですが・・・・・。
これは市内の神社境内で拾ったツバキの落ち葉です。ところどころ漂白したかのように白く抜けていて、その領域には小さいですが、2種類の黒い菌の塊(子嚢殻)が存在しています。
コーヒー豆型の菌だけだと、境界部分に黒い筋は見当たりません。これは競合する相手がいないからです。なお、コーヒー豆型の菌はホットドッグの様に中央が割れていて、そこから子嚢胞子が飛び出します。
ところが、コーヒー豆型より大きい、競合する星型の別種の菌が入ってくると、その境界に黒色のメラニン状の壁を築きます。いわば相互不可侵条約みたいなものです。
右上の赤矢印で示した様に、1個星型の菌が入っただけで、黒い境界線が出来てしまいます。
境界線で相互に牽制しあいます。
上の右端部分の拡大です。
意地でも境界を作るようです。
星型の菌は四角形、五角形、六角形などいろいろあります。星型の子嚢殻をよく見ると中心から角に向かって切れ目が出来ているのが分かります。
これは上の写真をアングルを変えて撮影したものです。いつものことですが、両者の間に黒い明瞭な境界線が出来ています。
また星形の子嚢殻では中心から三角の扉が開いて、中から子嚢胞子が飛散します。
場合によっては、コーヒー豆型に取り囲まれた飛び地状態になります。