![ザ・外食記録 ~今日も泡盛だったりして~-03松竹](https://stat.ameba.jp/user_images/20120830/08/miyacar/22/5c/j/o0400030012162493730.jpg?caw=800)
円山あゆみ(寺島しのぶ)は両親と、自分の息子と4人暮らし。
父・ゴウ(沢田研二)は競馬と酒に溺れる毎日だった。
職場に闇金融から電話があり、自宅に押し入って来た。
家に帰り父を責めると、父は「そんなに高い額じゃない」
あゆみは母と、ギャンブル依存症の対策セミナーに出た。
講師(ジョブチューン泰造)は「当事者に返させる。自己破産させ、家族の関係を断つ」
あゆみは帰って来て、父に宣戦布告。
「博打で背負った借金、これからは自分で返してもらいます」
ゴウ「はっきり言うけど、バクチは父さんの生きがいなんだぞ。奪う権利がお前にはあるのか」
あゆみ「映画があるじゃない。スカパー見る契約ぐらい払ってあげるから」
母・淑子(宮本信子)「フィルムに神様が宿ってるんだって、いつも言っていたじゃない」
あゆみ「映画を見て大人しく暮らすの」
ゴウ「うるさい、出かける」
あゆみは、カードを置いて行くように言った。
ゴウ「お前は鬼か」と怒鳴って出かけた。
テアトル銀幕という小さな映画館のロビーのソファでねっ転がった。
館長(小林稔侍)「明日から始まる映画の試写を見ないか」と誘った。
ゴウは缶ビールを盗んだ。
往年の大スター・桂園子(北川景子)が写っている。
若い頃のゴウ(菅田将暉)は、大船撮影所で助監督をしていた。
試写を見ながらゴウは「カットとカットの間に神が宿るんだ。映画の神様だ」
映写室にふな喜の出前を持って来た淑子(永野芽郁)に、ゴウは映写室のテラシン(野田洋次郎)を紹介した。
ふな喜で出水監督(リリー・フランキー)が話したことをゴウは全てメモして脚本に仕上げた。
ゴウが付けたそうとしたが、監督から拒否された。
「撮影所に戻って、ガリ板で印刷しなくっちゃ」と戻って行った。
助監督は大忙し。
ある休日に、ゴウ、園子、テラシン、淑子の4人で伊豆にドライブした。
テラシンは、郊外に映画館を立てると言うのが夢だと語った。
映画館の名前は決まっていて「テアトル銀幕」
ゴウ「遊んでいるのも映画監督になるための肥やし。今はシナリオを書いている。主役は映画が大好きな美しい人妻。へそくりが許す限り映画館に来て、好みの俳優のクローズアップをじっと見ていた。映画ではありえないことが起こった。スターが美しい人に話しかけ、スクリーンから抜け出して、客席に飛び降りた。スターと人妻は2人で江ノ島へ向かった。第一回監督作品で、題名も決まっている。キネマの神様」
ゴウはテラシンに、淑子へラブレターを書くことを勧めた。
ゴウは淑子と距離を取った。
園子から「近ごろ、ふな喜に来ないわね。私のツケで飲んでいいわよ」
しばらくぶりでゴウはふな喜に来た。
淑子はテラシンから手紙が来たと言った。
ゴウ「もしかして、他に好きな人がいるのか」
淑子「うん」
ゴウは、気づかなかった。
淑子「バカ、どんかん」
淑子「お断りの返事を書くから、ゴウちゃんからテラシンさんに渡してくれる?」
ゴウが酔ってテラシンの家にシウマイ弁当を買って持って来た。
テラシン「淑子ちゃんから返事が来ないんだ」
ゴウ「遅くなって悪かった」
テラシンは怒って追い返した。
現代の9年前
テアトル銀幕にアルバイト募集のチラシ。
淑子とテラシンが再開した。
テラシン「ゴウは生きてますか。元気ですか」
淑子「はい」
ゴウ監督作品クランクイン。
出水監督からお祝いの酒が届いていた。
ゴウは緊張していた。
園子「本番に弱いタイプねえ」
キネマの神様の台本には、たくさんのゴウの書き込みがあった。
青白い顔をして撮影所に入ったが、なかなか撮影は進まないでいた。
淑子がお茶とおにぎりの差し入れを持って来た。
ゴウは、カメラマン森田と撮影方針で揉めて、台から落ちて救急車騒ぎとなり、撮影は中止。
ゴウは辞表を出してしまった。
テラシンは慰留したが、決意は固かった。
テラシン「淑子ちゃんはどうするんだ」
ゴウ「仕方ない、別れるよ。お前に譲るよ」
テラシン「譲るとはなんだ。品物ではないんだぞ」
出水がふな喜に来て(結果的には焚き付けた)「岡山へ行くことはない。ゴウは淑子を幸せに出来る男じゃない」
淑子「大きなお世話です。私はあの人に幸せにしてもらいたくない。私があの人を幸せにします」
園子が車で送った。
園子「むしろ嬉しいのよ。私は大変な手助けをしているのよ。私からのおせんべつ」と言って、腕時計を渡した。
園子「淑子を不幸せにしたら、私が承知しない。そう言っておいて」
上映していた試写が終わって館長「まだ終電に間に合う」
ゴウ「鬼みたいな娘のいる家に帰れるか」
迎えに来た淑子は帰ると言う。
ゴウ「金置いていけ」
淑子は断った「あなたがいつどこで死んだって、あたし知らないからね」
雇用契約が切れたあゆみは、職探しの日々が始まった。
ゴウは孫のユウタの部屋から戻った。
ユウタはwebデザインをしていて「テラシンのおじさんから頼まれてます」
ゴウは「夢で白い蛇が噛み付いた。これは博打の神様なんだ。何倍にしてでも返すから。今なら大井競馬に間に合うんだ」
ユウタは断った。
ユウタ「キネマの神様のシナリオを読んで感動しました。テラシンのおじさんから借りました。一気に読みました。おじいちゃんは才能あります」
ゴウ「映画はパーになっちゃったんだ」
ユウタ「傑作です」
ゴウは「そうか、そうか」と大喜び。
ユウタ「コンクールに応募しましょう。賞金100万円です。古いと思ったところは現代風に直せばいいんです」
シーン1からゴウが読んで、ユウタが入力した。
家に戻ったあゆみが部屋に様子を見に来た。
ゴウ「創作中だ。お前、邪魔」
新型コロナに襲われた日本。
映画館のトイレ掃除をしていた淑子は、木戸賞の大賞に輝いたという知らせを聞いて驚いた。
館長は、館内で観客にゴウを紹介した。
あゆみは心配して「お父さんみんな使っちゃうわよ」
あゆみが預かっているカードに振り込みになることがわかって一安心。
あゆみ「ありがと、ユウタ」
ユウタ「100万円は全部借金の返済に充ててください」
あゆみ「あたしがうれしいのは、あんたがおじいちゃんを才能のある一人前の人間として認めてくれたことよ」
テアトル銀幕で祝賀パーティー。
ゴウが、東村山音頭を歌い、観客が踊りだした。
酔っぱらって帰って来た。
映画館のスタッフが送ってくれた。
ゴウは、テラシンから手紙を預かっていた。
若い頃の淑子の笑顔の写真が添えてあった。
ゴウ「誰なんだ、そのかわいい娘」
淑子「誰かしら」
ゴウ「今ごろどうしてるんだろうね。その娘、働き者の男のまじめな男と一緒になってるよ」
ゴウは倒れ、救急車を呼ぶことになった。
授賞式の日、ゴウは入院していた。
館長が来て、ユウタが携帯電話で式の様子を聴かせた。
あゆみが代わりに賞を受け取り、スピーチを代読「僕の淑子ちゃん、ありがとう。お前のおかげだよ。あゆみ、ダメな父さんを許しておくれ」
会場から拍手が贈られた。
ゴウは照れて「今の自分の気持ちを正直に書いただけだ」
館長「もうすぐ3人が花束持ってここへくるよ」
ゴウ「淑子はお前を選ぶべきだった。夢を叶えたお前は人生の成功者だ」
館長「淑子ちゃんが不幸だと思うのか。そんなら今から、やり直せばいいだろう、馬鹿野郎」と怒鳴った。
緊急事態宣言が出される前、上映中のある映画を見たいと言うので、タクシーでテアトル銀幕に着いた。
まもなく緊急事態宣言が出て、ここも閉館になる。
館長「あゆみちゃん、俺はもうダメだ」
淑子とあゆみは70万を渡した。
「父からテラシンさんにカンパしてくれって」
館長は受け取った現金を神棚に置いて「キネマの神様、私たちをお守りください」
席でゴウ「ユウタ、この女優なんて言うか知ってるか」
ユウタ「往年の大スター、桂園子」
ゴウ「おじいちゃんとは友達だったんだぞ」
ユウタ「おじいちゃんを見つけて、スクリーンから出てきたりして・・・」
スクリーンの中でカメラ目線になった園子は「あら」
園子がゴウの隣に座った。
園子「ゴウちゃん、年取ったわね」
ゴウ「君は綺麗だね、相変わらず」
園子「今でもいっしょなの? 淑子ちゃんと。2人とも幸せね」
ゴウ「俺は幸せだけど、淑子はどうかな?」
園子「自信がないの?大丈夫よ。ゴウちゃんが幸せなら、淑子ちゃんも幸せよ。ちょっぴり焼けるけどね。あっ、汽車に戻らなきゃ。ゴウちゃん、撮影に行こう」
手を差し出した。
(若い頃のゴウが抜け出て)
「よーし。お待ちどう様」
ゴウは席でばたんと倒れ、そのまま息を引き取った。
娘の語り「映画を見ながら死ぬ、父の願いをキネマの神様が聞いてくれたのだろう」
(山田洋次監督作品)
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主役に決まっていた志村けんさんが新型コロナ発症し、出演を辞退し、そのまま亡くなってしまった。
往年の大スター・沢田研二さんが、太って丸くなってヒゲもじゃで、役柄ピッタリだった。
東村山音頭を歌ってくれたが、わざとヘタに歌っていたようだった。
山田洋次監督作品はよく見るが、毎回役者さんの演技が自然だなと感じさせてくれる。
ゴウは故郷に帰って、どんな仕事をしていたのだろう。
永野芽郁さんが、輝いていた。
テラシンは独身だったのか?
園子は、現代では出て来なかったが、誰が演じるのか予想しながら見ていた。
「倍賞千恵子さんかな?」
言葉のチカラ ~珠玉のエピソード~の記事はこちら(2015年9月27日)
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http://ameblo.jp/miyacar/entry-12076941772.html
では、明日。