昔、ゆうの知り合いが長崎に行った時に、タクシーの運転手に「一番美味しいちゃんぽんの店に連れてってください」とお願いしたら、有名チェーン店の前でおろされたというエピソードがある。
TBSの『ジョブチューン』という番組が始まる前の話。
有名チェーン店と、家族経営の長崎料理店とで、どちらのちゃんぽんがうまいかの対決だった。
手作りの味が審査員を動かし、オートメーション化していたチェーン店に勝利した。
ゆうは、行ったことが無い店なのに、すっかりテレビの向こうのお店のファンになっていた。
お祝いを込めて、平日の仕事帰りに寄ってみた。
土日休みの店なのでこんなタイミングしか行けない。
店はお祝いムードでにぎわっていた。
ママさんを探し、おめでとうございますと言った。
ママさんはもうニコニコだった。
ランチタイムも大盛況だったそうだ。
地下なのに、思ったより広かった。
店内の数カ所のテレビは、番組を見ていない人のためにリピート放送されていた。
「あなた、テレビ見てきてくれたの?うれしいわ。テレビの真ん前の席が空いてるから、ここへどうぞ」
真ん前の席に案内してくれた。
その日は店を休みにして、まる一日かけて収録が行われたそうだ。
◆長崎チャンポン 850円
真珠色に光輝く上品なあっさりスープ
まろやかなコクと海鮮の旨味
エビ、ゲソ、アサリ、牡蠣
さつま揚げ、キャベツ、タマネギ、もやし
スープを入れて中華鍋で6~7分煮込む
特注のチャンポン麺・生麺は1分で茹で上がる
女性でも食べられる適度な量だった
勝利したこともあってか、ちゃんぽんは美味しかった。
帰りに会計。
ママさんから「ありがとうね。主人に挨拶してって」
厨房をのぞいたところ、後ろからママさんが「テレビを見て、店に来てくれたんだって」
店主は、はにかんでいた。
昔は映画俳優のリチャードギア似だったそうだが、漫画家の蛭子さんのようだった。
ゆうは架空の人物です。
前回の「8割フィクション」の記事はこちら(2022年10月21日)
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では、明日。