◆新・美の巨人たち「森の社・箱根神社」 | ザ・外食記録 ~今日も閲覧ありがとう~

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いつしか食べ歩きがライフワークになってしまった今日この頃。
美味しかった店はもちろん、雰囲気の良かった店を紹介していきます。
2023年12月に外食記事 4000号を達成しました。
ちょこちょこ地域別索引も更新中。
現在、「いいね」返しが出来ません。

土曜日の「アド街ック天国」の後に放送される番組。
地味な番宣だったので、これまであまり見なかったが、リニューアルされた。

1. 森の中に社を構える箱根神社
90段ほどある石段
樹齢六百年から800年の杉の木


朱塗りのご社殿
奈良時代、万巻上人という高僧によって創建された。
建物は、本殿に拝殿などをつなぎ合わせた権現造り
箱根の地を守る箱根大神が祀られている
創建当時から変わらない美しさ
魔除けの意味がある朱の色
建物に塗られた朱色は、少し紫がかったように見える。
この朱を使っている神社は箱根神社だけ。
鎌倉時代から、箱根権現縁起という絵巻物があるが、そこにはこの朱が使われている。

源頼朝が厚く敬っていた。
1180年石橋山での戦で、源氏は大惨敗。
かくまってくれたのが箱根神社だった。
境内には安産杉もある。

龍神水
箱根の地下水
声が良くなるというご利益がある


2. 九頭竜神社
湧水のそばにある社は新宮。
本宮は芦ノ湖の湖畔にある。


平和の鳥居の平和の文字は、当時の総理大臣吉田茂が書いたもの。
創建は奈良時代
伝説から生まれた。
その頃、不幸が続き、湖に住む独龍の仕業だと思われていた。
箱根大神の大きな力を心身に受けた万巻上人が荒れ狂う毒龍を調伏し、その後甦り、芦ノ湖の守護神になった。


箱根の魅力は葛飾北斎の富獄三十六景にも描かれている。
蘇州箱根湖水の美しさを表現するもの。
ほぼ中央、森の中にたたずむ小さな建物。
なぜ北斎はこの小さな建物を大切に考えたのか。
箱根には昔から山岳信仰があった。
人々の信仰と神々が生んだ自然が共生している絵。
神の領域にふさわしい静寂の風景。
本来朱色の神社が藍色で塗られている。
ベロ藍とも呼ばれる当時貴重な輸入絵の具だった。
高価な絵の具を北斎は富嶽三十六景で特に強調したいところに、ふんだんに使った。
富士山の裾野とともに箱根神社の小さな屋根に使われた。
日本人の信仰観念が伝わってきた。

自然と溶け合う信仰がいにしえの時代、箱根の地に生まれた理由。
それは箱根を遥か上空から見たらわかる。
7000メートルからの景観。
箱根神社の背後にそびえるのは駒ヶ岳と箱根最高峰の神山。
山々と湖が隣り合っている。

箱根はカルデラのある火山
箱根の火山活動は40万年前に始まったと言われている。
数十万年単位の火山活動を経て山は周囲を残して陥没。
その後中央が隆起して箱根の山に。
芦ノ湖は、およそ3000万年前に出来たと考えられている。
それが、ほかに類を見ない景観を生み出した。

3. 元宮
外には富士山もあり、景観要素がかなりそろっている恵まれた美しい火山。
はるかな時を経て険しい山に緑の木々が生い茂り、灼熱の大地は豊かな水で満たされ、箱根は
楽園のように土地になっていった。
その中心にあるのが神山(1438m)。
その神山と向き合って立つ、天空の社・箱根元宮。
駒ヶ岳の頂にある。
ロープウェイに乗って、天空の別世界で見るのは、箱根の美の原点。
箱根信仰の元となった場所。
およそ2400年前、ここから見える神山を神として崇める山岳信仰が起こった。
その神を麓に祀る里宮として、のちに箱根神社が創建された。


万丈の山、千じんの谷、前にそびえ、後方に誘う。
北斎から受け継いできた歴史のバトンをみている
幾世紀にも渡り、絶景の中で守られてきた日本人の祈り。
森の社、水の社、天空の社、それは私たちが美しいと感じるこころの現れのかもしれない。
神奈川県箱根三社、いつ来ても安らかな気持ちになれる、ここは神々のおわすところ。


前回の「箱根三社バスツアー」の記事はこちら(2019年5月5日)
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http://ameblo.jp/miyacar/entry-12459154121.html

では、明日。