◆ヒッチコック監督の『間違えられた男』 | ザ・外食記録 ~今日も閲覧ありがとう~

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いつしか食べ歩きがライフワークになってしまった今日この頃。
美味しかった店はもちろん、雰囲気の良かった店を紹介していきます。
2023年12月に外食記事 4000号を達成しました。
ちょこちょこ地域別索引も更新中。
現在、「いいね」返しが出来ません。

▼写真AC:くろてんさん提供のフリー素材「府中刑務所の壁」


冒頭にヒッチコック監督が出て来た。
顔ははっきりとわからない。
これまでのサスペンスとは違い、実際にあった出来事であることを伝えた。

1953年1月14日、ストーククラブ
クリストファー・パレストレロ(ヘンリーフォンダ)はベースを演奏した。
メトロに乗って帰った。
新聞の競馬欄を見ながら、レストランで「いつもの朝食」を食べた。

自宅に着いた際、子ども・ロバート、グレッグは寝静まっていた。
妻・ローズ(ベラ・マイルズ)は起きていた。
歯が痛いが治療費がかかると言う。
300ドルは保険事務所で借りることを決めた。

翌日、保険事務所を訪問した。
「この証券でいくら借りれるかな」
怖がっていた受付の女性は「例の男が来た」と周りに言った。
かつて事務所に銃を突きつけた男がいた。
「あの男よ」

警察からクリストファーが自宅に戻る時間を確認する電話があった。
何も知らない子どもは「17時半に戻る」

家の前で警官が待ち構えていた。
「クリス」と呼びかけられ、署に連れて行かれた。

一緒に店を回り「酒屋に入って奥まで行って戻って来い」と指示された。
乾物屋では店主から「帽子を取って歩いてくれ」

家族は心配して実家などに電話した。

取調べ室
クリストファーは、まだ38歳。
保険事務所に行ったのは1年ぶりだった。
当時、犯人はレジでメモを手渡したと言う。
警察は同じ筆跡か確認するから、言ったことをクリストファーが書いた。
「銃を突きつけている。騒ぐと怪我をするぞ。引き出しの金をよこせ」
偶然にも似た筆跡で、2枚目は犯人と同じスペルミスをしていた。

面通し
警官が何人か並んで、クリストファーは真ん中に立った。
証人の目はクリストファーだと疑わなかった。
署長らしき男が「素直に認めた方がいい」
しばらく留置されることになり、指紋を取られた。
所持品を確認された。
妻に電話したいと言ったが拒否された。
牢は締められた。
スーツのまま、絶望感を抱いて独房で過ごした。

義理の弟・コンフォーティが電話連絡。
110分署に留置されていることを知った。
「絶対に無実よ」
「明日行こう」

翌日、全員が移送された。
1人ずつ裁判
クリストファーには検事が尋問するため、何もなかった。
家族が見に来ていた。
保釈金は7500ドルだと言う。
別の男性と片手ずつ手錠にかけられ、護送車に乗せられた。
目は死んでいる。

まるでワンルームマンションの独房だった。
保釈されることになった。
妻の迎え「保釈金は誰が?」
ジーンとオルガが保釈金を出してくれた。
家に戻ったが、後ろを振り返った。
「パトカーがいるんじゃないかと」
子どもたち、母親が出迎えた。
「少し休みたい」

息子が部屋に来た時に、無実の罪で捕まった話をした。
「聞いていたよ」
クリストファー「お前たちが心の支えだ」
妻はオコーナー弁護士に電話した。
後日、オコーナーの事務所へ2人で赴いた。
予備調査をした。
保険事務所の帰りなどすべてを話した。
おコーナー「引き受けます。しかし、刑事事件が専門ではないから不利ですが、勝つことを考えましょう。強盗のあった日に何をしていたか、記憶を整理するように」

ホテルに着いたが、店主もはっきりとクリストファーを覚えていなかった。
7月9日は雨が降っていたことがわかった。
一緒にいた3人を訪ねることにした。

ラマルカ氏は3ヶ月前に亡くなった。
モリネリ氏も死んでいた。
妻は笑った。「これがアリバイよ、完璧ね。文句なし」
3人目のボクサーを探さないといけない。
妻「こんなことになったのもわたしのせいよ」
クリストファー「あれは事故だよ」
妻「私があなたをこんな目に。ダメな妻だわ」

元ボクサーの名前がわからないため、見つからない。
12月18日は、クリスマス前の2週間は歯が痛くて腫れていた。
ローズはボーッとしていた。
クリストファー「医者に見せた方が」
妻「何をしようと不利に働くだけだわ。すべて彼らの手中にあって逃げられない。あなただっておかしいわ。ほんとはやったのかも。もう勝てないわ」
ローズは、ブラシで叩いたため、おでこから血が出た。
鏡も割れた。

カウンセラーは「精神が衰弱している。世の中は闇だと思っている。恐怖と罪の意識に押し潰されている。然るべきところで療養しなければ。彼女を治したいなら、家から出ることだ」
施設に着いた。
「ここで奥さんとお別れを」

裁判所
トマシーニ検事は、クリストファーが金に困っていたと陪審員に向かって演説した。
オコーナーは、無効審理を要求した。
最初からやり直しとなる。
陪審員の態度が気に食わなかった。

クリストファーは自宅で母親に「また最初からなんて、身が砕ける思いだ」
母親「あんたのせいじゃないよ、不運だっただけだよ」
「仕事に行く」と言って出かけた。
それでも解雇されない、収入があるだけマシ。

ついに強盗が現れた。
乾物屋の奥に入ったが、夫婦の連携で捕まった。

110分署にオコーナーとクリストファーが呼ばれた。
証言者が来て、真犯人を指差していた。

真犯人に対しクリストファーは「お前のせいで家内は・・・」
無視された。

朝刊「そっくりさん、強盗容疑晴れる」
クリストファーは施設に来た。
「ローズ、終わったよ。もう悪夢は終わったんだよ」
妻は昔の状態には戻らなかった。

2年後ローズは全快して、元に戻ったと字幕が出た。

1956年作品
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2年後の姿を描いてハッピーエンドで終わらせて欲しかった。
解決はしたが、ローズや子どもたちの笑顔が見られず、もやもやしたまんまだった。
保険事務所は何らかの保障、ローズさんの施設の入居金額は面倒見てくれたのだろうか。

「間違えられて逮捕され、家族が精神的にやられてしまっても、決してヤケにならず、他の人に当たり散らすことなく生きていれば、きっといつかは報われる」と忍耐の大切さを教えたかったのであろうか。


『見知らぬ乗客』の記事はこちら(2021年6月27日)
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http://ameblo.jp/miyacar/entry-12681857633.html

では、明日。