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黒田啓介(中井貴一)は病室でうなされていた。頭に包帯を巻いている。
病院からパジャマのまま抜け出し、繁華街に出た。
SPが追いかけてきた。
道端で一般市民から「消費税、上げやがって」
不人気ぶりを象徴する出来事だった。
黒田は演説中に石を頭に当てられて気絶していた。
医師から「記憶障害」と診断された。
政治家になってからの記憶がそっくり抜け落ちている。
「治るんですか?」
「何とも言えません」
秘書官だけのトップシークレットになった。
鶴丸官房長官(草刈正雄)が到着した。
別れてから、黒田は井坂に「怪しまれたんじゃないか?」
井坂(ディーン・フジオカ)「そんなことはありません。官房長官の前では、みんなあんな感じです」
自宅
記憶喪失のことは、家族にも内緒になっていた。
一人息子の篤彦とすれ違った。
妻・聡子(石田ゆり子)が家にいた。
お手伝いの寿賀(斉藤由貴)がバナナチョコを持ってきた。
囲み会見はすぐに切り上げ、倒れた女性記者を起こしてニュースになった。
閣議に戻って、大臣たちの拍手に迎えられた。
自らの不祥事で頭を下げる大臣。
何をしたのか、わからなかった。
野党の山西議員(吉田羊)の部屋に行った。
党の合併を持ちかけられたが、彼女は愛人だったようだ。
聡子は生放送に穴を開け、番場(小池栄子)が代わりにダンスすることになった。
聡子の兄の鰐淵(ローリー)から、聡子の父が後継者に指名したことを教わった。
井坂は聡子に「総理を利用して、せいぜい好きなことをやらしてもらう」
カメラマンの古郡(佐藤浩市)から聡子の浮気写真について1997万円を払うように脅された。
未成年の長男が飲酒で警察沙汰になっていた。
農家の陳情のさくらんぼを食べたら、井坂から叱られた。
黒田「辞任する」
番場「これから学んでいけばいい。変わるチャンス」だと諭された。
黒田は、石を投げた犯人(寺島進)に「石を当ててくれてありがとう」
小学校時代の社会科の柳先生を総理官邸に呼んだ。
柳(山口崇)「私がここに呼ばれた理由・・・」
黒田「政治について教えてください」
柳「教育者としてこれほどの名誉はありません。喜んで力をお貸ししましょう」
週3回の授業がスタートした。
柳「黒田君、記憶を失ったことで、何もしがらみごなくなった。憲政史上最も自由な総理大臣になったんだ。まあ頑張りたまえ」
黒田は山西との関係を立った。
聡子と長男との会食「僕は生まれ変わったんだ」
と言いつつ、長男の名前を覚えられなかった
井坂「無駄なことおやめなさい。K2プランを食い止めることがあなたにはできますか」
中学の同級生のゼネコン会社を使って、第2国会議事堂を作ることだった。
中学の同級生の小野田に、K2プランの中止を伝えた。
戻って井坂は番場に「K2プランは中止になった」
番場「すごいじゃないですか、井坂さんがやりたかったこと、実現させましょう」
まずは、鶴丸を官房長官の座から引きずり落とすこと。
彼が「古い政治体制」の象徴でもある。
井坂の提案で、これまでの問題に対して謝罪する会見を開くことになった。
これは鶴丸にとっては寝耳に水だった。
古郡に、鶴丸に関するネタを探すように依頼した。
古郡「下手すりゃあこの世界にいられなくなる。だが、何の未練もない。ついに俺の力で政治を動かす時が来たか」
アメリカ初の女性大統領・スーザン(木村佳乃)が来日することになった。
黒田「無理だ」
井坂「me tooで乗り切りましょう」
初日は乗り切った。
翌日はゴルフ接待なのに、ゴルフクラブの握り方も忘れてしまった。
前日、嫁の兄にゴルフを教わった。
寿賀もキャディーとして来ていた。
かつて黒田は通訳(宮澤エマ)にもちょっかい出していたようで、話しかけたら肘打ちされた。
キャディに変装した古郡がやってきてアドバイスしに来た。
大統領に手料理をご馳走すると約束していた。
寿賀が黒田の後ろで隠れて作ってくれ、しのいだ。
鴨肉のパイ包みがふるまわれた。
夕食後スーザンはアメリカンチェリーの関税引き下げの話を持ち出した。
黒田「僕には農家を守る義務がある」きっぱりと断った。
外務大臣「どうせあの人は次の選挙ではわからない」日本語で内輪の話としてした。
急にスーザンが態度を変えた。
日本語もペラペラだった。
「選挙は水物、やってみないとわかりません。持ち帰って検討いたします」
黒田「それでは本題に入りましょう」
スーザン「今のが本題です」
後日鶴丸が「どういうつもりだ。アメリカンチェリー」
黒田の弁解に対して「いつからそんな口を聞くようになった?これでアメリカとの関係は最悪だ。責任とってもらうぞ」
合同記者会見の席でスーザンは「貿易に関するちょっとした提案を拒絶しました。強気で傲慢で不愉快な人はいなかった。しかし、それは素晴らしいことです。本来はこうあるのです。私たちは腹を割って話すのです。両国の新しい外交の始まりです」
待っていた鶴丸が、手のひらを返して褒めてくれた。
官邸に古郡が来て「尻尾を掴んだ」
2人になった時に黒田は鶴丸に訪ねた。「政治家として何がしたいか」
鶴丸「少しでも長くこの世界にいる。これがわたしのモチベーションだ。この国の国民は変化を望まない。違うかね?」
黒田「お気持ちを伺えてよかったです。これで心置きなくあなたと戦うことができます」
鶴丸「お手並み拝見というところかな」
官邸の額縁の後ろから、井坂と妻のデート写真が見つかった。
翌日、鶴丸から呼び出された。
「君のここの問題だよ」
頭を指し「そろそろ後進に道を譲るというのは如何でしょう」
黒田「心配ありません」
鶴丸の秘書「それではこの写真を見てください。問題です。この人は何大臣?」
鶴丸「大臣の名前も思い出せないと問題です」
なぜか急に思い出した。
井坂「お見事でした」
黒田「こんなこともあろうかと、必死に覚えました」
番場「やるー」
秘書と鶴丸が、古郡から関東花丸組の金庫番と会っている写真を見せられたが、意外と動揺しなかった。
鶴丸「倍の金を払おうか」
古郡「依頼人を裏切るのはご法度なんでね」
ゴルフの不正プレーをしている写真が決定打となった。
鶴丸はゴルフ協会の名誉会長でもあったから。
井坂「次は内閣改造」
次の官房長官は聡子の兄になった。
(この抜擢はウケ狙いなのか?)
鶴丸は官房長官を辞任した。
「このままじゃ済まさんぞ」
病院を出たときに会った警官の大関(田中圭)も、SPに加えた
「これからは、わたしのそばで腕を振るってください」
夫も聡子の不倫愛のスクープが表面化した。
黒田は古郡に電話したが「裏切ったわけではないぞ。俺は金で動く男だから」
井坂が辞表を置いて、いなくなっていた。
黒田は井坂を呼び止めた。
「わたしが足を引っ張る形になって申し訳ございません」
黒田「すべてはわたしの責任だ、申し訳ない。あなたはわたしに必要な人間です。これからもそばにいて欲しい」と説得した。
井坂「総理がそれでよろしいのならば」
黒田「作戦会議だ」
黒田は野党党首の山西に電話した。
「どうしてもあなたの力をお借りしたい」
総理官邸には、マスコミが囲んでいて、聡子が外に出られないでいた。
寿賀が隠し出口を知っていた。
裏の鳥小屋に出られ、番場とともに脱出した。
車内のテレビでは、国会中継・党首討論の模様。
山西「危機管理が全くできていない」
黒田「時間をもらえますか?」
黒田はテレビに向かって「もう一度やり直そう。1人の女性を幸せにできない男に、国民を幸せにすることができない。わたしは約束する。2度と寂しい思いはさせない。国民の皆さんには、2度と政治に失望させない」
中継を見ていた鶴丸は秘書に「これで奴の支持率は鰻登りだ。花丸組に連絡し、スナイパー用意しろ。歴史はくりかえすのだ」
囲み会見の途中で妻・聡子が入って来て、2人は抱き合った。
バルコニーで一般市民を前にして総理の演説。
スナイパー(川平慈英)が、パチンコをひいたが、井坂が察知して当たらなかった。
大関が飛び降り、捕まえた。
鶴丸の秘書が古郡に「息子が未成年で補導された記事をばらまいて欲しいんです。金は前回の倍払います」
古郡「そこまでクズにはなれねえんだ」
秘書から意外と「わたしも賛成です」
番場は資料を探しているうちに、黒田の子供の頃の作文を見つけた。
「子どもの頃は暗い子で、ボールが頭に当たって、そこから明るくなろうと決心した」
すでに黒田は、全てを思い出していた。
「こんなチャンスは2度とないからね。番場さん、これは国家秘密だ」
秘書官「最新の支持率が出ました、2.8%、微増ですね」
井坂「そんなに急には変わらない。甘いもんじゃない」
篤彦が黒田のところを訪ねて来た。
「父さん、僕もいつか、総理大臣になりたい」
黒田はそれを聞いて喜んだ。
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今回も、豪華スターの共演の三谷幸喜作品だった。
大河ドラマ「真田丸」で三谷作品に出た草刈正雄さんが、いい悪役を演じていた。
「二枚目俳優」佐藤浩市さんに、ハチャメチャな役をさせると言う「三谷マジック」も健在だった。
ローリーさん、山口崇さんが出ていたのは、最後までわからなかった。
石田ゆり子さん演じる総理の妻は、安倍昭代夫人がモデルだろうか。
ドタバタだっだけれど、目覚めた総理大臣が理想に突き進み、どんどん上手い方に転がって言った。
支持率の回復が気になるところ。
古畑任三郎「最も危険なゲーム 前編・後編」の記事はこちら(2020年5月24日)
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http://ameblo.jp/miyacar/entry-12598659860.html
では、明日。