第7話
一般販売した陸王の売れ行き伸びなかった。
「負けたのなら、次のレースに勝ちゃいいじゃないか」
「このままアトランティスにやられっぱなしなんて」
長男は一晩で織物会社をリストアップした。
各社厳しい対応。
「俺に何か出来ることないですかね」
「走ることだ」
茂木は取材を受けた。
陸王がリセットを可能にしてくれたことを告白。
陸王の宣伝をしてくれた。
開発室から煙が上がった。
真っ黒焦げの飯山と長男
ぼやで済んだが、シルクレイ製造マシンは再起不能。
「社長、ダメだ。こいつはただの鉄くずだ」
新しい設備は1億かかるという。
年商7億なのに、1億の借金なんか出来ない。
宮沢には厳しい状況
自宅を抵当に入れることも、家族の話題になった。
アウトドア用品メーカー・フェリックスの社員が飯山を訪ね、年間6000万で独占契約したいと言って来た。
銀行に宮沢と源さんと訪ね、支店長に面会。
「無理ですわ。身の丈に合わない借財はやめたほうがいい」
ここに来て、「貸さないのは親切なんだ」
大橋課長からも「リスクが多すぎる」
「陸王を履いてくれる選手を見捨てるんですか。
我々だって命をかけているぐらいの覚悟があるか
陸上競技者への冒涜だ」村野が去ってしまった。
飯山は「悔いの残らねえ諦め方って、知ってるか？」
茂木の受けた雑誌は、全然違う内容になっていた。
アトランティスが記事を塗り替えた。
監督は「これが世の中だ。気にくわないなら自分の力で捻じ伏せろ。
ちょっとうまく行かなかったから、うじうじするな」
宮沢は坂本に「もっと早く見捨てて欲しかった」
坂本は「宮沢社長自身の考えはどうなんですか。本当にそれでいいんでしょうか」
「やる前から諦めるなんて、宮沢社長らしくない」
坂本は銀行を止めるという。
以前からベンチャーキャピタルに誘われていると言う。
長男・大地はアッパー素材の交渉に毎日出かけている。
断られてヤケ酒。
それを聞いて、宮沢は陸王を履いて走った。
居酒屋で「こんな所で終わりたくない。もう少しだけ、悪あがきさせてくれ」
乾杯
飯山はフェリックスに断りの電話を入れた。
「宮沢の野郎。あの男のせいで、また儲けそこなっちゃった」と妻と笑った。
坂本は別の提案をして来た。
「会社を売りませんか」買収したい会社があるという。
その名はフェリックス。
第8話
「買収は買収だろう、冗談じゃない
こはぜ屋を他人に渡すぐらいなら、足袋屋に戻った方がましだ」
宮沢は、坂本の話すら聞かない。
1億の資金繰りに奔走する長男とこはぜ屋の社員たちだったが、思うような結果には結びつかなかった。
源さんから宮沢は、飯山と村野の契約を切るように言われた。
自宅で宮沢が坂本と飯山のことをグチっていたら
長男が「あの2人がいたからここまでやっていけたんじゃないのかよ」
茂木は豊橋国際マラソンにエントリーしたいと監督に願い出た。
茂木に、アトランティスがシューズを届けた。
ディスタンスチャレンジ・1万メートル・豊橋の前哨戦に出る。
ダイワ工業も運動部を縮小することになり、エース茂木へ期待がのしかかった。
宮沢は茂木を訪ね、詫びを入れた。
いつの日か社長の作ったシューズを履けるようにと言ってくれたが、監督から辛辣な言葉があった。
宮沢は「行田市民駅伝にチーム陸王で参加して宣伝しよう」と言い出した。
公園でチーム陸王のトレーニングが始まった。
メンバーのヤスが足をひねって、これで4キロ走は無理だ
坂本が一緒に走ると現れた。
ヤスは事前予備登録にチーム陸王全員の名前を書いておいたという。
坂本も変なフォームながらも健闘
宮沢は転んだ選手を背負い始め、ロスが生じた。
こはぜ屋のタスキを受けたアンカーは長男。
入賞は逃した。
坂本から、飯山がシルクレイの特許を売るのを断ったことを聞いた。
ほぼ同時進行のディスタンスチャレンジ
ゼッケン14の茂木が仕掛けた。
いい走りだった、8000m地点以降からフォームが崩れた。
原因は市販のシューズのソールだと監督から言われた。
アトランティスが茂木を呼び出した。
ダイワ食品陸上部も支援すると言って誘ってきた。
宮沢は、御園社長（松岡修造）に会うことにした。
御園は、こはぜ屋の技術力に興味がある
買収に応じれば、3億出資すると言った。
宮沢は御園と握手をした。
甘い言葉ばかり言っていた御園には別の考えがあった。
前回の「陸王」の記事はこちら(2017年12月3日)
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では、明日。