#ある風景の余韻 12
肇と紫、用意された素麺の前に座る
肇「あ、フルーチェ」
陽子「食べる?」
肇「まだ作ってんの」
夏「お父さん好きだったよね」
肇「こんな味だっけ?」
陽子「懐かしい?」
肇「なんというか…」
と、肇いっきに食べる。
#ある風景の余韻 13
夏、紫がフルーチェを食べるーー
夏「美味しい?」
紫「実は初めてで」
夏「えー、そうなの?嘘ついたんじゃん」
紫「なんか…ついちゃった…」
夏「分かるけど」
紫「(食べて)うん、いいね、こういう家族の味があるの」
#ある風景の余韻 14
近藤と日向が現れる、
日向はメガネを掛けていて若々しいーー
夏「中学生?」
日向「高校3年です」
夏「ごめんなさい…」
日向「よく言われるんで」
と、夏は二人を和室のテーブルに
近藤「子供に見えるでしょ」
夏「見えない見えない、ねぇ?」
紫「うん」😳
#ある風景の余韻 15
日向座っている、立ったままの柚ーー
柚「…中学生?」
日向「あ、そう見える?」
柚「俺も、中三…」
日向「あ、私、高三…」
日向「LINEスタンプ送っておきます」
肇「うん」
柚「何かあったときに、母さんに…」
肇「(ニヤニヤして)へぇ」
#ある風景の余韻 16
鈴木家の3兄妹、
基本お互いに見合わないまま会話ーー
夏「紫さん良い人だね」
肇「…うん」
南「どういうつもりで連れて来たの?」
肇「え?」
肇「母さんLINEやってんの?」
夏「え、知らないの?」
肇「知ってた?」
南「知らない…」