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こんにちは、みやです。
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「みやちゃん、自分でお店しないの?」
先週ランチをした方から、こんな質問が。
「みや、自分でお店やらへんのか?」
6月に会った予備校時代の友達からも、こんな質問が。
この2人からだけではない。
幾度となく聞かれたことがある。
「自分でお店やらないの?」
麺類店を経営していた両親のもとで育って、大学の時もずっと両親の店でアルバイトをしていた。
私は母と顔がそっくりだから、常連さんにもよく言われた。
「店、継がへんのか?」
浪人が決まった春休み、初めて両親と一緒に働いた。
「暖簾をくぐったら、お母さん、お父さんって読んだらあかんよ。奥さん、マスターって呼ぶんやで。」
今考えると麺類店なのに店主である父が「マスター」と呼ばれていたのはちょっと不思議だけれど、この言葉で察しがつく。
稼ぐ現場で本気で働け、と。
両親の暖簾を守るプライドと、稼ぐことへの勢いに圧倒されて、私は3日目で熱を出してしまった。
商売は好きだと思ったけれど、大学進学のために浪人までさせてもらうのに。そう簡単に継ぐって言えないなと思った。
あと両親が言っていた言葉にもひっかかっていた。
「定年退職して商売でもって、そんな簡単なもんやない。」
実際父は11時開店に向け、朝の4時半に起きて6時に店に入って出汁を炊いたり、製麺機でうどんやそばを作る仕込みをやっていた。
「商売はしんどいぞ。」
30年以上続けてきた父のその言葉には、何とも重みがある。
でも私はやっぱり接客が好きなのは間違いない。
学生時代の両親の店でのアルバイトと今のカフェでの接客歴を合わせると10年以上になる。
16年企業で働いたけれど、今のカフェの方がしっくりきている。
しかも達成欲が強いので、売り上げを上げる、利益を出すことへのこだわりも強い。
以前、町内の子ども会のお祭りで焼き鳥販売を担当した時に、損益分岐点を出すグラスを書いて、売値を決めたほど。
「あ、y=ax+bってこうゆう時に使うんだね💦」
周りのお母さん達、きっと引いてたと思う💦
「自分のお店を持たなくていいのか?」
この問いにもう一度しっかり向き合ってみようと思う。
すぐに答えは出ないし、焦って答えを出す必要もない。
ただこの問いは30年ぐらいずっと自分の中で燻っている。
お店を持つのは手段の一つ。
その先にある何を提供したいのか。
高校卒業したての私と、今の私では自分自身も取り巻く環境もかなり違う。
稼ぐ金額、やり方、ペース、色々あっていい。
色んなことを経験してきた今の私だからこそ出せる答えがあるはず。
「この本、すごくいいから!」
勧めてもらった本を読みながら、今月も大阪の両親のもとへ。
厨房の大きな釜の前で汗だくになりながら働く父は、勢いがあってかっこよかった。
店頭に立つ母は、キレイでかっこよかった。
できればもう一度一緒に働きたい。
母は私の接客の師匠でもある。
相当しごかれたけれど、その頃教わったことは、今のカフェでもとても役立っている。
私の成長した姿を見て欲しい。
母と商売の話をするのは楽しい。
認知症は進んでいるけれど、商売の話をすると生き生きとしてくる。
コーヒーを飲みながら、私の話を聞いてもらおう。