試行錯誤と創意工夫の時間 | みやみや珈琲日記

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ありがとうございます😊

 

こんにちは、みやです。

 

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先週の金曜日の朝、

ふと思い立って

父のレシピで出汁を炊いてみました。


年末は息子と一緒に炊いたのですが、

今回は一人で。


鍋の中で

削り節がぐるぐると回る様子を

ぼんやりと眺めていました。


出来上がって飲んでみると、

またまた父の味に結構近い味がしました。


ただちょっと

削り節の風味が強め。


年末に息子が炊いた出汁の方が

スッと入ってくる感じがしました。


ちょうど夫が在宅勤務だったので、

お昼は冷凍うどんを使って

餅入りうどんにしました。




「出汁だけで飲んでみると

 削り節が濃いかなって思ったけど、

 うどんで食べるとちょうどいいね。」と夫。


「やっぱりバランスなんだねー。」と私。


「しかし、

 お父さんの味に近いものが

 こんなにすぐに炊けるとは。」


「いや、ほんま失礼な話なんやけど、

 実はお父さん、

 大したことしてへんかったんかなぁって(笑)」


「えー(笑)」


「お父さんのすごいところは、

 毎朝大きな釜で仕込んでた

 大量の出汁のレシピを

 家でも作れるように

 サイズダウンして残してくれたことやね。」


「そうだねー。」


「店やめた後に

 家用にレシピ作ってって言うたら、

 “えー、できるやろうかぁ、、、

  なんせ釜に木の棒突っ込んで

  この線までって水張っとったしなぁ、、、”

 って困っとったなぁ(笑)


実際に自分が手を動かしてみると

父が仕込みの時に

昆布をくるくるっと紐に巻いて

ポーンッと釜に投げ入れていたのは、

沸騰した後に

釜から昆布を取り出しやすくするための

工夫だったんだと気づいたり。


リタイアした後も

父なりに研究を続けていて

「やっぱり醤油は

 あそこのんやないとあかんなぁ!」

と話していたことを思い出したり。


父が炊く出汁は

もっと特別なものだと思っていたけれど、

案外簡単で(失礼!)

もっと身近なものだったんだと気づいたり。


父が生きている間に

私が炊いてあげて

うどんを作ってあげればよかったなぁ、とも。


どんな出来栄えでも

きっと喜んでくれただろうに。


私は

父には敵わないって

思い込んでいたんだなぁ、と。


私には

出汁を炊いてみる

勇気がなかったんだなぁ、と。


先週炊いた出汁は

うどんの他に

鰤しゃぶやほうれん草のお浸しに使ったり、

息子にも2回だし巻き玉子を焼いてもらった。


どれもとてもおいしかったです。


ただ2回目のだし巻き玉子は

出汁を多めにしたので、

息子は大苦戦💦


玉子焼きは上手に焼けるのに、

イメージ通りにいかないのが

とてももどかしそうでした💦


父は息子にとって

玉子焼きの師匠だったから、

思わずこんな言葉が出た。


「あー、

 もう何でおじいちゃんいないんだろう💦」


「ほんまやねぇ、

 おったら色々コツ聞けたのにねぇ。

 K(息子)はもう玉子焼きは上手やから、

 もっと難しいことにチェレンジする

 チャンスが来たんやねぇ。」


「うーん、、、」


以前の息子なら

思い通りにできないと

もっと腹を立てて、

途中で投げ出してしまっていたけれど、

今回は粘り強く最後まで作りました。


逃げなくなった。


強くなった。


自分からネギを入れてみようと

工夫もしてみたり。


見た目は炒り玉子ですが、

味はなかなかのもので。


息子も自分で味を確認して、

まんざらでもない様子。


「こうゆう料理ありそうだよねー。

 失敗はね、上手くできるまで続けてやったら、

 笑い話になるよ(笑)」と私。



台所に並んで立って

息子と一緒に

試行錯誤、創意工夫できる。


こうゆう時間そのものが

父からのギフトなのかも。


父の出汁は

私と息子をつないでくれています。


父に感謝、感謝です。


今度帰省したら、

息子のだし巻き玉子を

母にも姉にも食べさせてあげたいです。