京都の清水寺に大西良慶さんという
貫主さまがおられました。
長生きされて107歳でお亡くなりになっています
この大西和上がよくお話になった教えです
昔、江戸時代のことでしょうか、
二人の娘を嫁がせた母親がおりました。
ひとりは草履屋さんへ、
そしてもう一人は傘屋さんへ嫁に行きました。
この母親はとても心配症で、
雨が降ると
草履屋さんに嫁がせた娘のことを心配して
「こんなに雨降りの天気が続くと
草履屋の商売はあがったりやなぁ~」と
嘆きました。
お天気の良い日が続くと
傘屋さんに嫁がせた娘のことが心配で仕方ありません。
「こんなに天気が続いたら
傘屋の商売はあかんなぁ~」と
悲しんでいたそうです。
この母親の嘆き悲しみを聞いた人が
こう言ったそうです。
「お母さん、
それは、心の置きどころが間違ってまっせ。
晴れたら、
草履屋さんのご商売を喜んであげたらよろしいでっしゃろ。
雨になったら、
傘屋さんのご商売を
喜ばはったらええのんちゃいまっか。」
このお話いかがですか。
同じことでも
見方を変えれば
心の置きどころが変わり
気持ちがまるで違ってきます。
同じことを
悪い面を見て悪く考えるのではなく
良い面を見ていいように考えれば
嘆き悲しむことなんかないのです。
毎日をお天気に例えれば
雨が降っても晴れても
モノの考え方一つで、
日々の生活が楽しくなり
仕事にも積極的になれるものです。