ちょっと引用させていただきます。
[癌告知のあとで]
―なんでもないことがこんなにうれしい―
著者=鈴木章子
昭和63年に47歳で他界された
鈴木章子さんの著書です。
多くの詩を残されてますが
その彼女の詩の一つからの抜粋です。
なんでもない
なんでもない
なんでもない
なんでもないことが
こんなにうれしい
寝起きをする家がある
スイッチをひねれば電気がつく
朝目が覚めると顔を洗う水がある
元気に挨拶を交わせる家族がそろっている
コックをひねればガスが出る
食卓に食べるものが並んでいる
乗り物に乗ればどこへでも自由に行ける
お店に行けば何でも買える
―――なんでもないことです
でも、今、
被災地で避難生活を送っておられる方々にとっては
[なんでもないこと]ではないのです
何一つない
命以外すべてを失った方もおられると思います
家も家族も思い出の品ですら
みんな流されていってしまった
多くの人々が
この寒さの中で
耐えて忍んでおられるのです
なんでもないことの幸せを教えていただいたんです
なんでもないことの一つひとつに感謝すること・・・
その感謝の気持ちが
被災された方々へ
心を込めたエールを贈ることにつながると思うのです
今,私に何ができるのか
心を込めて真剣に取り組んでいます