人の祖先が、猿から進化したのかどうかは
知りませんが、
人が人として暮らし始めた太古の昔、
もう、その時から、
実は音楽は始まったのかもしれません。
狩がうまくいったときの喜びのサイン、
天変地異を目の当たりにしたときの驚きの表現、
戦いのときに気持ちを鼓舞する音もあったと思います。
まだ言葉すらなかったときに、
既に、音を出してコミュニケーションをとろうとしたのです。
当初は、多分、ただ単に、
声に高低をつけるだけだったと思われます。
そのうち、手近な物を叩いて音を出すことを発見します、
つまり楽器の出現です。
そして、人類の文明が進むと共に、
音楽もより複雑になり、
楽器の種類も打楽器だけではなく、
弦楽器、管楽器へと
その種類が増えていくことになるのです。
さて、その最初の楽器、
”太鼓”は、楽器の中でも最も古い歴史を持ち、
今尚、最も親しまれている楽器の一つです。
音楽を演奏するときに使うことは勿論、
祭礼における音表現、
日常的な信号や合図の発信に用いられることもあります。
また、太鼓の本体そのものが、
社会的価値や権力の象徴となっていることもあります。
ところで、この楽器としての太鼓を考えると、
どんな音楽の不得手な人でも、
これが使えない、つまり音が出せない、
ということはありません。
ばちで叩くだけで、とにかく音は出るのですから、
これほど簡単なものはありません。
力いっぱい打ち付ければ、
それに見合った大きな力強い音が出ます。
弱々しく打てば、
相応の音しか出ません。
打つ人のばちにこめた力が、
そのまま音になって表れるのです。
力強く打てば力強い音が、
弱く打てば弱い音が・・・・、
これは、まさに、そのまま、
われわれの仕事につながります。
それ相応の結果を望むのなら、
それに見合った力を出さなければならないのです。
小さな努力からは小さな結果が、
大きい努力からは大きな結果が
生まれれてくるものなのです。
仕事の結果は太鼓の音と同じです。
すべては、自分自身のかけた力が決めるものです。
いかがでしょうか、
弱々しい太鼓の音になってはいないでしょうか・・・