改正臓器移植法が施行されましたね、課題も多く、いろいろ賛否の議論のあるところですが、臓器と言えば、肝臓・心臓・腎臓以外に眼球(角膜)もあります。
以前にある団体で献血・献眼・献体を啓蒙普及推進するお役をさせていただいてたことがあります。
献血は比較的抵抗無くご協力をしていただけるのですが、角膜移植のための献眼は、当時の説明では、眼球を摘出してしまいますので、人相が変わらないように、取り出した眼球の変わりにピンポンだまほどの球体を代わりに入れておくのですね。もちろん火葬したときに焼却されるような材質の物なんですが。
さて、ある方に献眼登録のご説明をしたところ、「目を取り出してもうて、目が見えんかったら、三途の川、渡られへんやないか・・・」(関西弁です)
「三途の川」とは、死後、この世からあの世に行くときに渡って越えて行く大きな川なんですよね。
「ご安心ください、角膜移植を待っておられる方にご自分の目を献眼いただいた、そんな心やさしい方こそ、実は、お釈迦様は、三途の川のこちら側まで、手を引いて、お迎えに来てくださるのですよ」
「目が見えへんようになっても、お釈迦さんが迎えに来てくれはるんか、そうか、そんなら安心やな、ほな、献眼登録しとくわ」
臓器移植は自由な意思(遺志)でご提供いただくものであり、説得したり、強制したりするものではないのですが、ちょっとした説明の工夫次第でご賛同いただけるものです。
言葉・表現・ものの言い方・口の利き方、大切なことだと思います。
(今日の言葉の使い方の記事はお役に立ちましたでしょうか?)