パン生地に卵を加えることで、風味や食感を向上させ、卵はバランスの良い栄養源であり、加えることでパンの栄養の強化をします。
卵を知る
パン作りでは、卵白の配合が多いと食感がパサパサになるため、全卵を使うか、卵黄だけを使うというケースがほとんどです。
塩の役割
1.栄養面の強化
卵には必須アミノ酸を含む良質なたんぱく質のほか、ビタミンA、鉄、カルシウムなどのミネラルも豊富に含み、栄養価のバランスの良い食品です。パンに加えることで栄養面が強化されます。
2.食感と風味を改善し、ツヤを出す
パン生地に卵を加えることで、まろやかな風味が得られ、クラムは食欲をそそる淡い黄色になり、クラストはこんがりとつやのある黄金褐色になります。
焼成前にパンの表面に卵を塗ることで、ツヤを引き出すことができます。
3.パン生地の老化を遅らせる
卵黄に含まれる脂質の一種であるレシチンには、乳化性があり老化を遅らせる働きがあります。これにより、卵を加えたパンはふんわりとボリュームがあり、時間が経っても柔らかさを保ちます。
卵白と卵黄それぞれの特徴
卵黄
卵黄でつくることで、しっとりやわらかい焼き上がりのパンになる。
卵白
卵白を多く使用すると、卵白に含まれるたんぱく質が熱によって凝固し、焼き上がったパンが固くなってしまう。
加える際の注意点
生地作りに加える時は、しっかり溶いてから加えましょう。卵黄が固まってダマになることがあります。
卵を加えて発酵時間が長く生地温度が高くなると、たんぱく質の変性で異臭がでることがあります。
窯伸びがよくボリュームが出やすいので、分割の重量や仕上げの発酵の時間には十分に注意をしましょう。
クラストに焼き色が付きやすいため、クラムの焼成不足に気を付けましょう。