10月3日に開催された第五回目の私のリーディングライブ

声屋 五感動「ホタルノヒカリの鳴らし方」

本日は本編のライブリポートです

こうやって、五回目を終え、ライブリポートを書けること

感謝いたしますチューラブ爆  笑


 

本編は瀬田創太さんの生演奏とともに

語り・脚本を私が担当し「ホタルノヒカリの鳴らし方」という作品をお届けしました音譜


五感動はまず「伝えたいこと」を明確にし

それを伝えるためにはどのような方向の内容にすべきかを考えます

 

私自身、年に一度10回開催を目標に立ち上げた五感動!

今回は五回目、折り返し地点ということもあり

第一回目開催時から「五回目になったらこのテーマ」というものを考えていました

 

それが、「終わることについて」でした


 

五感動は音楽と朗読と皆さんのハートがセットで完成するものなの

当日の様子をクリアにお伝えするのはむずかしいのですが

今回、脚本に書いた一節をご紹介させていただきながら

「ホタルノヒカリの鳴らし方」を振り返ってみますねstar

 

冒頭、こんな語りから物語は始まります

 

「誰もが自分の人生は自分が主役

 主役は輝いていると相場は決まっている

 けれど、主役のはずの自分は・・・

 ♪ホタルノヒカリをBGMに

 以上をもちまして、あなたは終了いたしました

 以上をもちまして、あなたは終了いたしました

 以上をもちまして、私は、俺は、私は、俺は・・・

 既に終わった人でしょうか?」


 物語は三人の登場人物の出会いによって紡ぎ出されます

 69歳のかおるバア♀、44歳のコピーライター美紀♀、20代後半のフリーターのガイ♂

 それぞれが自分の置かれている環境や立場に

 「自分は既に終わった」という感情をいだきながらも

 その現実を直視できないままでいます

 

 羽田空港から長崎へ飛び立った同じ飛行機に乗り合わせた三人は

 ひょんなことから一緒に旅することになりました

 

 立場も年齢もちがう、昨日まで他人だった三人が会話をすることで

 人生の終わりについて意識をします

 社会から見放された終わり、終わった女、終わった夫婦、

 希望のない終わったような人生・・・

 

 自分はもう世の中からも人からもお払い箱なのでは?

 わかっていながらも認められない美紀

 

 最愛の夫を亡くし、終活の意味さえ失ったかおるバア

 

 30手前で借金だらけで就職さえできない

 やり直しができないとなげくガイ

 

そんな三人が関わりあうことで「終わること」について意識改革がなされます

 

目標しかなかった頃、人はきらきらと人生の山を登っていきます

山頂へ行けた人、行けなかった人

でも、山上りはのぼった分だけおりなければ終われません

 

仕事や夫婦関係で「終わった人」となった美紀は

仕事も夫婦関係ものぼった分だけ下山する決意をします

(美紀のセリフより)

「みっともなくても振り落とされるまで・・・

 いや この仕事の後半戦 見てやります!」

「言ってみれば、山頂まで行けなかった夫婦!?

 でも、ここで投げ出したら遭難ですよね

 登山したって思えるように

 夫婦の山 模索しながら 一緒におりてみます」

      


借金地獄でかおるバアの帰りの航空券をお金にかえてしまったガイは

自分の罪を告白し「俺、取り返しのつかないことを・・・」と懺悔します

震えるガイにかおるバアは

「悪いことをした自覚があるなら、大丈夫、やり直せる」

「不義理・・・不義理した人に会うのはこわいけど

 避けたら、窮屈な人生になるの

 ガイ君は まず ご両親から・・・」とすすめ、ガイは帰省を決意します


五年前、夫婦旅行に来た長崎の地で夫が倒れ他界。

その後、自分を責め、生きる意味を見失い

自分の人生も終わったと思い続けてきたかおるバア

 

旅の続きをすることで 亡くなった夫の分も

旅という山を下山する覚悟を持って長崎へ

 

美紀とガイと出会うことでかおるバアにも心境の変化が・・・

(かおるバアのせりふより)

「私の人生 いつが頂上だったかわかりません

 でも、今 私は人生の下り坂を歩いています

 山頂を目指す爽快さも期待もない 下り坂は地味でしんどいです

 それでも・・・下り終えたら

 あの山を登ったって言えるかもしれません」

 


ラストはナレーションでこう語りました

 

ほとんどの人はもしかしたら 今

人生の山を登っているのではなく くだっているのかもしれない

 

下り坂を生きるのはムズカシイ

 

けれど、その人生の主役は まぎれもなく 私 俺 私 俺

 

主役は輝いていると相場は決まっている

上り坂とはまたちがう輝きの 私 俺 私 俺

 

(♪ホタルノヒカリをBGMに)

以上をもちまして この山は終了いたしました

きっと      次の山がお待ちしております

 

 

伝えたかったのは・・・下り坂を生きる切なさの中にも

歩く意味、くだる意味があるのではないかということでした

なので、ラストの語りは明るい山をイメージして声に託しました

 

あたたかな拍手が会場いっぱいに広がり

皆様と何か少しでも共鳴できたなら、語り手冥利につきます


 

 

今回もピアニスト瀬田創太さんは素晴らしい音楽を奏でてくださいました

 

ホタルノヒカリに始まりJAZZの名曲

演歌の「長崎は今日も雨だった」お母さんと一緒の「バスの歌」

子守唄やホテルカリフォルニア、QP三分クッキングの曲、

セクシーソングや蘇州夜曲、えびすビールのCMソング

フィンガー5に賛美歌、白鳥の湖にいきものがかりにロック

ウイスキーがお好きでしょう、悲しくてやりきれない

サティ・ジュトゥブ、ノクターン、雨に唄えば・・・

 

他にもセンス抜群の豊かな表現力とひろ~いハートで

五感動の音楽パートを担ってくださいました

瀬田創太さん、いつも本当にありがとうございます音譜

 

 

 

今回、ものすごく嬉しかったのはチケットの3分の2が

予約開始と同時にリザーブされ、

その全員がかつての五感動を見たことがあるリピーターさんでした!

今回、はじめましての方も「次回も必ず来たいです」と言ってくださいました

本当に支えになります。しあわせです。感謝があふれます。

 

今後、五感動は配信バージョンも意欲的にトライしようと思っています!

来年はたぬきになろうと思っています(笑)クマムシくん富士山

 

ということで、既に第六回目の五感動の構成案を考えながら

脚本も4ページ目まで進みました!

五感のストレッチ 声屋 五感動 vol.6

これからが私の五感動山の下山コースになるのか

10回目を終えるまで上り坂なのかわかりませんが

誠実な足跡を残せるように精進いたします

 

 

今回の開催にあたりご尽力くださった友人知人と

会場リースと美味しいお料理で五感ストレッチに協力してくださった

恵比寿のビストロ トレブルーさん、

所属事務所ハーキュリーズスタッフにも心から感謝申し上げますアップ

 

あっ!よく見ると、本番中の写真が一枚もないですね(笑)

こちらは終演後のご挨拶の模様です!すっきりしてますね、私!

 

本当に本当に本当にありがとうございましたonpuheart3ブタ

 

きらきらするぞ~と誓う! 

2016年10月 五感動5歩目を終えて   湯浅 美和子