記事から一部抜粋↓
ヤングケアラーが介護から離れて、子どもらしく過ごせるキャンプなどのイベントを想定している。
具体的には、進学・就職と介護の両立などに関し、
このニュース記事の↑2か所の文言に対し、ネット上で物議を醸している。
X(Twitter)上では『こども家庭庁、正気か?!』『両立ではなく、ヤングケアラー自体をなくせ』などと、言った意見が多数みられた。
元ヤングケアラーの私としても、これらの意見に同感。
とはいえ、支援の仕方がどうであれ、ヤングケアラーという言葉が生まれ、認知されてきただけでも、いい時代になったなって思う。
私の学生時代(30年ほど昔)だったら、同居の祖父の世話でも、うつ病で寝込んだ母親の代わりに家事全般を引き受けてても、問題視されるどころか、むしろ美談として子供の気持ちは抑え込まれてたので・・・。
そして、↑こちらの厚生労働省のポスターの文言もまた物議を醸している。
・・・私も正直これには、なんだかなぁ・・・って思ったけど、ヤングケアラーと一口に言っても、実態はそれぞれなので、こども家庭庁が実態調査を行った結果、この表現が妥当と判断したかな?
本当に事情はそれぞれなんだと思うし、個々に事情を聴きとり調査して、それぞれに必要な支援に繋げるべきだと思うのだけど、まず、聞き取り調査自体が難しいのではないかと思う。(だから、こういう表現で、相談してね!って訴えてるのかな・・?)
自分の家庭のことを他人に言いたくない子もいるだろうし、
まして、私のようにヤングケアラーになった根本的な原因に親の発達障害も関係してたりすると、まず親が自分の問題を隠したがる。
だから、本来は親がどこかに相談するべきことであっても、その親が必死で隠したがる事情を子供が外部にバラすかというと、バラせるわけがない。
うちの母も、祖父の世話などの家庭の都合で私を学校休ませる時は、担任を適当な嘘とか盛った話で言いくるめたし、私も(親のメンツのためにも)先生には事実を話したことはない(友達にはベラベラしゃべってたけど(笑))
ヤングケアラー問題って、本来は大人である親が外部に相談するべきことなんだけど、支援のリソースが不十分で相談しても意味がなかったケースもあるとは思うし、親自身に問題意識が薄くて、(言葉は悪いけど)無償で手軽に使える子供に依存しているってケースもあると思う。・・・おそらく世間がヤングケアラー問題に厳しい意見が出るのは後者のイメージが強いからかなって思う。
もし、私のように、ヤングケアラー問題の原因に親の発達障害の問題があると推測出来たら、行政は遠慮なくその家庭の事情に踏み込んでほしい。
そして、出来ればその親に『あなた発達障害あるんじゃないですか?』って気軽に言える社会になってほしいなって思う。
常識人にとっては、大の大人に向かって、発達障害のレッテルを張ることに抵抗はあると思う。
私の年代以上の発達障害の当事者さんなら、よくご存じのことだと思うけど、発達障害ってものの存在が知られる以前なら、発達特性由来の問題から、『いい加減』『やる気がない人』『自己中』『無責任』『性格悪い』などなど、あらゆる人格を否定するような言葉を浴びせられてきた人もいるはず・・・。
発達障害って自覚のない親が、自分の問題と向き合うことなく、子供をヤングケアラーにしたのなら、『子供に無償労働させる酷い親』って、印象しか持たれないだろうし、やってることだけ聞いた人は、『それ毒親じゃん?!』『サイコパス?』って思われそう(笑)
それよりは、発達障害ってレッテル貼られる方がよほど良いと思うんだけど・・・?
発達障害と自ら診断を受けに行く人ばかりではない。
自ら診断を受けに行く人は、それだけ日常に困り感があるから。
発達障害のある人もそれぞれで、誰かに頼れて、それでなんとかなってたら困ってるって認識がない人だっている。
困り感のない成人が、診断を受けなくてもそれは個人の自由だと思うけど、子供を持つ人で、子供がヤングケアラー状態なら、親本人に困り感がなくても子供に支障が出てることは間違いないのだから、待ったなしで踏み込んでほしい、ということ。
どうしたって、子供の負担が想像できない人もいる。
(うちの母はテレビでヤングケアラーの実態を知るまで、全くわかってなかった。今わかっただけマシだけど。ASD父だったら、絶対に理解できない問題)
社会的弱者は守られるべきだと思うけど、未成年だって守られるべき弱者だと思う。子供は成人と違って逃げ場がない・・・。
それに、発達障害の親を持つヤングケアラーなら、未成年時期の上滑りな支援ではハッキリ言って意味がないと思う・・・・。
ヤングケアラー問題は、基本親が外部に相談するべきことだと思ってる。それを子供の支援単位でなんとかしようとすると、根本的な解決になるわけじゃないし、色々ズレるんじゃないだろうか。
親の問題を放置したままだと、未成年時期は子供らしくいられない問題が成人後は自分らしくいられない問題に変わるだけ。一生関わってくる問題だと思う。