妄想中です♪
☆閲覧注意☆
蘭ちゃん語り
大浴場から出て椅子に座って庭を見てた
仲良し4人場所はどこでもお喋りは止まらない
「ちょっと……」
「ん?」
「トイレ」
「はーい」
さくらが立ってトイレへ向かっても3人で話は止まらない
「明日、どこ行く?」
「兼六園はマストでしょ?」
「ねぇ、近江町市場また行きたい」
「食べ歩き?」
「うん。だって美味しかったでしょ?」
「それは認める」
「明日じゃなくても、帰る前でもいいからもう1回行きたい!」
「仕方ない。真実の独身最後の旅行だし、真実のお願いは叶えよう」
「やった♪」
トイレに行ったさくらが戻ってこない
えっ?
迷子?!
本当にどこでも迷うんだよね、迎えに行くか
「ちょっとさくら探してくる。待ってて、で、瓶返すからちょうだい」
「いいの?ごめんね、蘭。ありがとう」
「ありがとう、蘭」
さくらの飲み終わった瓶も抱えてとりあえず身軽になるために売店へ瓶を返しさくらを探そうと振り向けば見覚えのある背の高い男
雅紀じゃん
凄い偶然
えっ?
彼女とかな?
気まずい
いや、いや学生時代の話じゃん、私たち
元カレなのかもしれないけど、今となれば大学の先輩でサークル仲間だな
わざわざ声を掛けるつもりも無いけど……
柱の影になってたけどさくらが雅紀と話してるのが見えて心臓が急にバクバクし始める
トイレに行ったさくらも偶然雅紀を見つけたの?
わざわざ話しかけた?
雅紀は多分さくらや私を見かけても声は掛けて来ないと思うから
ああやって話してるってことはさくらから話しかけた可能性が高い
何で?
雅紀とさくらの視界に入らないように移動する
2人の声が耳に入ってきた『カズ』ってさくらの声がやたら大きく聞こえる
カズってニノだよね?
雅紀が可愛がってた仲良しのニノ
さくら、今さらニノのこと何聞くの?
自分のやったこと忘れたの?
さくらとは仲良しで友だちだけど、あの時言ったよね
『さくらがニノにしたことは人として酷いことしたんだよ?どんなことがあってもさくらはニノを責める立場には無いの!同じことされたらさくらならキレるでしょ?ニノがさくらを責めなかったのはさくらに悪いことしたって思ってくれるくらい優しいからだよ。ニノが優しいからってさくらのやったことを正当化するのは違う』
友だちだからダメなものはダメ
人を傷つけて自分が幸せにはなれないって
あの時のさくらにはきっと届かなかったけど
それほど時間が経たない内にあの時の浮気相手であの後彼氏になった男とは別れたさくら
その時になってニノへ悪いことしたって反省してたけど………
今さらニノにどの顔下げて会うつもり?
逃がした魚はデカいって後悔しても
その魚はもう逃げきってるの
それに、さくらとは友だちだけど、ニノとはサークル仲間だったから今さらニノを傷つけて欲しくもないんだよね
雅紀とさくらの邪魔をするように話しかけて終わらせその場を離れた
「さくら。今さらニノの何を知りたいの?」
「知りたいって言うか………」
「あの時のこと謝ってさくらがスッキリしたいだけなら辞めておいた方がいいよ。傷口に塩塗って自分だけスッキリって狡いじゃん。時間がきっと傷口を塞いだのにわざわざ開くの辞めな」
「…………」
「それとも逃がした魚はデカかった?」
「…………」
「ニノを失ったのもさくら、自分のせいでしょ?今はニノがさくらを求めてないんだから」
「そんなの分かんな……」
「分かるよ。さっきの雅紀の態度で。関わってくれるなって態度だったじゃん。それにニノがさくらを求めてたならサークル仲間を通してすでにアクション起こしてるよ。そんな気配もないんだから、さくらのことはニノの中で過去だよ。さくらも過去に拘らないで先を見なよ」
「……………」
「ニノが今幸せなら、さくらもこの先ニノより幸せになれるように努力したらいいし。大丈夫、幸せになれるよ。昔より自己中ちょっと減ったし(笑)」
さくらの手をとって真実たちのところへ戻る
ちゃんと伝わってるといいんだけど
自己中でどうしようも無い時もあるけどちゃんといいところもいっぱいあるから