水鏡 パワースポット | 彩希 ユキノの花舟@微笑℃ルーム
平成28年度 6月シナリオ課題
   『パワースポット』
~水鏡~
        作成6月20日
           詩季子
 
○キャスト
 ○( みず) ( き ) 7歳の女の子
 〇マリ 身長50センチぐらいのお人形
 ○清美( きよみ) 水希の母
 ○叶人( かなと) 水希の父
 〇カエル
 ○その他

○あらすじ
ある春の日の雨あがりの水たまりの水鏡にお菓子をこぼした水希。
 カエルの母が食べて助かったというカエルのこどもがやってくる。
初夏の嵐のあといつも何もない道路に水たまりが出来た。水希はカエルとお人形のマリと水たまりにしゃがんだ。
そうするとマリが歩いて話しかけるようになった。
その水たまりはパワースポットだった。
カエルは助けてくれたお礼に3つの願いをかなえると水希にいう。一つ目はあたまを抱えて悩むおかあさんを助けること。2つ目は仕事に困っているおとうさんを助けること、
3つ目はおかあさんとおとうさんが喧嘩ばかりで遊園地に行ったことがないのでその夢をかなえること。おまけの4つ目はカエルとマリの幸せを祈った。
  おまけの4つ目をかなえるとカエルはカエルに帰り、マリは人形に返るのが幸せだと言ってカエルは消えてしまった。虹が見えた。パワースポットの水鏡の水も枯れてなくなってしまっていた。
 でも水希は数日後、おかあさんとお父さんとカエルのボートに乗って楽しく過ごし夢をかなえた。夏の花火が上がっていた。
             終わり

○小学校の教室
   窓からたくさんのアサガオの鉢が見え
  る
先生「もうすぐ夏休みですね。今日はみんなで育てたアサガオを家に持って帰ってくださいね」
生徒たち「はい」
先生「では。今日の帰りの会を終わります」
 
○小学校の校庭
水希M「アサガオの鉢を持って帰るのね」
   空にだんだん黒い雲が広がる
水希M「なんか空が暗くなってきた。早く帰らなきゃね」
 
○通学路 
   水希、アサガオの鉢を抱えながら通学路を急ぐ。雨がポツポツ小さな水希の体に落ちてくる 
水希「あ、雨・・・」
   アサガオの鉢を抱えながら早足で歩く
カエル「水希、水希、家までもうすぐだ。頑張れ」
水希「・・・、なんか声がする、誰なの?」
カエル「ここ、ここだよ」
水希「何?」
カエル「ここ」
水希「もう!急いでいるのに。雨にぬれちゃうでしょ」
カエル「ゴメン、ゴメン、アサガオの鉢の中」
水希「あ~、こんなところにちっちゃいカエル」
カエル「解った?」
水希「でもなんで声が聞こえるの?」
カエル「気にするな」
水希「気にするなって言っても気になる」
   雨は本降りになる。水希はアサガオを抱えて小走りする
 
○神社の御手洗
   いつも通る神社の水洗いの屋根の下まで走って雨宿り。
カエル「あ~、ああ~、ビタビタじゃないか」
水希「・・・、ふう、もうすぐ夏休みだから、先生がアサガオの鉢を持って帰るようにって、言っていたの」                      
カエル「それでもれなく俺様がついてきた訳さ」
水希「・・・」
   カエルをムシする
M水希「ウッ、うんと、たしか、帰るは家に帰るで、カエルを持って帰るじゃなかったよね。先生はアサガオを持って帰る・・・だったよね」
   降りしきる雨
   水希は神社の水の貯めてある手洗いを見る
M水希「あ、私、映っている」
カエル「もうひとりの君がいるね
水希「あ、またカエルがしゃべった~」
カエル「そんなに気味悪がらないでくれ」
水希「・・・」
カエル「元はと言えば君があの時、」
水希「あの時?」
カエル「あの春の雨の日の水たまりにお菓子をこぼしたのを覚えている?」
水希「おぼえていない」
カエル「お腹を空かせたぼくの母カエルがとても助かったって言っていた」
水希「それで?」
カエル「ぼくが生まれてからあのお嬢ちゃんを助けるようにと言われていてやっと今日ここで逢えたという訳さ」
水希「んんん、カエル? で?」
カエル「そう、気味悪がるな。伝説ではカエルは素敵な王子に生まれ変わる予定だろう?」
   雨が止んで明るくなってきた
水希「カエル」
カエル「カエルで悪かったな。フン!せっかく人助けに来たのに」
水希「そうじゃないの。家に帰る」
カエル「あ~、そうか」
   水希、アサガオの鉢を抱えて歩く
水希「あ~、虹だ~、きれい」
   水希が抱えたアサガオの鉢の中で揺れながらカエルは
カエル「あ~、ほんと。きれいだ」
 
×××
〇水希の部屋の窓
    水希、窓にもたれてアジサイを見ている。
M水希「アジサイ、きれい」 
    稲光り 激しい雨、
M水希「あ、カミナリ」
    カミナリの落ちる音。
    激しい雨が落ちてくる
M水希「うわぁ~、嵐」
カエル「水希、大丈夫さ、嵐の時は短い」
水希「あ、カエルさん、どこにいるの」
カエル「ここ、ここだよ、君の机の引き出し、
  これ、何で開けっぱなしにしているだい?」
水希「そうだっけ」
カエル「開けたら閉める」
水希「そう?」
    カエルのいる引出しを慌てて閉めた。
カエル「水希!今はいいンだ」
    カミナリの落ちる音、水希、あわてて引出しを開ける
カエル「助かった」
水希「カエルさん、又雨ね。カエルさんは雨になると出てくる?のね」
カエル「今時のカエルだからな」
    水希の机に飾ってある人形のマリが一瞬、微笑んでいるように見えた。