もりは
あさ 明けて
しめりけのあさ
満天は一面のくもを
厚く貼っていた
月様が
姿を現すと
なぜか
雨やくもりになる
不思議な月様である
”おみよ、
君とは 運命が いたずらしたのだが
この月がくもるのが
おれのきもちなんだ、”
とこんいちさんは
おみよがすがるのを
袖にした。
”こんいちさん!・・・、”
と
おみよが言った。
”生きたいと思うなら
いつか いつか
君と 仲直りがしたい。
今は 無理でも・・・、”
とこんいちが 言った。
”運命のいたずらで
けんかしちゃったんだね。”
と宙は言いました。
”今は 無理なんだね、
でも 生きたいと望んでいれば
いつか 逢える
そのときに 仲直りできると
いいね・・・、”
とペリカン君は言いました。
”そうだよ、
月様がくもったとしても
いつかは 晴れる
まんまるで
宙を 受けいれて
微笑むときが来る・・・。
こんいちさん、
がんばってね・・・、”
と 宙はいいました。
”はい、
通りすがりの人、
ありがとうございます。
そのように
夢を描いていきます。”
とふたりは
なぜか気が合って言った。
もりのよるはくろで
虫の音が かぼそく鳴いて
満天は
厚いくもが おおわれたままで
月様は見えませんでした。
まるで 丸いきれいな月様の
月見会を幕の後ろで
しのぶように準備を
しているようでした。
もりの古家のテレビは
さまざまな話題を届けるのに
必死のようでした。
秋を詠って いました。
ただ~、
難点は 好きなときに
電源を切って
もりのすみびとと
お話ししちゃうところでした。
"やっぱり、
そろそろ地デジに
変えないとな~”
と古家のすみびとは
つぶやいていました。