フライ トウ ザ MOON歩み(258) | 彩希 ユキノの花舟@微笑℃ルーム
もりのあさは
秋の涼しさを
呼んでいた

秋の日差しは
日だまりを
古家のなかで
さまざまな形で
色どりを見せていました。

”風邪は大丈夫か?
宙・・・、”
とペリカン君は言いました。

”大丈夫よ・・・、
ほら、このとおり・・・、”
と宙は
たくましくなった羽根を
羽ばたかせた・・・。

”そうか、ならいいけど・・・、”
とペリカン君は言いました。

”へ、へ、ヘックシュンシュン・・・、”
とくじらのジーラのおっさんが
くしゃみをすると
きたんこナスも
宙も
ペリカン君も
飛び上がった。

”ジーラのおっさん、
大丈夫?”

きたんこナスも
宙も
ペリカン君も

いっせいに 聞いた。

”ほほほ、
大丈夫だ・・・、

近頃は
涼しくなったのう~、

なぜだか すすきの穂が
鼻に流れてきたもんでな~・・。”
とくじらのジーラのおっさんは、
言いました。

”生きる力・・・、
って 何だろう?

いつつ海はどこなの?”
と宙は言いました。

”さあ、どこかな?
あてのない旅・・・、

少し つかれたのぅ~”
とくじらのジーラは言いました。

”ま~、
あわてるこじきは
もらいが少ない・・・、

きょうは この海原を
のんびり~、ぷかぷか~、
浮んでいよう・・・。”
とくじらのジーラは言いました。

”そうだね、
この抜けるような
青いそら

ほんわりの日差し、
家宝は寝て待て・・・、だね。”
と宙は
伸びをひとつした。

”そうじゃ~
あそこに 秋の七草島がある・・・、

あそこに

なにか あるかも知れん・・・、

寄ってみるがいい・・・。”
とくじらのジーラのおっさんは
言いました。

”この涼しさで
頭の痛みも 楽になってきた、

な~ きたんこナス”
とくじらのジーラは言いました。

”そうだな~、
おっさん・・・、”
ときたんこナスは 
おとなしく言いました。

”さあ、宙、
秋の七草島へいこう、

何かあるかも知れないよ・・・、”
とペリカン君は言いました。

もりは 
また きっちり
かっちり よるのくろが
やってきました。

時々、勝手にマイペースで
電源を消すテレビ君も 
あいかわらず
お茶目で

古家のすみびとの
パソコンの書き込みに
笑うように 返事をして
ご機嫌で・・・、

アナログ表示で
画面を 飾り、

若者たちの息吹を
その画面に
映していました。