あさ
はやく 明けて
はやばやと鳥の声
やがて
せみの声に変わって
続くなつぞら
暑い日を
もりは続けながら
風を吹かせていました。
”宙、あさ あさだよ、”
とペリカン君は言いました。
”ん、眠い
あついから、休みなんだ、
宙は、ちょっと バテてきた。
なつは、しかし、暑いね・・・。
この古家のテレビは
夏でも元気だね、
まるで 生きているみたいだよ・・、”
と宙は言いました。
”そりゃ~
このケーブルのむこうで
モニターを見て
映像を送って いるひとが
いるから 映っているんだよ・・、
宙・・・、”
とペリカン君は言いました。
”宙は このこの箱の中に
生きていて
まほうでちいさくなって
分身の術を
使っているのかと思った、”
と宙は言いました。
”まあ、そんなふうにも
見える?かな?宙、”
とペリカン君は言いました。
”ね、このカミさまに
もらった携帯でんわで
話しかけて みたら
返事するかも知れないよ・・。
だって 生きてる人が
作ってるんだから、
やってみよ、”
と宙が言いました。
”えと、
おはようございます。”
と宙がメールを打ちました。
テレビのニュースキャスターが
”おはようございます、”
と話しかけました。
”ほら、ほら、ね、
でしょう?
ペリカン君”
と宙は言いました。
”宙???
今はあさで
ニュースの時間だから
タイミングが合っただけ
じゃないか?”
とペリカン君が言いました。
”そうかな?
宙に話しかけてるような
気がしてならない・・・。
ふしぎなもりの
21世紀のテレビだもの・・・、”
と宙は言いました。
”まさか~?ねぇ~、
宙、
夏ばて じゃないかぁ~、
熱は大丈夫かぁ~?
熱中症じゃないか?”
とペリカン君は言いました。
”宙はいたってまじめ!!!!!・・・。
チョコレートパフェが
食べた~いとき
どうぞと
このモニターから
出てこないかなぁ~・・・。
ね、テレビ君・・・、”
と宙がいうと
テレビの電源が勝手に切れて
うなずいていた。
"こわれてないかぁ~?
このテレビ・・・。
ま、
仮住まいだから、
多くを語れないが・・・。”
とペリカン君は言いました。
”こんどこそ
本当の月様に逢えるって
言ってた。
逢・え・る・か・な・?
<<<MOONファイト<<<”
と言いながら
古家の中をふわふわ
と飛んでる宙でした。
”逢えるといいね。”
とペリカン君は言いました。
もりの満天は
くものカーテンでそらを
仕切っていて
もあっとした暑い空気を
逃がすように隙間をあけて
ところどころ
紺空をのぞかせていました。
宙の古家からは
きのう見えた
浴衣の似合う
風流な月様は
見ることは
できませんでした。