満天は
つゆほどしらずの
晴れ晴れを
コピーされたような
うすいもりのパノラマは
映していました。
”ここに閉じ込められて
出るも出られないね・・、”
と小さな男の子はいいました。
”んん、どうしよう・・、
困ったね、”
と宙は言いました。
”困りましたな・・、
はてさて ここをどうやったら
出れるのでしょうか?”
とあらしんが言いました。
”カミさま、
どうかお助けください”
と宙が手をあわせて
お願いをしたら、
宙のくびにぶらさがってる
くびかざりがカサカサと
こすれたのでした。
とたんに エレベーターが揺れて
トラねこが現れました。
”ご主人さま お呼びでございますか?
わたくしは 派遣会社から
依頼を受けて きょうは首飾りの家来で
働いております。
なんなりと お好きなことを
お申し付けください・・・。”
とトラねこは言った。
”宙は、ここから 出たいんだ、”
というか言わない一瞬で
まほうのランプの宇宙ステイションの
屋上に立っていました。
”わぁ~、ここは なんなの・・?
きれい・・、
てを伸ばせば ほしが摂れそうな
ぐらいの紺空のおそらが 見える・・。
これが
くろいメガネのウサギさんが言っていた
きれいなユートピアなのね・・・、
目印の3枚のカードはランプになり
時空をあわせたら
ランプは形になった・・、
たしか、
『きらきらのなつのみどりの中で
歌を歌うんだ、
そうしたら
まほうのランプは あらわれる。』
って言っていた・・・、
でも
くろいメガネをかけたウサギさんは
まほうのランプに頼るな・・、
狭き門から入れって言った。
そういう意味なんだろう・・?”
と宙は言いました。
”まだ ここは くろのよる・・・、
きらきらのなつのみどりは
これから この屋上のユートピアのなかで
やってくるんじゃないかな・・・、”
とちいさな男の子は言いました。
”そうかぁ~ あさがくるのを
待ってみようか?
あさは くるんだろうか?”
と宙はいいました。
”宙様、 あさは あさは、
必ず やってきますよ・・・、
この屋上のユートピアの特設ステージで
星降る夜を ここで
星を眺めながら
待ちましょう。
そろそろ三日月が現われて
かぐやが 先に着いたところが
見えるのかも知れません・・。”
とあらしんは言いました。
”そうだね、あさが来てお日さまが
きらきらのなつのみどりに色をかえて
その中で 歌を歌うと
まほうのランプは あらわれる・・・?
ってなんだろう?
ランプは、ここにある。
そうだね、
宙は あさがきて
このユートピアが
きらきらのみどりにつつまれたら
この屋上のステージで
歌うよ・・・。
ね、あらしん・・・、”
と宙は言いました。
”さようでございますとも・・、”
まんてんは
そうっとのぞきに来た
神出鬼没の三日月を浮ばせていましたが、
やっぱり、
あっというまに
その姿が 見えなくなり
紺空をしろいくもの紗をはって
これから 起きるステージを隠すように
幕を しっかり 閉めていました。
そんな様子を 時とともに正確に
コピーされたうすいもりのパノラマに
映し出されていました。