淡き花。七話 | 彩希 ユキノの花舟@微笑℃ルーム

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ひさしぶりのその場所に

しばらく たたずんでいた華でした。



このパークも 出来た頃は

きらびやかに 訪れる人たちを

受け入れていた。



今は、

おだやかな光りの中で

親子づれを 遊ばせていた。



ぴかぴかのおしゃれな椅子は

多くの人を 受け入れて

その数で 黒ずんでいた。

何人のひとが 

ここで 癒されてきたのだろう。



どこも 始まりはお祭りで

今は このパークの風景に

すっかり、馴染んでいた空間だった。



(電波塔は その時の流れを
ずっと 静かに 見守ってきたんだね)
華はこころの中で 思った。



「帰らなくちゃ、」

あさのかおりが漂うその場所から

短いエスカレーターに乗って

駐車場につづいていく 

ホールを帰ることにした。



(小説か~、小説って 何だろう、
誰かに 読んでもらうような小説、
私に 書けるのだろうか?)



強気の華の中には、

淡き花のような ひとが嫌いで

目立つなんて とんでもないと思う、

ちいさな花が 心にいた。




(そんな 夢のような賭け事では

生活なんて 暮らしなんて

良くならないわよ、華、


他に 地道に 明日を考えようよ、

ね、華、この場所は華には、

不似合いよ。



もっと 目の前のことしっかり考えて・・・、

生活に ゆとりなんて 少しもないのだから・・・、)




心の中の花が 華を言い聞かせるように

そのでっかいホールの

エスカレーターを おり

エレベーターで 駐車場に向かった。



「かえろう、」
とちいさなもろい家へ車を走らせた・



天井が迫る低い回廊を 車は抜けて

41号線を 家の方に走らせた。



もろい家の玄関に着くと

造花のバラの花が 華を待っていた。

本当に 偶然に この年は 華にとって

部屋中は 気がつかないうちに

バラで

染まっていたのでした。


~つづく~