【引用元・筑波メディカルセンター】

 がんの治療を続けていくと、抗がん剤治療による副作用(脱毛など) や手術に伴う傷により、自身の見た 目が変化することがあり、治療を受ける患者さんにとっては苦痛が生じるものです。 外見や見た目のこと を「アピアランス」といい、これらの苦痛を軽減するケアのことを「アピアランスケア」と言います。  

【引用終了】

 抗がん剤ハゲる。みんなそう思っている。実際はハゲない抗がん剤もたくさんある。ハゲるかハゲないかは抗がん剤の種類による。婦人科系(子宮がん、卵巣がん、乳がん)の標準治療の抗がん剤はほぼ100%ハゲる。

ガッデェェェム!!(゚Д゚)
自慢の髪だったのよー!! 

 

ほーらカワイイ!!!(゚Д゚)(自分で言う)



 ほーらほーらキレイ!!!!(゚Д゚)(自分で言う)

 

 
 自己肯定感が常にストップ高!! 自画自賛が止まらない!! さすがにもう少し謙虚になってもいいかもしれない。まあ謙虚になる前にハゲてんだからもはや謙虚になる意味がない!!
 
 普通嫌でしょハゲるの!! あまり積極的にハゲたい人はいないでしょ選択的スキンヘッド以外は!! というわけでぐぐったの。ぐぐってぐぐってぐぐりまくって、頭皮冷却を見つけたの。抗がん剤治療の前後に、頭皮をキンキンに冷やすことで血流を抑制し、頭皮に届く抗がん剤の量を最小限にとどめて脱毛を防ぐ方法。

 

 やるわああああやりたいわあああああきゃあああ!!! ってすごい高いテンションで主治医に相談したの。頭皮冷却やりたいですって。
 なのに私の入院した総合病院では、できなかったのよー頭皮冷却!! 主治医からは怪訝そうな顔をされた!! 看護師さんは頭皮冷却という方法があることは知っていたし、副作用のしびれ予防のための手足冷却用グローブは備品として少しだけあった。が、肝心の氷やドライアイスが用意できないので、無用の長物と化していた!!
圧倒的人手不足と物資不足!! (゚Д゚)
  
  抗がん剤治療のアピアランスケアって、命にかかわる分野じゃないから、なかなか普及しにくいのね。私がお世話になった病院は救命救急病院でもあるから、なおのこと『命にかかわらないこと』に関しては言いにくかったのよー!!

 

 診察で3時間待たされたことがあるけど、そのとき主治医の先生は何をしていたかって、妊婦さんの緊急手術をしていた。3時間待って診察室に現れた時、主治医の先生、ヘトヘトに疲れていらっしゃった。さすがにそういう状況で、いや私の髪を優先してくださいとは言えねえええええ!!! 

 まあハゲても死ぬわけではないしなと青い空を見上げるしかない。ちょうど夏だったしな。

 都内にはもっと設備が整っていて、キレイな病院がたくさんあるのは知っている。頭皮冷却のために転院を考えた時、セカンドオピニオンも受けた。が、結局元の病院で最後まで治療を受けようと決めたのは、なんだかんだでその理念が好きだったからかもしれない。命が一番大切ってことでしょう。それならしょーがないわ。主治医の先生の手術の技量も素晴らしかったし。

 アピアランスケアについては配偶者が理解を示してくれて、暑い中仕事を休んでまでセカンドオピニオンにつきあってくれたり、自己流の冷却用の重い保冷剤を汗だくになりながら病院まで運んでくれたことが心理的に一番助けられました。自己流の冷却じゃあまり効果は期待できないけど、家族が理解してくれたことが嬉しかったのよ。

 めっちゃいいウィッグも買ってくれたしな!!!! もともと高すぎる自己肯定感がさらに上昇して天をつくほど良いウィッグ!!(゚Д゚)

スヴェンソンさんのウィッグはめちゃ良かったです!! 上の写真のように、ズラバレまったくしませんでした!

 

(゚Д゚)「あっカワイイ!! ウィッグもカワイイけど私がカワイイ!!」(眼鏡まがってるけど)
 などと自己肯定感の高すぎる世迷い言を叫ぶ50才の妻に、よくつきあってくれたと思います。髪はなくても神のような夫がいるさ…。
 
  私のアピアランス問題はこのように配偶者の助力によって昇華されたのですが、やはりアピアランスの問題は重要ですわよ。お仕事の関係で、どうしてもアビアランスを優先しなきゃいけない人だっているし。アピアランスのために女性ホルモンを飲み続けて、再発してしまった人の記事を読んだけど、私だって主治医の先生に怒られても頭皮冷却やろうとしたからね。
 そして、主治医の診断を受けずに投与するホルモン剤は、やっぱりなんかやばい気がしますよ。私も子宮体がんになる前、飲んでいたぞ、命の母を…。

 

 

 絶対にホルモン剤が原因でしたとは言えないけれど、とにかく主治医の言うことは聞いたほうがいいですわ。自力じゃ診断はできないから。どうしても納得できない場合はセカンドオピニオンを探して、決してネットで検索した知識で治療方針を決めてはいけないですわよーーーネットの情報は玉石混淆だし、トンデモな医師もいるからね! 総合病院には絶対に勤務できないトンデモ医師が。

   話をアピアランスに戻そう。美容系やアパレルの仕事なら、『見た目』も仕事の評価に関わるもの。そういう意味でもルッキズムをなくそう、なくせなくても軽減しようという運動は正しい。思春期の女の子の拒食症や過剰なダイエットだって、ルッキズムの問題と根強く結びついているものね。そんなものからは自由になったほうがいいし、仕事の査定に関わるなんて言語道断。薄らハゲで肥満のおっさんはありのままの姿で出世してるじゃねーか。

 それはさておき今、記憶の扉が開いて、昔若者向けのデパートで服を買おうとしたら、店員の可愛い(ルッキズム)女性の腕に、ものっすごいリストカットの跡があったのを思い出した。心がザワザワしましたが普通に試着して普通に買って帰りました。それは、さすがに、長袖とかで隠したほうがよくないか…!? と思わないでもなかったですが、繊細すぎる人が無職になるよりは働き続けられたほうが良いのは確か。こっちも気にしないからリスカの跡くらいお店も気にせず雇い続けてやってくれええええメンタルも肉体も太い私が服を買いに行くよ! 太りすぎて買いに行けなくなる可能性は大いにあるけどな。今現在その当時に買った服はサイズアウトして着られません。いや~細くて可愛かったな~20年くらい昔の私(ルッキズム)。