「生き延びるためには、
勇ましくあってはならない」
by 森村泰昌
今のワタシのど真ん中に沁みすぎて
すぐにAmazonで新書を購入しました
美術家である著者へのインタビューを記した記事
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こういう言葉を
しみじみと感じられるようになったのは
今のワタシだから
病を得て失うものと得られるもの
ちゃんとプラマイゼロになってる
経験とはなんと有難いことか
24日にコンサートをするホールには
車椅子席が2席ありますが
すぐに埋まってしまいました
ですがそのうちお一方は
酸素を背負ってとのこと
機器音がかなり大きいので
ご本人も気にされてお問い合わせくださいました
私個人としては
絶対にお断りしたくない
むしろその方にこそ
いらしていただきたい
しかしコンサートでは
静かに音楽を楽しみたいお客様が大半
舞台上のみならず客席の音も拾ってしまうホールでは
静かな曲の時には
おそらく機械音が同時に聴こえてしまう
同い年でもあるその方は
元々音楽がお好きで
数少ないお出かけを楽しみにしていらして
でもきっと
他のクラシックコンサートには
なかなか行けないのではと思います
仲間と相談した結論は
車椅子席一席分に機器が収まるか
お付き添いの方が隣席でなくても大丈夫か
を確認し
もうお一方の車椅子の方の了承を取り
全て可能であれば
(まだまだお席はありますが)この後の集客は積極的にはせずに
一般のお客様には事情を伝えて
車椅子席からなるべく離れたところに
おかけいただくようにしよう
事前に伝えられる場合は
伝えて納得される方にいらしていただこう
ということにしました
もちろん
これが正解というわけではありません
車椅子でなくても
なかなか出かけられない方もいらっしゃるし
そういう方も貴重なお出かけの時には
静かに楽しみたいと思われるでしょう
今回はご遠慮いただき
もう少しカジュアルな場所でのコンサートを
次回企画すれば良いではないか
等
いろんな考え方がありますが
その方に次回があるのかはわからないし
もちろん私にも次回があるかはわかりません
静かに楽しめるクラシックコンサートは
世の中にたくさんあります
私たちにも多くの葛藤がありますが
今は多様性の時代でもありますし
親との別れや介護に始まり
自分の身体の老いや不調を経験する年齢となった
私たちメンバーは
時代の最先端を行こうではないかと
そもそも私が出演することが
既に
ハンディキャップをお持ちの方への扉を
大きく開いています
稽古中も
常にメンバーの二人には心配され気遣われ励まされて
なんとか心が死なずにいられるのですから
この仲間と音楽を出来ることに
今日もまた
心から感謝
感謝出来る心持ちでいられることにも
また感謝
実はこのあとメンバーがご当人とやり取りして、機器音がかなり大きいようなので、本番前のリハーサルにいらしていただくことにしました。そこで音を確認し他のお客様に支障があるほどならば本番映像をお送りすることを提案しました。やはり、どのお客様も同じく尊重したいです。この後も二転三転するかもしれませんが、都度最良と思えることを探していきたいです。
森村さんの言葉で気に入ったものをもう一度
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芸術の本質は革命でも社会貢献でもなく「私事」だと考える
誰かが見て何か感じることはあっても、そこが目的じゃない。花は別に人を感動させようと咲いているわけじゃない
生き延びるために闘って勝ち取る。その勇ましさが問題では
芸術は、勝敗からこぼれ落ちたものの唯一のよりどころのはず
美しさを究めようとする者は、美しくないものを容赦なく消し去ろうとする。そしてその刃は、美しくないものの筆頭として、美を求める自分自身に向けられる
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今日も皆さまが
お健やかにお過ごしになれますように