陰陽座が八幡浜 ② 「これを凱旋と言わずして、どうならいや!」 | みつ光男的 だれだれ日記

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家族と過ごす何気ない日常と好きな音楽、プロレス、自作小説について。
更には日々の癒しとなるアイドルについてなども長ったらしく綴ります。

「あのイントロ」、
そう『組曲「鬼子母神~啾啾』が場内に流れ、
ついに全国ツアー2012「絶界の鬼子母神」八幡浜凱旋公演が始まりました。

その前に・・・
開演前の場内アナウンスは笑いと拍手喝采が起きたという話を前もって聞いてまして、
耳を澄まして聞いていたのですが、ツボでした。
かなり笑いました、どのような内容かは
まだライブ未体験の方のお楽しみ、という事で伏せておきますが、
あそこまでのこだわりが陰陽座イズム、
いや兄上イズム爆発と言ったところでしょうか(笑)


そしてアルバム中、最もハードでヘビーな
『組曲 鬼子母神~徨』(以下、『組曲 鬼子母神』は省略します)
しかし、重いのに何とも柔らかな音色なのは
この曲、招鬼クンのギターがレスポールだからでしょうか?
みつ光男的 だれだれ日記そして息つく暇もなく「産着」「膾」へと続き
例の「鬼拵村(おにこさむら)」の不気味な童歌が流れます。
この恐怖の童歌、扇子にも書かれていますが、
めっちゃ怖い。

童歌が流れると自然と手拍子も出ましたが、
心なしか手拍子も震えているように聞こえます。
曲調は「ひょうすべ」や「しょうけら」に通じる明るく楽しいノリなのですが・・・
何せ歌詞が怖い(笑)

(お借りしました、ありがとうございます)
「鬼が居なけりゃ拵えりゃええ」
ここは絶界「鬼拵村」・・・鬼が来ても問題ない村ではなく、鬼を拵える村。

昔は橋を建立する際に人柱を立てて安全と成功を祈願した、などと言う伝説を聞きますが
この村は全てを鬼のせいにするために「鬼を拵える」不条理極まりない村。

って、扇子には確かに最後に「又六」と書かれていましたが、
作詞は又六やったんか~、ッシシシッ。(笑う)

続いて「月光」、曲調的に美しいバラードかと思いきや・・・とんでもない(笑)
だって♪「生肝(なまぎも)抜いてやる お前」ですよ(笑)
まあ、それも原作脚本に基づいた上ので歌詞だから、頷けるのですが。

僕はこの曲、夜勤で出勤中の車の中で初めて聴きましたが、
ちょうど人気のない暗い道だったので、そりゃあ、もう恐ろしくて(笑)
駐車場から会社まで走って行きました。
↑どんだけ怖がりやねん!

「柘榴と呪縛」では狩姦ちゃんのギターがアコギになり、
今までの陰陽座からすると少々新鮮な曲調。
アルバムをトータルで聴いていると、なかなか気付かないですが
「鬼子母神」では陰陽座の新境地的な曲も多いなと思いました。

この辺りから、原作脚本、若干ネタバレ的な内容が出てきます。
ご注意を!









そして「鬼子母人」
禎さん(うぅ、文字変換できず)もやはり「神」ではなく「人の子」だったのだ、
と、言わんばかりにタイトルは「鬼子母神」ではなく「鬼子母人」
しかし、禎さんを演じる猫さん・・・怖い。
あの氷のような微笑みは目が合うと凍りついてしまいそうに。
・・・なのに、こんな時に限って目が合ってしまう・・・1列目なので(笑)
「金剛九尾」のライブの時も、同じような体験をしました。

猫さんは「歌い手」でありながら、全ての役を演じる「女優」でもあるのです。
これは世界観を全て理解していなければできないこと、圧巻です。

「怨讐の果て」
原作脚本をネタバレさせてしまうようで申し訳ないのですが
結局は妻と子を無残な形で失った
「十蔵」の心にも鬼は巣食っていたのだと思わされました。

そしてアルバム、そして物語「鬼子母神」の最大のハイライトとも言える
「径」

(お借りしました、ありがとうございます)
幼い子を抱きかかえるような猫さんの仕草は
原作を読んでいれば、あ、あの場面は・・・と一瞬でわかります。
そう、「はなちゃん」ですね。

あの場面を想定して、最初のボーカルを兄上がとっていたのだとすれば
これまた、してやられた!と言った感じですね(笑)

確かこの曲か、最後の「鬼哭」のギターソロだったと思うのですが
狩姦ちゃんの指の動き、とんでもないことになってましたよ~。
薬指と人差し指、どないなってんねんって(笑)
更に、右手はタッピング。
さすがロン・サールやクリス・インテリペリなどのギタリストを敬愛するだけあって
その変態フレーズ(いい意味でね)には、恐れいりやの鬼子母神(おいっ!)

そう言えば、狩姦ちゃんはTNTのロニー・ル・テクロの事も
会報で書いてたなあ。
ライブ前に流れたTNTは「狩姦リクエスト」だったのかな?

どうしてもソロの時はヘドバンせずに運指に釘づけになる悪い癖が抜けない(笑)

ギタープレイに関して言えば、今までの僕のイメージでは
フラッシーなプレイの狩姦、ナイーブな印象の招鬼、だったのですが
この「鬼子母神」では狩姦ちゃんがバッキングでリズムを刻み
招鬼クンがリードを取る曲も多く
陰陽座のギターサウンドも日々変化、進歩しているんだなあ~と感じました。

そして「紅涙」
大切な人になりつつあった人を二度も失った静さんの心境を
切々と歌い上げる猫さんに釘付けです。

この曲の時は兄上、フィンガーピッキングでした。

そしてフィナーレ「鬼哭」
一瞬でもその世界から目を離すまいと、曲を聴きながらも
ステージにも集中。

まるで極上の舞台作品を見たかのような満足感に包まれました。

「鬼子母神」はライブとしても絶品でしたが
歌とステージが一体となった「一つの物語」として楽しむ事が出来ました。

やはり「読む」「聴く」「観る」で
「鬼子母神」は完成するのだと実感しました。
更にDVD化されてもう一度「観る」事になれば言う事なし(笑)

MCを一切省いたのも緊張感が持続出来てよかったと思います。


原作脚本を含めて、トータル的に感じたのは
「負の連鎖は繰り返す」
これは正に現代社会への警鐘ではないのかと、少し穿った見方もしてしまいました。


ところで、ここでサポートメンバーについて。
ドラムの土橋さん、イケメンですね~(笑)
前回のツアーの「ともちん」も好きでしたが(笑)

でも、実は僕はキーボードの阿部さん、めっちゃ好きです。
世界に入り込んで演奏してる姿は超カッコいい。
もしも僕が女性なら「惚れてまうやろ~」ってとこですが
やっぱり僕は男性なので(笑)

今回のライブは2部構成。
ここで15分の休憩に入りました。

お馴染みの曲が登場する第2部は、きっと
「鬼子母神」の緊張感から解き放たれて弾けるんだろうなあ。


と、ここで、くみちゃんご夫妻を発見。
初めての陰陽座、初めてのハードロックのライブを楽しまれてる様子。

そして時間となり、場内が暗転。

そして、また、「鬼子母神」の時とは違う
あのイントロが・・・
そう、それは「焔之鳥」

と、言う事は第2部のオープニングは・・・

メンバーが登場します。
さっきまでの重苦しい雰囲気とは打って変わって
猫さんも満面の笑み。

僕も、いや、ほとんどの式神さんがそうだったと思いますが、
一歩足を踏み出し、軽く身構えて、いつもの体勢になりその時を待ちます。

さあ、第2部のスタート・・・
オープニングはもちろん、
「鳳翼天翔」!!!!!!!!!



③ヘ続きます(笑)


註) タイトルにある「どうならいや」は愛媛の方言で「どうなるって言うの!」という意味です。
ただの帰省ではなく凱旋やけんね。まっこと、がいな話やけん!
みなでおらばな、どうならいや(笑)
↑意味不明の方は、標準語訳おつけしますよ~(笑)