秋山郷で行列の出来る店? | 旅ノカケラ

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秋山郷の店


栃餅


常連客がマシンガンのように説明をはじめた。
「秋山郷で何か美味しいものある?」
「栃餅かな」
うーん、栃餅かぁ。
福島県南部(南会津)でよく売られているのを見かけて、何度か食べたことがある。
地図で見たら、かなり秘境ぽく、ぼく自身は食べ物に関してあまり期待していなかった。
どのぐらい山道を車で走っただろう。
集落に入り、ちょうど小休止によさそうな店が見つかった。
もちろん、栃餅の看板を見て、1つ食べたくなったこともある。
気のよさそうなおばあちゃんがひとりで店の中にいた。
栃餅を食べながら、友達とおばあちゃんがしゃべる話に耳を傾けて、ゆっくり時間が流れ行った。
もちろん、栃餅は素朴の味わいで美味しかった。


店を出るとき、どこから来たのか尋ねられ、昨日は木島平に泊まってやってきたことを話した。
「そうかい、よく来る人がいるんだよね。
えーっと、なんていったかな。安い宿の・・・」
「もしかしてXXX?」
「そう、そこのひとがよく来てくれて、栃餅を買っていくよ」
どうやら前日泊まった宿主さんがひとりでも宿泊者を連れて大勢でもこの辺りを通ると栃餅を買っていくらしい。
常連の方もきっとここの栃餅を食べたことを覚えていて、秋山郷といえば栃餅が口から出たに違いない。
偶然とはいえ、旅人の勘に友達は大笑いしていた。